日本刀一覧
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日本刀一覧(にほんとういちらん)では、日本の刀剣を一覧として掲載している。
掲載情報について
編集この一覧記事では古刀・槍・薙刀などを含めた、日本刀と呼称されるもの全般を扱う。個々の日本刀を制作した刀工に関する情報は、日本の刀工一覧を参照。架空の日本刀と実在の日本刀で考慮する内容が異なるため、本項ではまず架空のものと実在のものとで大まかに分類し、その後それぞれを五十音順で並べる。架空のものと実在のものの両方である場合は、伝来の一つとして扱うものは、実在のものとして基本的に記載する。ただし創作のものを再現するという形で作られたことが明白である場合、架空のものとして扱う。記事があるものの詳細は記事を参照。同名の作品が複数あるもののリンクは登場作品欄、もしくは概説欄を参照とする。映画・小説・漫画・アニメーションなどで登場した日本刀もしくはそれに準ずる武器は、すべてを扱うと数が膨大になるため、単独立項されている日本刀に限り記載する(記事の立項基準はWikipedia:独立記事作成の目安を参照)。その他創作の日本刀については、個々の作品の記事もしくはCategory:刀剣を題材とした作品、あるいはCategory:日本刀を題材とした作品、個々の武器はCategory:架空の刀剣を参照。
架空
編集分類 | 名前 | 読み | 登場作品 | 概説 |
---|---|---|---|---|
▲ | あ行 | |||
短刀 | 今剣 | イマノツルギ | 『義経記』[1] 『よしつね物語』[2] |
刃長6寸5分[1]。『よしつね物語』によると柄には紫檀を使っている[1]。三条小鍛冶宗近が鞍馬寺から依頼を受けて制作、奉納した刀を別当の東光坊が名付けて秘蔵し、後に守り刀として源義経に与えたとされる[1]。義経は作中この短刀を肌身離さず、また自害に用いたのもこの短刀だった[1]。 |
刀 | 岩融 | イワトオシ | 『義経記』 | 作中で武蔵坊弁慶が柄装束の四尺二寸の太刀と共に差している刀として登場[3]。 |
太刀 | 鬼丸 | オニマル | 『源平盛衰記』剣の巻 | →『源平盛衰記』剣巻での記述 |
▲ | か行 | |||
太刀 | 顕明連 | ケンミョウレン | 『鈴鹿の草子』 | |
『田村の草子』 | ||||
『田村三代記』 | ||||
太刀 | 小烏丸 | コガラスマル | ||
▲ | さ行 | |||
逆刃刀 | サカバトウ | 『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』 | ||
斬鉄剣 | ザンテツケン | |||
太刀 | 獅子ノ子 | シシノコ | 『源平盛衰記』「剣巻」 | |
小通連 | ショウトウレン | 『鈴鹿の草子』 | ||
『田村の草子』 | ||||
『田村三代記』 | ||||
瞋 | シン | 『太平記』 | → 楠木正成#怨霊伝説 | |
ソハヤノツルギ | - | 坂上田村麻呂伝説 | ||
▲ | た行 | |||
太刀 | 大通連 | ダイトウレン | 『鈴鹿の草子』 | |
『田村の草子』 | ||||
『田村三代記』 | ||||
癡 | チ | 『太平記』 | → 楠木正成#怨霊伝説 | |
太刀 | 秩父がかう平 | 『源平盛衰記』 | ||
貪 | トン | 『太平記』 | → 楠木正成#怨霊伝説 | |
▲ | な行 | |||
猫丸 | ネコマル | |||
▲ | は行 | |||
太刀 | 吠丸 | ホエマル | 『平家物語』剣の巻 | →『平家物語』剣の巻での記述 |
『吾妻鏡』 | →『吾妻鏡』での記述 | |||
▲ | ま行 | |||
刀 | 村雨 | ムラサメ | 『南総里見八犬伝』 |
実在
編集あ行
編集あ
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
短刀 | 愛染国俊 | アイゼンクニトシ | 重要文化財、銘 国俊。法人蔵 [4] |
短刀 | 会津新藤五 | アイヅシントウゴ | 国宝、銘 国光。ふくやま美術館蔵 小松コレクション[5] |
打刀 | 会津正宗 | アイヅマサムネ | 御物、無銘 正宗。 |
打刀 | 青木兼元 | アオキカネモト | 銘 兼元。 |
太刀 | 明石国行 | アカシクニユキ | 国宝、銘 国行(来)。刀剣博物館蔵[6] |
短刀 | 秋田藤四郎 | アキタトウシロウ | 重要文化財、銘 吉光。京都国立博物館蔵[7] |
打刀 | 朝嵐 | アサアラシ | |
脇差 | 痣丸 | アザマル | 愛知県指定文化財、大磨上無銘。作者不明。熱田神宮蔵[8]。 |
打刀 | 小豆長光 | アズキナガミツ | |
打刀 | 安宅切 | アタキギリ | 銘 表 備前長船祐定 裏 大永二年八月日。金象嵌銘 あたき切脇毛落。現在は福岡市博物館蔵。拵は重要文化財[9]。 |
短刀 | 厚藤四郎 | アツシトウシロウ | 国宝、銘 吉光。東京国立博物館蔵[10] |
短刀 | 新身来国光 | アラミライクニミツ | 重要文化財、銘来国光[11]。 |
い
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
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太刀 | 石切丸 | イシキリマル | 重要美術品、銘 有成(宗近と同一人とも)。石切剣箭神社蔵 |
脇差 | 石田貞宗 | イシダサダムネ | 重要文化財、無銘 貞宗。東京国立博物館所蔵[12] |
打刀 | 石田正宗 | イシダマサムネ | 重要文化財、無銘 正宗。東京国立博物館蔵[13] |
打刀 | 石灯篭切虎徹 | イシドウロウギリコテツ | 長曽祢興里、銘 長曽祢興里入道乕徹 石燈篭切。注文主の旗本に切れ味を証明するため、松の枝を切ろうとしたが勢い余り側にあった石灯籠まで切り込んだ逸話に由来する。個人蔵。 |
和泉守兼定[注 1] | イズミノカミカネサダ | 二代目兼定(通称:之定)が著名工。 | |
短刀 | 一庵正宗 | イチアンマサムネ | 重要文化財、無銘 正宗。享保名物帳に「横浜一庵法印所持」と記載がある。徳川美術館蔵[15] |
太刀 | 一期一振 | イチゴヒトフリ | 御物、銘 吉光(額銘)。一期一振藤四郎、一期一振吉光とも。 |
打刀 | 一胴七度 | イチノドウシチド | 村正作の打刀。関白豊臣秀次の愛刀。「一の胴」(江戸後期の「乳割」)という難度の高い部位での試斬を七度成功させた。 |
太刀 | 一国兼光 | イッコクカネミツ | 重要文化財、銘 備前国長船兼光。高知県立高知城歴史博物館蔵[16]。 |
槍 | 一国長吉 | イッコクナガヨシ | 福岡市博物館蔵[17]。 |
打刀 | 稲葉江 | イナバゴウ | 国宝、金象嵌銘 天正十三十二月日江本阿弥磨上之(花押) 所持稲葉勘右衛門尉。岩国美術館蔵[18] |
短刀 | 稲葉志津 | イナバシヅ | 重要文化財、朱銘志津、本阿(花押)。個人収蔵[19]。 |
打刀 | 岩切海部 | イワキリカイフ | 銘 阿州氏吉作、福岡県指定文化財。三好長慶所持、福岡藩黒田家伝来。個人蔵 |
う
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
太刀 | 鵜丸 | ウマル | 銘 不明[20]。 |
太刀 | 鶯丸 | ウグイスマル | 御物、銘 備前国友成。 |
薄緑 | ウスミドリ | 大覚寺所蔵の□忠(古備前近忠の可能性がある)→膝丸 | |
短刀 | 有楽来国光 | ウラクライクニミツ | 国宝、銘来国光[21]。 |
脇差 | 浦島虎徹 | ウラシマコテツ | 銘 長曽祢興里 万治三年十二月日 同作彫之。個人蔵。[22] |
え
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
江戸長銘正宗 | エドチョウメイマサムネ | 銘相模国住人正宗正和三年十一月日。正宗の物にしては長い銘のためこの号がある。大坂長銘正宗とは別の刀。 |
お
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
太刀 | 大包平 | オオカネヒラ | 国宝、銘 備前国包平作。東京国立博物館蔵[23] |
打刀 | 大兼光 | オオカネミツ | 重要文化財、金象嵌銘 備前国兼光 本阿弥(花押)。佐野美術館蔵[24] |
打刀 | 大倶利伽羅広光 | オオクリカラヒロミツ | 重要美術品、大磨上無銘 広光(相州伝)。個人蔵 |
短刀 | 大坂長義 | オオサカチョウギ | 銘 備州長船住長義/正平十五年五月日。刀剣ワールド財団蔵[25]。 |
太刀 | 大典太光世 | オオデンタミツヨ | 国宝、銘 光世作。前田育徳会蔵[26]。→天下五剣 |
短刀 | 大保昌 | オオホウショウ | 銘 □都高市郡住藤原貞吉/文保元丁巳年二月吉日。前田家伝来の短刀。重要文化財。東京国立博物館蔵[27][28]。 |
太刀 | 岡田切吉房 | オカダギリヨシフサ | 国宝、銘吉房。織田信雄がこれで家老の岡田重孝を斬り、小牧・長久手の戦いのきっかけとなった。東京国立博物館蔵[29]。 |
槍 | 御手杵 | オテギネ | 銘 義助作[30]。東京大空襲にて、真作は焼失。→天下三槍 |
太刀 | 鬼切安綱 | オニキリヤスツナ | →鬼切丸 (北野天満宮) |
太刀 | 鬼切丸 (北野天満宮) | オニキリマル | 重要文化財、伝安綱。北野天満宮所蔵。刃長二尺七寸八分五厘 反り一寸二分二厘。 2017年頃より北野天満宮では「鬼切丸 別名 髭切」と表記している[31]。 |
太刀 | 鬼切丸 (多田神社) | オニキリマル | 多田神社所蔵[32]。 |
太刀 | 鬼丸国綱 | オニマルクニツナ | 御物、銘 国綱。→天下五剣 |
か行
編集か
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
脇差 | 火車切広光 | カシャキリヒロミツ | 重要美術品、佐野美術館蔵。 |
戒杖刀 | カイジョウトウ | 重要美術品。上杉謙信が上洛した際、高野山で清胤に教えを受けた時に持って行ったという仕込み杖。備前三郎国宗在銘刀が収められている。個人蔵、上杉神社寄託 | |
柏太刀 | カシワダチ | 日光二荒山神社の神刀。 | |
籠釣瓶 | カゴツルベ | 柳生厳包の愛刀。肥後守秦光代の作。徳川美術館所蔵。 | |
打刀 | 歌仙兼定 | カセンカネサダ | 兼定(2代)作。細川忠興の佩刀。忠興がこの刀で家臣36人(6人とも)を斬った後、三十六歌仙(または六歌仙)にちなんで名付けた、とされるが細川家にそれを裏付ける史料はない。拵は美的に優れた物で「歌仙拵」と呼ばれる。永青文庫蔵。 |
兜割兼光 | カブトワリカネミツ | 小笠原長時の愛刀。 | |
槍 | 瓶通 | カメドオシ | 銘 三条吉広、酒井忠次所用。個人蔵 |
瓶割 | カメワリ | 一刀流宗家が受け継いだ刀。福岡一文字という。 | |
太刀 | 唐柏 | カラカシワ | 重要美術品、銘 長谷部国信。上杉謙信の愛刀の一つとして米沢上杉家の家宝として伝わる。山鳥毛一文字、姫鶴一文字、高木長光と並ぶ鍔の無い「合口打刀拵(上杉拵)」に収められていた太刀として有名であったが、太平洋戦争後海外に流出し、後に刀身のみ日本に返還されたものの拵は現在でも行方不明である。個人蔵 |
打刀 | 観世正宗 | カンゼマサムネ | 国宝、無銘 正宗。観世家より徳川家康に献上された刀。東京国立博物館蔵 |
鉋切長光 | カンナキリナガミツ | 大工に化けた妖怪を鉋ごと斬ったという伝説から。蒲生家より徳川家光に献上され、徳川将軍家に伝来した。大正時代に水戸徳川家に贈られる。 |
き
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
打刀 | 城井兼光 | キイカネミツ | 無銘 兼光。黒田家伝来の刀。号の由来は黒田長政がこの刀で城井鎮房を斬ったことから。大磨上。福岡市博物館蔵[33] |
紀州来国次 | キシュウライクニツグ | 国宝。紀州徳川家に伝来。個人蔵 | |
希首座 | キシュソ | 細川忠興がこの刀で大徳寺の僧・希首座を斬ったことが由来。この刀の拵は「希首座拵」と呼ばれる。島田美術館蔵。 | |
短刀 | 京極正宗 | キョウゴクマサムネ | 銘 正宗。号の由来は京極高次が所持したことから。正宗の稀少な在銘短刀。三の丸尚蔵館蔵 |
太刀 | 狐ケ崎 | キツネガサキ | 国宝、銘 為次。吉川家の重宝。青江為次作。鎌倉時代、吉川家の先祖の吉香友兼が駿河の狐ケ崎の地で、この太刀で梶原景茂を討ち取ったことから名付けられた。吉川史料館蔵[34]。 |
打刀 | 亀甲貞宗 | キッコウサダムネ | 国宝、無銘 貞宗。大磨上無銘の相州貞宗と鑑定された刀。由来は茎尻に亀甲紋が彫られていることから。東京国立博物館蔵 |
切刃貞宗 | キリハサダムネ | 同名2口あり。ともに現存。 *「刀 無銘 貞宗」(名物 切刃貞宗)[35]東京国立博物館蔵 *「脇差 無銘 切刃貞宗(焼失名物)」大坂の陣で焼身となった。徳川秀忠の形見として水戸徳川家に贈られ、分家の高松松平家伝来となった。香川県立ミュージアム蔵[36]。 | |
大刀 | 金装大刀 | キンソウタチ | 国宝、無銘。山科西野山古墳出土品として一括して国宝に指定。京都大学総合博物館所蔵。 |
く
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
短刀 | 九鬼正宗 | クキマサムネ | 国宝、無銘 正宗。林原美術館蔵[37] |
打刀 | 九字兼定 | クジカネサダ | 銘 和泉守藤原兼定作、裏銘臨兵闘者皆陣烈在前。個人蔵 |
短刀 | 九戸来国行 | クノヘライクニユキ | 井伊直政が九戸城攻めでの戦功により、徳川家康より拝領した短刀。井伊家に伝来。 |
蜘蛛切 | クモキリ | →膝丸 | |
脇差 | 蜘蛛切丸 | クモキリマル | 銘 表 吉光 裏 亀王丸。織田信長が熱田神宮へ奉納したとされる。愛知県指定文化財。熱田神宮蔵[38]。 |
短刀 | 倶利伽羅江 | クリカラゴウ | 銘 表 江。明智光秀の愛刀とされており、山崎の戦いによる坂本城落城により焼失する。 |
大刀 | 呉竹鞘御杖刀 | クレタケノサヤノゴジョウトウ | 正倉院所蔵[39]。→仕込み杖 |
打刀 | 桑名江 | クワナゴウ | 重要文化財、金象嵌銘 義弘本阿(花押) 本多美濃守所持。号は桑名藩主本多忠政の所持による。京都国立博物館蔵 |
短刀 | 桑山保昌 | クワヤマホウショウ | 国宝、銘 高市□住金吾藤貞吉/□亨〈二二〉年〈甲/子〉十月十八日。個人蔵[40] |
小太刀 | 車太刀 | クルマタチ | 源義経所用と伝わる小太刀。全長が短いが反りが深く、こじりと柄頭の金具以外は欠損しているが小太刀拵も付属している。鞍馬寺所蔵。 |
け
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
短刀 | 謙信景光 | ケンシンカゲミツ | 国宝、銘備州長船住景光 元亨三年三月日、埼玉県立歴史と民俗の博物館所蔵[41]。 |
太刀 | 謙信助宗 | ケンシンスケムネ | 重要文化財、銘 助宗。福岡一文字助宗の太刀。上杉景勝も愛用した。松岬神社蔵 |
こ
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
太刀 | 江雪左文字 | コウセツサモンジ | 国宝、銘 筑州住左。ふくやま美術館蔵 小松コレクション[5]。拵:国宝 黒漆鮫鞘打刀拵 |
太刀 | 小烏丸[注 2] | コガラスマル | 御物、無銘。 |
太刀 | 小狐丸 | コギツネマル | 能の「小鍛冶」に歌われる伝説の名刀であるが、同名の刀が複数伝わっている。そのうち現存するのは以下の2振 |
大刀 | 黒漆剣 | コクシツケン | 重要文化財、直刀 無銘、鞍馬寺所蔵[43]。 |
打刀 | 後家兼光 | ゴケカネミツ | 大磨上無銘 長船兼光。附 葦雁蒔絵鞘打刀拵。静嘉堂文庫蔵 |
短刀 | 五虎退 | ゴコタイ | 重要美術品、銘 吉光。個人蔵、上杉博物館寄託 |
太刀 | 古今伝授行平 | ココンデンジュユキヒラ | 国宝、銘 豊後国行平作。永青文庫蔵[44] |
護身剣 | ゴシンノツルギ ゴシンノケン |
守護剣、日月護身剣とも。 | |
脇差 | 篭手切江 | コテギリゴウ | 無銘 郷義弘、表 金象嵌 コテ切義弘 本阿(花押) 裏 銀象嵌 稲葉丹後守所持。黒川古文化研究所蔵。籠手切郷とも表記される。 |
短刀 | 後藤藤四郎 | ゴトウトウシロウ | 国宝、銘 吉光。後藤庄三郎光次所持。徳川美術館蔵[45] |
太刀 | 児手柏包永 | コノテガシワカネナガ | 銘 包永、関東大震災で被災し焼身。徳川ミュージアム蔵 |
太刀 | 小竜景光 | コリュウカゲミツ | 国宝、銘 備前国長船住景光。東京国立博物館蔵[46] |
太刀 | 金亀吉平 | コンキヨシヒラ | 彦根藩主の井伊家伝来の太刀。個人蔵 |
薙刀 | 権藤鎮教 | ゴンドウシズノリ | 銘 平鎮教。福岡市博物館蔵[47] |
さ行
編集さ
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
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坂上宝剣 | サカノウエノタカラノツルギ | →坂家宝剣 | |
笹貫 | ササヌキ | 古波平・波平行安の太刀。波平銘で現存する最古の刀。茎が地中に埋まり切先が直立した状態で舞い落ちた笹の葉が無数に貫かれていたという伝説による。重要文化財。京都国立博物館蔵。 | |
打刀 | さゝのつゆ | ササノツユ | 石田三成が関ヶ原の戦いで捕縛された時に佩用していた打刀。京信国の作と伝わっていたが、本阿弥家は備後貝三原正真作と鑑定した。『甲子夜話』記載、現在の所在は不明。 |
打刀 | 五月雨江 | サミダレゴウ | 重要文化財、無銘 郷義弘。黒田長政の愛刀。のち尾張徳川家伝来。由来は本阿彌某が手入れのために刀身に油を塗り過ぎ油染みを起こしたため、何時見ても霞がかった刀に見えたことから。徳川美術館蔵 |
短刀 | 小夜左文字 | サヨサモンジ | 重要文化財、銘 左 筑州住。法人蔵[48]。 |
太刀 | 三条吉家[注 1] | サンジョウヨシイエ | 重要文化財、京都国立博物館蔵。同名が備前一文字派にあって銘も酷似するが、三条吉家の方が、細身、小鋒で、刃文も小乱を主体とする古雅な作風。 |
三本寺吉光 | サンボンジヨシミツ | 粟田口吉光の作、上杉景勝三十五腰の一つで、元は豊臣秀吉の蔵刀[49] |
し
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
脇差 | 治金丸 | ジガネマル | 国宝「琉球国王尚家関係資料」のうち、無銘。那覇市歴史博物館蔵。 |
太刀 | 獅子王 | シシオウ | 重要文化財、無銘。東京国立博物館蔵[50]。 |
地蔵行平 | ジゾウユキヒラ | ||
直刀 | 七星剣 | シチセイケン | 国宝。四天王寺所蔵[51] |
太刀 | 実休光忠 | ジツキュウミツタダ | |
短刀 | 信濃藤四郎 | シナノトウシロウ | 重要文化財、銘 吉光。庄内酒井家伝来。致道博物館蔵 |
太刀 | 島津一文字 | シマヅイチモンジ | |
脇差 | 朱判貞宗 | シュハンサダムネ | 重要文化財、朱銘 貞宗。「名物 朱判貞宗」。生茎(うぶなかご)で貞宗と極められ、茎に極め朱銘があることから。ふくやま美術館蔵 小松コレクション[5] |
太刀 | 数珠丸恒次 | ジュズマルツネツグ | 重要文化財、銘 恒次、本興寺 (尼崎市)所蔵[52]→天下五剣 |
脇差 | 春畝兼定 | シュンボカネサダ | 兼定作の脇差。伊藤博文(号は春畝)が仕込み杖にして携帯していたことから。伊藤がハルビン駅で暗殺された際にも仕込み杖で携帯していた。 |
打刀 | 城和泉正宗 | ジョウイズミマサムネ | 国宝、金象嵌銘 城和泉守所持 正宗磨上 本阿(花押)。本阿弥光徳が正宗の作と極めた。茎の「城和泉守」とは、もとは武田に仕え、のち徳川家康の家臣となった城昌茂のことである。その後、弘前藩主の津軽家に伝来したことから「津軽正宗」とも号される。東京国立博物館蔵 |
打刀 | 燭台切光忠 | ショクダイキリミツタダ | 銘不明。関東大震災で被災し焼身。徳川ミュージアム蔵[53] |
大太刀 | 次郎太刀 | ジロウタチ | 銘千代鶴国安、熱田神宮所蔵[54] |
す
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
打刀 | 水神切兼光 | スイジンキリカネミツ | 重要美術品、銘 備州長船住兼光 康□三年十一月日。南北朝時代初期の作としては珍しい平造りの打刀。銘が太刀の佩裏に切られていることから、初めから打刀として作られたと思われる。号の由来は直江兼続の愛刀で、洪水を治めたという逸話から。法人蔵[55] |
直刀 | 水龍剣 | スイリュウケン | 重要文化財。正倉院に所蔵されていた直刀で、聖武天皇の佩刀と伝わる。明治天皇の愛刀としても知られ、加納夏雄の手による宝剣拵も有名。刀身、拵ともに東京国立博物館蔵 |
直刀 | 須賀利御太刀 | スガリノオンタチ | 伊勢神宮の714種1576点の御装束神宝のひとつで、20年に一度の式年遷宮ごとに調製される直刀。 |
せ
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
晴思剣 | セイシケン | 細川忠興がこの刀で茶坊主を斬って、思いが晴れたことが由来。 | |
瀬登太刀 | セノボリノタチ | ||
千人切 | センニンギリ | 山田浅右衛門家に伝来した無銘の刀。度々、処刑に用いられ吉田松陰の処刑もこの刀で行ったという。 |
そ
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
太刀 | 袖ノ雪 | ソデノユキ | 致道博物館所蔵[56]。明治28年、酒井家に献上[56]。 |
大刀 | 騒速 | ソハヤ | 重要文化財。清水寺 (加東市)所蔵、東京国立博物館保管[注 3][57]。騒速を含む3口が「大刀 三口、附 拵金具 十箇」として一括して重要文化財に指定。いずれが騒速か判明していないため一号大刀、二号大刀、三号大刀と呼称されている。 |
打刀 | ソハヤノツルキ ソハヤノツルキウツスナリ |
ソハヤノツルギ ソハヤノツルギウツスナリ |
→妙純傳持ソハヤノツルキウツスナリ |
ソハヤノツルギ | ソハヤノツルギ | →坂上田村麻呂伝説に登場する聖剣。 |
た行
た
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
短刀 | 太鼓鐘貞宗 | タイコガネサダムネ | 重要文化財、無銘 貞宗。仙台伊達家伝来。個人蔵 |
太刀 | 大般若長光 | ダイハンニャナガミツ | 国宝、銘 長光。奥平信昌が長篠の戦いでの戦功により、徳川家康より拝領した太刀。東京国立博物館蔵 |
鷹の巣宗近 | タカノスムネチカ | 銘 三条。島津家伝来の寸延び短刀。所在不明。 | |
竹俣兼光 | タケマタカネミツ | 上杉謙信の家臣、竹俣某が謙信に献上した太刀。豊臣秀吉に請われ景勝が譲った。大坂夏の陣後行方不明となり、莫大な恩賞をかけて徳川家康が探させたことで有名。 | |
太刀 | 太郎坊兼光 | タロウボウカネミツ | 備前長船兼光の作、丹羽氏重代の刀、刃長2尺3寸、昭和5年(1930年)に落札の記録が辿れるが1993年時点で行方不明[58] |
大太刀 | 太郎太刀 | タロウタチ | 熱田神宮所蔵の大太刀、白山比咩神社蔵の「太刀 銘行光」(通称:通称「真柄大太刀」)[59] など。 |
ち
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
脇差 | 血吸 | チスイ | →童子切安綱 |
短刀 | 北谷菜切 | チャタンナーチリー | 国宝「琉球国王尚家関係資料」のうち、無銘。那覇市歴史博物館蔵。 |
朝鮮兼光 | チョウセンカネミツ | 島津義弘が朝鮮出兵で使用した刀。 | |
太刀 | 千代金丸 | チヨガネマル | 国宝「琉球国王尚家関係資料」のうち、無銘。那覇市歴史博物館蔵。 |
つ
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
太刀 | 綱紀国宗 | ツナノリクニムネ | 前田綱紀が徳川綱吉より拝領した太刀。 |
津田遠江長光 | ツダトオトウミナガミツ | 銘 長光。国宝。徳川美術館蔵。 | |
壺切御剣 | ツボキリノミツルギ、ツボキリノギョケン | ||
敦賀正宗 | ツルガマサムネ | 大谷吉継が所持。のち結城秀康の手に渡り越前松平家に伝来するが越後騒動の改易を受け、島津綱貴の手に渡る。以来島津家に伝来するが、昭和初期に売立にかけられ3,600円で落札。現在は所在不明。 | |
太刀 | 鶴丸 | ツルマル | 御物、銘 国永。 |
て
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
鉄砲切り兼光 | テッポウキリカネミツ | 号の由来は上杉謙信が鉄砲ごと侍を戦場で斬り落としたことから。上杉家には多数の兼光が存在するが、どれが該当するのか不明。 | |
短刀 | 寺沢貞宗 | テラサワサダムネ | 国宝。寺沢某が所持していたことから。貞宗屈指の名刀。文化庁蔵 |
太刀 | 天光丸 | テンコウマル | 重要美術品、銘安綱。源義家の佩刀とされる太刀。河内源氏本拠地であった大阪府羽曳野市の壺井八幡宮所蔵。 |
と
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
太刀 | 童子切安綱 | ドウジギリヤスツナ | 国宝、銘安綱。東京国立博物館所蔵[60]。→天下五剣 |
燈篭切虎徹 | トウロウキリコテツ | →石灯籠切虎徹 | |
短刀 | 徳善院貞宗 | トクゼンインサダムネ | 国宝。前田徳善院が所持していたことから。三井記念美術館蔵 |
友切 | トモキリ | →髭切 | |
富田江 | トミタゴウ | 富田某が豊臣秀吉に献上。国宝。前田育徳会蔵。 | |
蜥蜴丸 | トカゲマル | 愛知県に伝わる妖刀、刀身を見た者に不幸があるとされる。 | |
虎御前 | トラゴゼン | 竹中重治(竹中半兵衛)が小谷城の戦いの際に支城である虎御前山を攻め落とした戦功として秀吉から授けられたとされる太刀。重治の死後は山内一豊に贈られ、明治以後は京都国立博物館蔵から個人蔵となり現在は京都井伊美術館が保管している。竹中家では「関元重」の作であると伝えているが、「関元重」なる刀工は実在が確認されておらず、備前長船元重の作ともされているが、現在では関兼常の作であると見られている[61]。 | |
大笹穂槍 | 蜻蛉切 | トンボキリ | 槍。銘藤原正真作[62]。→天下三槍 |
な行
編集な
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
太刀 | 長篠一文字 | ナガシノイチモンジ | 国宝。奥平信昌が長篠の戦いでの戦功により、織田信長より拝領した刀。個人蔵 |
槍 | 中白鳥毛槍 | ナカシラトリゲヤリ | 「胴白の槍」とも称される。 |
長曽祢虎徹[注 4] | ナガソネコテツ | 新刀の横綱と言われる長曽祢興里。新選組局長である近藤勇が所持していたとされる。 創作作品では「今宵の虎徹は血に飢えている」という台詞でも有名であり、近藤の佩刀として一般的に知られた刀である。諸説あるものの近藤が所持していたのは長曽祢興里の真作ではなく贋作であったというのが通説である。 二代目虎徹である長曽祢興正作だった説もある。 | |
打刀 | 中務正宗 | ナカツカサマサムネ | 国宝。本多中務大輔忠勝が所持していたことから。文化庁蔵[63] |
打刀 | 鳴狐 | ナキギツネ | 重要文化財。館林藩主の秋元家伝来。粟田口国吉の平造脇差。東京国立博物館蔵 |
脇差 | 鯰尾藤四郎 | ナマズオトウシロウ | 銘 吉光。長巻を脇差に作り直している。尾張徳川家に伝来。再刃。徳川美術館蔵 |
打刀 | 波游ぎ兼光 | ナミオヨギカネミツ | 重要美術品、金象嵌銘 波およぎ末代剱兼光也/羽柴岡山中納言秀□所持之。立花宗茂の愛刀。戦場で斬ったはずの兵士が川を泳いで逃げ、向こう岸にたどり着いた所で真っ二つになったという斬れ味の良さを示す逸話から。法人蔵[64] |
打刀 | 南泉一文字 | ナンセンイチモンジ | 重要文化財、無銘 一文字。尾張徳川家に伝えられた刀。福岡一文字を参照のこと。徳川美術館蔵 |
太刀 | 南山 | ナンザン | 朝鮮出兵時に菅正利が虎を斬った刀。 |
に
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
脇差 | 二王清綱[注 4] | ニオウキヨツナ | 横倉喜三次の所用刀であり、近藤勇の処断に使われた刀。 |
脇差 | にっかり青江 | ニッカリアオエ | 重要美術品。夜道で「ニッカリ」笑いながら近づいてくる女(妖怪)に斬りつけ、翌朝確かめたところ、石灯籠が真っ二つになっていた、という伝説より。丹羽長秀の佩刀を経て京極家に伝わる。丸亀市所蔵。 |
太刀 | 日光一文字 | ニッコウイチモンジ | 無銘であるが福岡一文字との極め。号の由来は日光二荒山神社の奉納品であったことから。北条早雲の所有となってより代々北条家に伝えられ、小田原攻めの際に北条氏直より和議仲介の礼として黒田孝高に送られた(秀吉に贈られた後に戦功として孝高に与えられたとの説もある)。以後黒田家の重宝。葡萄文蒔絵の施された刀箱が附属する。福岡市博物館蔵[65]。国宝。 |
太刀 | 日光助真 | ニッコウスケザネ | 加藤清正献上の徳川家康の愛刀。好みで作らせた助真拵がつく。国宝。日光東照宮筆頭の宝物。 |
短刀 | 日本一則重 | ニホンイチノリシゲ | 国宝。肥後藩主の細川家伝来。号の由来は、則重独特の松皮肌が目立たず健全無類であることから。永青文庫蔵。 |
槍 | 日本号 | ニホンゴウ | 大身槍。無銘、福岡市博物館所蔵[66]。→天下三槍 |
槍 | 人間無骨 | ニンゲンムコツ | 銘和泉守兼定作[67]。 |
ね
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
大太刀 | 祢々切丸 | ネネキリマル | 日光の二荒山神社の神刀。祢々という妖怪を退治したと伝えられる太刀。日光市、二荒山神社所蔵。 |
毛抜形太刀 | 猫丸 | ネコマル | 菅原道真が作ったとされる伝説上の太刀。同銘の脇差が北野天満宮に伝来。 |
は行
編集は
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
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短刀 | 博多藤四郎 | ハカタトウシロウ | 重要文化財、銘 吉光。福岡藩主黒田忠之が、嫡男の光之と小倉藩小笠原家の長女市松姫の婚儀の際、その父忠眞に贈る。博多で発見されたことからその名前が付く。以降、小笠原家に伝来した。現文化庁蔵[68]。 |
大太刀 | 破邪の御太刀 | ハジャノオンタチ | 山口県下松市の市指定有形文化財、全長465センチメートルで、日本一巨大な日本刀と評される。 |
打刀 | 蜂須賀虎徹 | ハチスカコテツ | 徳島藩主の蜂須賀家に伝来。個人蔵。 |
太刀 | 蜂須賀正恒 | ハチスカマサツネ | 国宝。徳島藩主の蜂須賀家に伝来。ふくやま美術館蔵 小松コレクション[5]。 |
短刀 | 蜂須賀正宗 | ハチスカマサムネ | 重要美術品。栃木県指定文化財、短刀 無銘(伝 正宗)。朱銘で正宗とある、別名『日暮しの短刀』[69]。寛永十四年(1637)島原の乱の戦功により戸田家が将軍より拝領、大垣藩主戸田家伝来。個人蔵。 同号の刀が徳島城博物館で展示されたことがある[70]。 |
八文字長義 | ハチモンジチョウギ | 佐竹義重がこの刀で騎馬武者を兜ごと真っ二つに斬り、騎馬武者の体が馬の両側に八の字状に垂れ下がったとされることから。大磨上無銘で長船派長義の作。 | |
八丁念仏団子刺し | ハッチョウネンブツダンゴサシ | 雑賀孫一がこの刀で敵を斬りつけたが、敵はそのまま八丁ほど念仏を唱えながら歩き、その上で真っ二つに倒れた。孫一自身がその敵を追い駆ける際、切っ先を下に刀を杖代わりにして歩くと、道の石が団子のようにいくつも突き刺さったと言われる。 | |
破敵剣 | ハテキノツルギ ハテキノケン |
将軍剣、三公闘戦剣とも。 | |
坂家宝剣 | バンケノホウケン |
ひ
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
太刀 | 髭切 | ヒゲキリ | 源氏の家宝。後の鬼切。最上家伝来。銘国綱(古備前派)とあるが改竄後のもので、現在は「伝安綱」とされる。 |
太刀 | 膝丸 | ヒザマル | 源氏の家宝。後の蜘蛛切・薄緑。重要文化財。大覚寺蔵。 |
昼御座の御剣 | ヒノオマシノゴケン | ||
太刀 | 備前三郎国宗 | ビゼンサブロウクニムネ | 宇和島藩伝来の刀剣であったが、日本政府により買い上げられ、日独防共協定成立を記念して、アドルフ・ヒトラーに贈呈される。敗戦前に日本に返還。 |
太刀 | 姫鶴一文字 | ヒメツルイチモンジ | 重要文化財。銘 一。上杉謙信の愛刀の一つ。備前福岡一文字派の作。米沢市上杉博物館蔵。 |
短刀 | 日向正宗 | ヒュウガマサムネ | 国宝、無銘 正宗。水野日向守が関ヶ原の戦いで石田一族から奪う。正宗の最高傑作の評が高い。三井記念美術館蔵。 |
短刀 | 平野藤四郎 | ヒラノトウシロウ | 御物、銘 吉光。平野某が所持していたことから。 |
ふ
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
打刀 | 風鎮切光代 | フウチンギリミツヨ | 柳生厳包愛用の脇差。肥後守秦光代作。4個重ねた風鎮を切れたことから。 |
短刀 | 伏見貞宗 | フシミサダムネ | 国宝、朱銘 貞宗/本阿花押。伏見で発見されたことから。黒川古文化研究所蔵[71] |
太刀 | 福島兼光 | フクシマカネミツ | 福島正則が広島城下の寺社から奪った。重要文化財。東京国立博物館蔵 |
太刀 | 福島光忠 | フクシマミツタダ | 福島正則が所持していたとされる。現在は所在不明。 |
打刀 | 豊前江 | ブゼンゴウ | 某豊前守が所持していたことから。重要文化財。 |
太刀 | 二つ銘則宗 | フタツメイノリムネ | 重要文化財。福岡一文字則宗作とされる。京都の愛宕神社の神宝。笹丸拵えという太刀拵えが付いている。 |
布都御魂剣 | フツミタマノツルギ | 国宝。「韴霊剣」とも。鹿島神宮に伝わる巨大な直刀で、石上神宮に安置され鹿島に戻らなかった初代の替わりに作られたと伝えられる。 | |
短刀 | 不動行光 | フドウユキミツ | 銘 行光。織田信長所持。本能寺の変で焼けたとも伝わる。再刃。個人蔵 |
へ
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
直刀 | 丙子椒林剣 | ヘイシショウリンケン | 国宝。七星剣と共に聖徳太子の佩刀と伝えられる直刀。四天王寺所蔵。 |
短刀 | 日置安吉 | ヘキヤスヨシ | 重要文化財、銘 安吉。池田藩家老の日置某が所持していたことから。静嘉堂文庫蔵 |
打刀 | へし切長谷部 (圧切長谷部) |
ヘシキリハセベ | 国宝。「へし切」の由来は織田信長が無礼を働いて膳棚下に隠れた茶坊主を「圧し切り」(刀身を押しあてるだけで切ること)で成敗したと伝えられることから。引かずとも押し当てるだけで切れるほど鋭い切れ味の刀とされる。黒田官兵衛(黒田孝高)が小寺政職の使者として信長に面会し中国征伐の策を提言した時に、それに対する褒美として信長から黒田官兵衛に与えられた[72]。福岡藩主となった黒田家に伝来。
江戸期に安宅切に倣った金霰鮫青漆打刀拵が製作されて附属しており、この拵えはむしろ、へし切りの拵えとして有名である。福岡市博物館蔵[73] |
ほ
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
伯耆安家 | ホウキヤスイエ | 平安時代、伯耆国の刀工安綱一派、安家の太刀。福岡藩主黒田家に伝来した後、京都国立博物館蔵。国宝。 | |
疱瘡正宗 | ホウソウマサムネ | 徳川将軍家伝来の刀。徳川家慶の疱瘡快癒を祝って贈られた。重要文化財。佐野美術館蔵。 | |
短刀 | 庖丁正宗 | ホウチョウマサムネ | 3口あり、いずれも短寸で重ね極めて薄く包丁のような姿をしていることから。3口とも国宝に指定されており、徳川美術館蔵、永青文庫蔵、法人蔵となっている。 |
宝寿丸 | ホウジュマル | 畠山重忠が武蔵御嶽神社に奉納したと伝わる2振りの太刀。全長5尺5分余、倶利伽羅と三鈷剣の刀身彫刻があり黒漆太刀拵の鞘が附属する「宝寿丸黒漆鞘太刀」と対になるもう一振りの太刀である「宝寿丸太刀」の2振りを総称し「宝寿丸」と呼ぶ。号の由来は茎(なかご)に「宝寿」の銘があることからであるが、正中(西暦1324年-1326年)とも刻されており、これは重忠の没後120年余り経過しているため、重忠が奉納したとの伝承は後世の伝説と考えられている。武蔵御嶽神社蔵。重要文化財。 | |
短刀 | 庖丁藤四郎 | ホウチョウトウシロウ | 重要美術品、銘 吉光。同名の粟田口吉光作の短刀は2口あるとされ、現存するものと焼失したものがある。現存のものは尾張徳川家伝来し、現在は徳川美術館蔵。 |
大太刀 | 蛍丸 | ホタルマル | 来国俊作の大太刀。南北朝時代に阿蘇惟澄が使用した際、刀身に蛍が集まり刃こぼれが消えたという伝説がある。阿蘇神社宮司家の阿蘇家が所蔵し旧国宝に指定されていたが、所在不明。 |
脇差 | 布袋国広 | ホテイクニヒロ | 刃長37.9センチメートルのものは黒田元侯爵家のもの、刃長31.2センチメートルのものは刀身に「夢ハ香シ梅里多」と刻まれている[74]。 |
脇差 | 骨喰藤四郎 | ホネバミトウシロウ | 重要文化財、無銘 伝粟田口吉光。薙刀を磨り上げた薙刀直し脇差。明暦の大火で焼身、再刃。豊臣秀吉に所持されていたことがあり、縁のある豊国神社に寄贈された。豊国神社蔵、京都国立博物館寄託[75] |
打刀 | 本作長義 | ホンサクチョウギ | 長義作。大磨上無銘で、堀川国広による「本作長義(以下五十八字略)」の極め銘がある。重要文化財。徳川美術館所蔵。 |
ま行
編集ま
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
短刀 | 前田藤四郎 | マエダトウシロウ | 重要文化財、銘 吉光。前田家に伝来。前田育徳会所蔵。 |
打刀 | 孫六兼元 | マゴロクカネモト | |
松井江 | マツイゴウ | 松井某が所持していたことから。重要文化財。佐野美術館蔵。 |
み
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
太刀 | 三日月宗近 | ミカヅキムネチカ | 国宝、銘三条。東京国立博物館所蔵[76]→天下五剣 |
短刀 | 乱新藤五 | ミダレシントウゴ | 重要美術品。相州伝の祖、新藤五国光の短刀。号の由来は、新藤五国光の作には珍しく乱れ刃であることから。 |
短刀 | 乱藤四郎 | ミダレトウシロウ | 重要刀剣、銘 吉光。号の由来は、粟田口吉光の作には珍しく乱れ刃であることから。朽木家伝来。法人蔵 |
短刀 | 乱光包 | ミダレミツカネ | 重要文化財、銘 光包。来国俊の門人、中堂来光包の作。号の由来は、光包の作にしては珍しく乱れ刃であることから。徳川将軍家伝来の短刀。刀剣博物館保管 |
水戸正宗 | ミトマサムネ | 水戸徳川家伝来の太刀。 | |
妙純傳持ソハヤノツルキウツスナリ | ミョウジュンデンジソハヤノツルギウツスナリ | 重要文化財。久能山東照宮所蔵。 | |
妙法村正 | ミョウホウムラマサ | 村正作。重要美術品、銘 村正 妙法蓮華経/永正十天葵酉十月十三日(棟銘・銀象嵌銘 鍋信)。個人蔵。 |
む
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
太刀 | 蜈蚣切 | ムカデキリ | 太刀 無銘(伝 神息)。伊勢神宮所蔵。 |
打刀 | 陸奥守吉行[注 4] | ムツノカミヨシユキ | 土佐の刀工・吉行作。坂本龍馬の遺品で京都国立博物館蔵[77]。 |
村雲江 | ムラクモゴウ | 沸出来の働きが雲が湧くが如く見えることから。伊達家伝来。重要文化財。 | |
村雨 | ムラサメ | 津田助広作。銘津田越前守助廣 村雨 延宝六年二月日 特別重要刀剣。『南総里見八犬伝』に登場する架空の刀とは別。個人蔵 |
も
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
毛利来国行 | モウリライクニユキ | 毛利家伝来の太刀。個人蔵。 | |
短刀 | 毛利藤四郎 | モウリトウシロウ | 銘 吉光。東京国立博物館蔵。 |
脇差 | 物吉貞宗 | モノヨシサダムネ | 重要文化財、無銘 貞宗。徳川家康の愛刀。この刀を帯びて戦に臨むと必ず勝利したという逸話から「物吉」の号がつく。尾張徳川家に伝来。徳川美術館蔵。 |
紅葉狩兼光 | モミジガリカネミツ | 加藤清正が使った大太刀。朝鮮出兵で損傷。 |
や行
編集や
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
柳生の大太刀 | ヤギュウノオオダチ | 出雲守永則の作。徳川美術館所蔵。 | |
短刀 | 薬研藤四郎 | ヤゲントウシロウ | 薬研通吉光の異名を持つ。粟田口吉光作の短刀。名の由来は薬草を擂り潰す薬研を貫いた斬れ味から。元は足利将軍家に伝来していたが織田信長の愛刀としても有名で、本能寺の変にて焼失した説の他、豊臣家を経て徳川家に伝わった説がある。現存不明。 |
太刀 | 山鳥毛 | ヤマトリゲ ヤマドリゲ サンチョウモウ サンショウモウ |
国宝、無銘。個人蔵・岡山県立博物館寄託→瀬戸内市所有・備前長船刀剣博物館蔵。 |
打刀 | 山姥切国広 | ヤマンバギリクニヒロ | 重要文化財、堀川国広作。 |
太刀 | 山伏国広 | ヤマブシクニヒロ | 重要文化財、堀川国広作。 |
よ
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
短刀 | 吉田兼光 | ヨシダカネミツ | 『享保名物帳』所載の短刀、備前長船兼光作[78] |
打刀 | 義元左文字 | ヨシモトサモンジ | 重要文化財、金象嵌銘 永禄三年五月十九日義元討捕刻彼所持刀 織田尾張守信長。三好左文字、宗三左文字とも。建勲神社所蔵[79] |
ら行
編集ら
編集分類 | 名前 | 読み | 備考 |
---|---|---|---|
雷切 | ライキリ | 立花道雪(戸次鑑連)が雷または雷神を斬ったと伝えられる刀。 |
日本神話に登場する刀剣
編集槍
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e 岡見 1992、p. 383.
- ^ 岡見 1992、p. 31.
- ^ 岡見 1992、p. 186.
- ^ “国指定文化財等データベース”. 2018年2月16日閲覧。
- ^ a b c d 刀剣展示について ふくやま美術館
- ^ 小和田 2015, p. 126.
- ^ 名刀聚英 ─永藤一の愛刀─(2017年)展示案内
- ^ “文化財ナビ愛知”. 2018年2月17日閲覧。
- ^ 福岡市博物館編 2001, p. 65.
- ^ 小和田 2015, pp. 92–93.
- ^ 小和田 2015, p. 229.
- ^ 小和田 2015, p. 205.
- ^ 小和田 2015, pp. 152–153.
- ^ 小和田 2015, p. 331.
- ^ 小和田 2015, p. 185.
- ^ “収蔵資料紹介”. 2020年9月6日閲覧。
- ^ 福岡市博物館編 2001, p. 69.
- ^ 国宝の刀剣、岩国美術館に 家康ゆかりの「名物稲葉江」(中国新聞、2019年3月7日)
- ^ 小和田 2015, p. 261.
- ^ 小和田 2015, p. 32.
- ^ 小和田 2015, p. 228.
- ^ 杉原祥造 著、内田疎天 編『長曽禰虎徹の研究. 附圖』杉原日本刀学研究所、1926年 。
- ^ 2018年1月10日(水)~2018年4月8日(日)展示案内 東京国立博物館
- ^ 小和田 2015, p. 287.
- ^ “短刀 銘 備州長船住長義”. バーチャル刀剣博物館「刀剣ワールド」. 2020年8月15日閲覧。
- ^ 小和田 2015, p. 45.
- ^ “短刀 銘□都高市郡住藤原貞吉 文保元丁巳年二月吉日 (号大保昌) - e国宝”. 2018年2月16日閲覧。
- ^ 「□」は銘が潰れて読めない、不明の意味。
- ^ 渡邉妙子「国宝 太刀 吉房 (号岡田切)」『華やかな日本刀 備前一文字』、68頁2007年11月10日。 NCID BA83833798 。
- ^ 小和田 2015, p. 314.
- ^ 宝刀展Ⅵ「伝説の太刀 髭切」-刀剣乱舞ONLINE-コラボレーション 北野天満宮 2017年7月開催
- ^ 宝物殿 | 境内案内 | 多田神社 公式サイト
- ^ 福岡市博物館編 2001, p. 64.
- ^ “国指定文化財等データベース”. 2018年2月16日閲覧。
- ^ 文化遺産オンライン
- ^ 香川県立ミュージアム 収蔵品データベース
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- ^ 小和田 2015, p. 302.
- ^ 佐野美術館・刀剣博物館編 2015, p. 98.
- ^ a b 致道博物館「重要刀剣 ⑰ 太刀 銘 一 備前国□□住人左兵衛尉助次 延慶三年三月日 金象嵌 銘 袖ノ雪」『致道博物館特別展 SAMURAIの美 出羽庄内藩酒井家ゆかりの銘品 解説書』平成28年10月1日、3頁。
- ^ 森戌 2001, pp. 72–73.
- ^ 福永酔剣 『日本刀大百科事典』、第3巻、p. 226
- ^ 石川県庁ホームページ 石川の文化財 石川県指定有形文化財
- ^ 小和田 2015, pp. 26–27.
- ^ 井伊達夫「虎御前の研究 上」『刀剣美術』第484号、日本美術刀剣保存協会、1997年、2-14頁、ISSN 09112049、2020年9月21日閲覧。
- ^ 小和田 2015, p. 313.
- ^ “国指定文化財等データベース”. 2018年2月16日閲覧。
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- ^ 福岡市博物館編 2001, p. 68.
- ^ 小和田 2015, p. 308.
- ^ “国指定文化財等データベース”. 2018年2月16日閲覧。
- ^ 本阿弥光遜『刀剣鑑定秘話』金竜堂出版部、1941年11月5日。
- ^ 「刀 磨上金象嵌銘 蜂須賀正宗作」。蜂須賀家伝来品。
- ^ “国指定文化財等データベース”. 2018年2月17日閲覧。
- ^ 本阿彌光徳は、長谷部国重の作と鑑定したものの、伝来については「信長から豊臣秀吉に与えられ、秀吉から黒田長政に与えられた」と勘違いしていたらしい [1]“アーカイブされたコピー”. 2009年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年9月29日閲覧。
- ^ 福岡市博物館編 2001, p. 61.
- ^ 福永 1993, p. 26.
- ^ 福永 1993, pp. 28–30.
- ^ 小和田 2015, p. 30.
- ^ 没後150年 坂本龍馬 2016年10月京都国立博物館
- ^ 福永酔剣 『日本刀大百科事典』、第5巻、p. 273
- ^ 大和 2015, pp. 266–267.
参考文献
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- 永青文庫編 『歌仙兼定登場』 永青文庫、2016年7月9日。(展覧会図録)
- 岡見正雄(校注)『義経記』(新装)岩波書店、1992年10月7日。ISBN 4000045008。 NCID BN08465262。
- 小和田泰経『刀剣目録』新紀元社、2015年6月。ISBN 978-4-7753-1340-4。
- 川口陟・飯田一雄 『改訂増補 刀工総覧』 刀剣春秋新聞社・宮帯出版社
- 佐野美術館・刀剣博物館 編『備前刀剣王国』佐野美術館・刀剣博物館、2015年8月25日。(展覧会図録)
- 「重要文化財」編纂委員会 編『解説版 新指定重要文化財6 工芸品Ⅲ』毎日新聞社、1982年。
- 刀剣春秋編集部 編 『刀剣甲冑手帳』 刀剣春秋新聞社・宮帯出版社
- 福永酔剣『日本刀大百科事典』 5巻、雄山閣出版、1993年11月20日。ISBN 4639012020。 NCID BN10133913。
- 福岡市博物館 編『福岡市博物館所蔵 黒田家の甲冑と刀剣』(第2版)福岡市博物館、2001年8月22日。(図録)
- 牧秀彦 『剣技・剣術 三 名刀伝』(ISBN 978-4775300831)新紀元社 2002年
- 牧秀彦 『Truth in Fantasy 66 名刀伝説』(ISBN 978-4775300831)新紀元社 2004年
- 牧秀彦『名刀 その由来と伝説』光文社〈光文社新書〉、2005年4月。ISBN 978-4-334-03303-3。
- 森戌『百観音霊場巡拝記』文芸社、2001年。ISBN 978-4-8355-1591-5。
- 『図解 日本刀事典』(ISBN 978-4054032767) 学習研究社 2006
- 『図説・日本刀大全 (歴史群像シリーズ)』 (ISBN 978-4056040395) 学習研究社 2006
- 『図説・日本刀大全2 名刀・拵・刀装具総覧 (歴史群像シリーズ)』 (ISBN 978-4056045673) 学習研究社 2007
- 『図録日本刀名鑑 刀工派と名刀の物語を知る』英和出版社〈EIWA MOOK〉、2017年6月。ISBN 978-4-86545-483-3。
- 日本刀図鑑『別冊宝島 2346号 日本刀図鑑』宝島社〈別冊宝島〉、2015年5月。ISBN 978-4-8002-4090-3。
関連項目
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