大村千吉
日本の俳優(1922−1991)
おおむら せんきち 大村 千吉 | |
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本名 | 大村 撰吉 |
別名義 | 大村 仙吉 |
生年月日 | 1922年4月27日 |
没年月日 | 1991年11月24日(69歳没) |
出生地 | 日本 東京府東京市深川区(現在の東京都江東区) |
ジャンル | 俳優 |
活動期間 | 1933年 − 1991年 |
活動内容 | |
配偶者 | あり |
著名な家族 | |
主な作品 | |
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来歴
編集1922年4月27日、東京市深川で[1][4]、寄席の芸人であり俳優の東家梅之助の息子として生まれる[5][6]。深川明治尋常高等小学校卒業[5][6]。
1933年公開の映画『少年忠臣蔵』に子役で出演。これが映画デビュー作である。
1934年にP.C.L.(現在の東宝)に入社[5][6]。同年公開の映画『あるぷす大将』にて主演。本名と同じ音の芸名「千吉」はこの『あるぷす大将』の出演時に監督山本嘉次郎につけられたもので、『少年忠臣蔵』時には本名のままであった。1939年にP.C.L.から金語楼劇団に移籍し、舞台俳優として活動[4]。
1943年2月に応召を受け[4][注釈 1]、北京で終戦を迎える[6]。1945年12月に復員[4][6]。1948年公開作『酔いどれ天使』が復帰作[4]。
その後も1950年代半ばから1960年代半ばまでは年に数本のペースで映画に出演。1967年に東宝を退社してフリーとなる[5]。映画産業が斜陽化した1970年代に入ると特撮、時代劇、刑事ドラマなどテレビ作品に活躍の場を移した。
インパクトの強い役どころを多数演じており、特撮映画では冒頭で事件に巻き込まれる役も多い[2]。
1991年11月24日死去。69歳没。
人物
編集父親は俳優の東家梅之助[5][6]。1947年に結婚[6]。一男一女の父親で、長男も同じく俳優の大村一郎[6]。
趣味は乗馬[3]、室内スポーツ全般を好んでおり、剣道初段[4]。
出演作品
編集映画
編集- 少年忠臣蔵(1933年、兄弟プロダクション)
- あるぷす大将(1934年、P.C.L.)
- いたづら小僧(1935年、P.C.L.)
- 東京ラプソディ(1936年、P.C.L.)
- 清水の次郎長(1938年、東宝) - 森の石松
- 忠臣蔵 前篇・後篇(1939年、東宝) - 美作屋丁稚長松
- 上海陸戦隊(1939年、東宝) - 少年兵
- エンタツ・アチャコの新婚お化け屋敷(1939年、東宝) - 御用聞
- 酔いどれ天使(1948年、東宝) - ヤクザの子分
- 脱獄(1950年、東宝) - 三公
- 燃ゆる牢獄 (1950年、東宝) - 由松
- 愛と憎しみの彼方へ(1951年、東宝) - 歌う受刑者
- プーサン(1953年、東宝) - 自首して来た男[注釈 2]
- ゴジラシリーズ
- 獣人雪男(1955年、東宝) - 村の男[8]
- 生きものの記録(1955年、東宝) - 留置所の男B
- 流れる(1956年、東宝) - 中華料理店の店員
- 蜘蛛巣城(1957年、東宝) - 鷲津の親兵
- 御用聞き物語(1957年、東宝) - 高井屋の六
- 続御用聞き物語(1957年、東宝) - 六
- 山鳩(1957年、東宝) - 運転手
- あらくれ(1957年、東宝) - 根津の店の職人
- 女殺し油地獄(1957年、東宝) - 宇吉
- 地球防衛軍(1957年、東宝) - 健吉[9]
- 無法松の一生(1958年、東宝) - ぼんさん
- 変身人間シリーズ(東宝)
- 裸の大将(1958年、東宝) - 駅弁売り
- 潜水艦イ-57降伏せず(1959年、東宝) - 金原上曹[8]
- ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐(1960年、東宝) - 偵察機偵察員[8]
- 用心棒(1961年、東宝)
- どぶろくの辰(1962年、東宝)
- 太平洋の翼(1963年、東宝) - 輸送機の正操縦員[8]
- 天国と地獄(1963年、東宝) - 病院の外来患者
- クレージー映画
- クレージー作戦 先手必勝(1963年、東宝) - 小さい男
- クレージーの無責任清水港(1966年、東宝) - 囚人
- クレージーだよ奇想天外(1966年、東宝) - 中古車の主人
- 太陽は呼んでいる(1963年、東宝) - 次郎
- 大盗賊(1963年、東宝) - 行商人
- 花のお江戸の無責任(1964年、東宝) - かごや
- 暗黒街全滅作戦(1965年、東宝) - 葬儀屋の親爺
- フランケンシュタイン対地底怪獣(1965年、東宝 / ベネディクトプロ)- テレビ照明マンB[8]
- 戦場にながれる歌(1965年、東宝) - 梅谷助教授
- 狸シリーズ(東宝)
- 三匹の狸(1966年、東宝) - 谷村
- お嫁においで(1966年、東宝) - 体操の先生
- 女の花道(1971年、東京映画) - あめ屋の吉
- 春男の翔んだ空(1977年、現代ぷろだくしょん) - 田辺一作
- 影武者(1980年、東宝) - 鏑馬武田流司家
- ええじゃないか(1981年、松竹)
- 星くず兄弟の伝説(1985年、「星くず伝説」プロジェクト) - 中角
- 人間の約束(1986年、東宝東和)
- 座頭市(1989年、松竹 / 勝プロ)
テレビドラマ
編集- 有馬稲子アワー 喪われた街(1965年、CX)
- ウルトラシリーズ(TBS / 円谷プロ)
- 青春とはなんだ 第27話「逃げた連休」(1966年、NTV / 東宝) - トラック運転手
- 快獣ブースカ(1967年、NTV / 東宝 / 円谷プロ)
- 第9話「ブースカの大冒険」 - 海賊姿のダイナマイト泥棒
- 第30話「スピード銃に気をつけろ」 - 用務員のおじさん
- 七人の刑事 第301話、第302話「冷たい粉の追跡(前編、後編)」(1967年、TBS)
- 特別機動捜査隊(NET / 東映)
- 第305話「富士山頂」(1967年) - 馬方
- 第363話「初恋の湖」(1968年) - ラーメン屋
- 第416話「秋風のブルース」(1969年) - 鈴木
- 桃太郎侍 第3話「秘めたる過去」(1967年、NTV / 三船プロ)
- 戦え! マイティジャック 第17話「逃げたぞ それ行け つかまえろ!!」(1968年、CX / 円谷プロ) - 悪党(Q工作員)
- コメットさん 第49話「空へ飛んだ自動車」(1968年、TBS / 国際放映) - クズ鉄屋
- 怪奇大作戦 第24話「狂鬼人間」(1969年、TBS / 円谷プロ) - 日本刀の狂人[注釈 5]
- 女殺し屋 花笠お竜 第5話「盗人は子守歌が好き」(1969年、12ch / 国際放映)
- 東京バイパス指令(NTV / 東宝)
- 第17話「奴を殺(ば)らせ」(1969年)
- 第21話「イヌは誰だ」(1969年)
- 第28話「街の野獣」(1969年)
- 第61話「ギャンブル往来」(1970年)
- 鬼平犯科帳(松本幸四郎版) 第1シリーズ (1969年、NET/東宝)
- 第2話「四度目の女房」(1969年)- 松(大工)
- 第18話「市松小僧始末」(1970年)- 仙之助
- 独身のスキャット 第4話(1970年、TBS / 円谷プロ)
- チビラくん 第70話「燃えてしまったお爺さん」(1971年、NTV / 円谷プロ) - お爺さん
- 天皇の世紀 第6話「異国」(1971年、ABC / 国際放映)
- 一心太助(1971年、CX)
- 荒野の素浪人(NET / 三船プロ)
- シルバー仮面 第15話「怪奇宇宙菩薩」(1972年、TBS / 宣弘社) - 村人
- 快傑ライオン丸 第4話「ムササビアン爆破作戦」(1972年、CX / ピープロ) - 果心居士の弟子・久兵衛
- 飛び出せ!青春 第13話「さらば高校五年生!」(1972年、NTV / 東宝)
- ミラーマン 第39話「怪奇大怪獣 -サンガーニ登場- 」(1972年、CX / 円谷プロ) - 田舎の警官
- パパと呼ばないで(1972年 / NTV) - 寿司屋の主人
- 太陽にほえろ!(NTV / 東宝)
- 第12話「彼は立派な刑事だった」(1972年) - おでん屋台の主人
- 第55話「どぶねずみ」(1973年) - おでん屋台の主人
- 第62話「プロフェッショナル」(1973年) - 靴磨きの六(情報屋)
- 第112話「テキサス刑事登場」(1974年) - 情報屋
- 第142話「真実はどこに?」(1975年) - 甘栗屋
- 第196話「言葉の波紋」(1976年) - 食い逃げ犯
- 第212話「情報」(1976年) - 老紳士風の情報屋
- 第257話「山男」(1977年) - おでん屋台の主人
- 第295話「二つの顔の男」(1978年) - 高架下のおじさん
- 第359話「ジョギングコース」(1979年) - 八百屋
- 第405話「時効」(1980年) - 若山のとっつぁん
- 泣くな青春 第11話「父と子の接点」(1972年、CX / 東宝)
- 怪談 第7回「地獄へつづく甲州路」(1972年、MBS) - 村人
- ファイヤーマン(1973年、NTV / 円谷プロ)
- 第13話「竜神沼の恐怖」 - 老警官
- 第22話「来たぞ!! 変身宇宙人」 - プリマ星人のボス
- 流星人間ゾーン 第8話「倒せ! 恐怖のインベーダー」(1973年、NTV / 東宝) - 釣り人
- 水滸伝 第2話「蒼州の熱風」(1973年、NTV / 国際放映) - 秦
- 雑居時代 第14話「失礼しました!」(1974年、NTV / ユニオン映画) - ガス集金係
- 大江戸捜査網(12ch / 三船プロ)
- 第128話「裏切りの報酬」(1974年) - 東海屋の番頭
- 第193話「命預けた怨み節」(1975年)
- 第234話「美女群盗伝」(1976年) - 女郎屋の客
- 第504話「盗賊 紅蜘蛛の女」(1981年)
- 第521話「にせ小判一万両」(1981年)
- 傷だらけの天使 第6話「草原に黒い十字架を」(1974年、NTV / 東宝) - 警備員
- プレイガールQ 第12話「女の敵は女」(1974年、12ch / 東映) - 人事課長
- 非情のライセンス 第2シリーズ(NET / 東映)
- 第21話「兇悪の白い花」(1975年) - アパート管理人
- 第61話「兇悪の美女」(1975年) - 着流しの男
- 第116話「狂宴」(1977年) - アパート管理人
- 俺たちの勲章 第18話「狂乱のロック」(1975年、NTV / 東宝) - 貯木場の男
- 剣と風と子守唄 第27話「栄光への父娘旅」(1975年、NTV / 三船プロ) - 義助
- 新宿警察 第1話「新宿24時」(1975年、CX / 東映) - スリ
- 破れ傘刀舟 悪人狩り 第64話「悪徳の勲章」(1975年、NET / 三船プロ)
- 七捕物帳 第82話「恋のいろはを教えます」(1975年、NTV / ユニオン映画) - 酒屋の親父
- 隠し目付参上(1976年、MBS / 三船プロ)
- 第1話「天にのぼったか地にもぐったか」
- 第8話「穴のむこうは極楽か」 - 勘助
- 俺たちの旅 第30話「ふられ男が旅に出ました」(1976年、NTV / ユニオン映画) - 浜田(ワカメ)のおじ
- 伝七捕物帳 第117話「紫房の十手が許さねえ!」- 床兼
- 子連れ狼 第3部 第5話「母なる味」(1976年、NTV / ユニオン映画) - 人買
- 人魚亭異聞 無法街の素浪人(1976年、NET / 三船プロ)
- 第2話「霧の夜 蝶は死ぬ」 - 支那料理屋の親爺
- 第18話「港に散った紅い花」 - 酔客
- いろはの"い" 第11話「あて逃げ」(1976年、NTV / 東宝) - 警官
- 火曜日のあいつ 第18話「幽霊街道に見た!トラックが運んだ父の愛」(1976年、TBS・東宝)-トラック運転手
- 江戸特捜指令 第6話「慄然! 村が全滅」(1976年、MBS / 三船プロ)
- Gメン'75 第90話「スキー場首吊り殺人事件」(1977年、TBS / 東映)
- ロボット110番 第5話「奇蹟をよぶ借金とり」(1977年、NET / 東映) - 肉屋
- 華麗なる刑事(1977年、CX / 東宝)
- 特捜最前線(ANB / 東映)
- 第7話「愛の刑事魂」(1977年)
- 第80話「新宿ナイト・イン・フィーバー」(1978年)
- 第238話「刑事無情・あいつが愛した悪い女!」(1981年)
- 達磨大助事件帳(1978年、ANB / 前進座 / 国際放映)
- 第12話「からくり花泥棒」 - 木戸番
- 第26話「夕陽の渡り鳥」
- 西遊記(1978年、NTV / 国際放映)
- 第5話「反抗期の妖怪」 - 土地神
- 第12話「御三家妖怪追放作戦」
- 若さま侍捕物帳 第7話「参上!! 悪魔の使者」(1978年、ANB / 前進座 / 国際放映)
- 江戸の渦潮 第19話「仇討ちと別れ道」(1978年、CX / 東宝) - 瓦版売り
- 大空港 第34話「復讐の大追撃! TOKYOコネクション1979」(1979年、CX / 松竹) - 金谷(麻薬中毒の大量殺人犯)
- 江戸の牙 第20話「悲愁 錦絵の女たち」(1979年、ANB / 三船プロ)
- 俺はあばれはっちゃく 第9話「けとばせ過保護㋪作戦」(1979年、ANB / 国際放映) - 屋台の主人
- 猿飛佐助 第8話「母君救出作戦 八丁跳び」(1980年、NTV / 国際放映) - 村人
- 旅がらす事件帖 第20話「激突! 恐怖の阿修羅太鼓」(1981年、KTV / 国際放映) - 又平
- おてんば宇宙人 第9話「注文の多い居そうろう」(1981年、NTV / 国際放映)
- 西部警察 第108話「時効成立9分前」(1981年、ANB / 石原プロ) - ドヤ街の親爺
- 同心暁蘭之介 第42話「忍びの女」(1982年、CX / 杉友プロ)
- 外科医 城戸修平 第12話「アラシを呼ぶ男」(1983年、TBS / 木下プロ)
- 新ハングマン 第26話「女体を人体実験する悪魔の病院長」(1984年、ABC / 松竹) - 赤木良二
- 暴れ九庵 第18話「野望」(1985年、KTV / 東宝)
- 月曜ドラマランド(CX)
- 意地悪ばあさん3 「まだまだ…マダマダ…の巻」(1985年、共同テレビ)
- いたずらスチュワーデス! お嬢様お手やわらかに-ソウルの休日-(1985年、テレパック) - 運転手
- 金田一耕助の傑作推理 / 殺人鬼(1988年、TBS / 東阪企画)
- 木曜スペシャル / Mr.マリック超魔術V 「うろこのない魚」(1990年、NTV)
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e 東宝特撮映画全史 1983, p. 528, 「怪獣・SF映画俳優名鑑」
- ^ a b ゴジラ大百科 1993, p. 116, 構成・文 岩田雅幸「決定保存版 怪獣映画の名優名鑑」
- ^ a b c d e 『日本タレント名鑑'82』VIPタイムズ社、1981年、46頁。
- ^ a b c d e f g 「與太者トリオ復活の裏話」『新映画』5月号、映画出版社、1950年5月、34 - 35頁。
- ^ a b c d e f g h 『新撰 芸能人物事典―明治~平成』日外アソシエーツ、2010年11月1日、109頁。ISBN 978-4816922831。
- ^ a b c d e f g h i j k 『日本映画人名事典 男優篇 (上巻)』キネマ旬報社、301 - 302頁。ISBN 978-4873761886。
- ^ a b c d e f 野村宏平、冬門稔弐「4月27日」『ゴジラ365日』洋泉社〈映画秘宝COLLECTION〉、2016年11月23日、115頁。ISBN 978-4-8003-1074-3。
- ^ a b c d e f g h i 東宝特撮映画全史 1983, pp. 535–537, 「主要特撮作品配役リスト」
- ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 25, 「『地球防衛軍』作品解説/俳優名鑑」
参考文献
編集- 『東宝特撮映画全史』監修 田中友幸、東宝出版事業室、1983年12月10日。ISBN 4-924609-00-5。
- 『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科 [メカゴジラ編]』監修 田中友幸、責任編集 川北紘一、Gakken〈Gakken MOOK〉、1993年12月10日。
- 『東宝特撮映画大全集』執筆:元山掌 松野本和弘 浅井和康 鈴木宣孝 加藤まさし、ヴィレッジブックス、2012年9月28日。ISBN 978-4-86491-013-2。
外部リンク
編集- 大村千吉 - 日本映画データベース
- 大村千吉 - allcinema
- 大村千吉 - KINENOTE
- Senkichi Ômura - IMDb