毛状雲
巻雲や巻層雲にみられる雲種の1つ
毛状雲（もうじょううん、ラテン語学術名:fibratus、略号:fib）とは、巻雲や巻層雲にみられる雲種の1つ[1][2][3][4]。毛や繊維のように細いすじ状で、すじの先端がまっすぐか、少し曲がっておりすじ同士が交差していることが特徴[1][2][4]。巻雲の場合は毛状巻雲、巻層雲の場合は毛状巻層雲と呼ぶことがある。毛状巻層雲は毛状巻雲から変化する場合があり、稀に濃密巻雲から変化する場合がある[4]。
| 毛状雲 | |
|---|---|
 毛状巻雲 | |
| 略記号 | fib |
| 種 | 毛状雲 |
| 高度 | （中緯度地域で）5,000 - 13,000 m |
| 特徴 | 細いすじ状、先端が曲がっていない |
| 降水の有無 | なし |
すじの先端がフックのように曲がっている場合は鉤状雲[5]、同じく丸まり塊のようになっている場合は房状雲となる[6]。
"fibratus"はラテン語で「繊維のような」を意味する[7]。
多くの場合毛状雲は、対流圏の高いところに吹く強風に煽られるため、同じ場所にとどまることが無く、形が変わりやすい。
出典
編集- ^ a b 田中達也、『雲・空』〈ヤマケイポケットガイド 25〉、山と溪谷社、2001年 ISBN 978-4-635-06235-0 p.112「毛状雲」
- ^ a b “Fibratus”. International Cloud Atlas. WMO (2017年). 2023年2月23日閲覧。
- ^ “Cirrus fibratus (Ci fib)”. International Cloud Atlas. WMO (2017年). 2023年2月23日閲覧。
- ^ a b c “Cirrostratus fibratus (Cs fib)”. International Cloud Atlas. WMO (2017年). 2023年2月23日閲覧。
- ^ “Uncinus”. International Cloud Atlas. WMO (2017年). 2023年2月23日閲覧。
- ^ “Floccus”. International Cloud Atlas. WMO (2017年). 2023年2月23日閲覧。
- ^ “Appendix 1 - Etymology of latin names of clouds”. International Cloud Atlas（国際雲図帳）. WMO（世界気象機関） (2017年). 2023年2月23日閲覧。
