SUNSAT
SUNSAT(Stellenbosch UNiversity SATellite、サンサット)は南アフリカ共和国初の国産人工衛星[4]。ステレンボッシュ大学の工学系大学院生によって作製された[2]。1999年2月23日、ピギーバック衛星としてアメリカのデルタIIロケットにより打ち上げられた。
SUNSAT / Oscar 35 | |
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所属 | 南アフリカ共和国 |
主製造業者 |
Electronic System Laboratory (ステレンボッシュ大学) バス機器: SSTL [1] |
公式ページ | Sunsat Homepage |
国際標識番号 | 1999-008C |
カタログ番号 | 25636 |
状態 | 運用終了 |
目的 |
地表の撮影 アマチュア無線 技術研究 |
設計寿命 | 4 - 5 年 |
打上げ機 | デルタII 7920 [2] |
打上げ日時 |
1999年2月23日 10:29:00 UTC [2] |
機能停止日 | 2001年1月19日 |
物理的特長 | |
本体寸法 | 450mm×450mm×620mm [1] |
質量 | 64.0 kg [2] |
発生電力 | NiCad |
姿勢制御方式 |
重力傾度、磁気トルカ リアクションホイール(撮影時) |
軌道要素 | |
周回対象 | 地球 |
軌道 | 太陽同期円軌道 [1] |
近点高度 (hp) | 644.0 km [2] |
遠点高度 (ha) | 857.0 km [2] |
離心率 (e) | 0.0149 [2] |
軌道傾斜角 (i) | 96.5°[2] |
軌道周期 (P) | 100.0分 [2] |
搭載機器 [3] | |
アマチュア無線機 | |
高解像度画像装置 | |
磁気センサ | |
GPSアレイ |
概要
編集SUNSAT計画は1992年に始まり、1996年5月にアメリカと南アフリカの間の了解覚書を受けて、NASAがSUNSATをARGOS打ち上げの際に相乗りさせることが決定した[5]。代わりにジェット推進研究所の実験的GPS受信機とレーザー逆反射体(SLR)をSUNSATに搭載することが決まった[5]。
衛星の第一目標は地表の撮影、世界全域での電子メール蓄積転送通信、衛星技術の獲得である。アマチュア無線機器の他に、地球が撮影可能な実験的プッシュブルームイメージャーが搭載された。この地表分解能15m、観測幅50kmの高解像度イメージャーはSバンドにてリアルタイムで稼動する[6]。
第二目標は地球磁場、重力場、大気、電離層の調査、およびNASAのGPS、SLRによる精密軌道の相互比較である[3]。また、流星物質衝突センサで、流星物質や低質量のスペースデブリの衝突を記録も行う[7]。他にも300gの海外製超小型TVカメラも搭載していた[5]。
運用
編集SUNSATはアメリカの地球観測衛星ARGOS(2,491 kg)とデンマーク初の小型衛星エルステッド(61 kg)と共に1999年2月23日、アメリカのヴァンデンバーグ空軍基地からデルタIIロケットによって打ち上げられた。
2001年1月19日15:22:37(UTC)の地上局との交信を最後に通信が途絶した。最後の通信後何らかのトラブルが発生したと考えられるが、詳しい原因は不明だった[8]。
参考文献
編集- ^ a b c “世界の地球観測衛星「SUNSAT」”. リモート・センシング技術センター. 2010年4月21日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “National Space Science Data Center "Sunsat"”. NASA. 2010年4月21日閲覧。
- ^ a b “Sunsat (SO 35, Oscar 35)”. GUNTER'S SPACE PAGE. 2010年4月21日閲覧。
- ^ “南アフリカ共和国科学産業研究会議”. SPACE INFORMATION CENTER (JAXA). 2010年4月21日閲覧。
- ^ a b c “SUNSAT FAQ”. SUNSAT Team. 2010年4月21日閲覧。
- ^ “Sunsat”. THE Satellite Encyclopedia. 2010年4月21日閲覧。
- ^ “Meteoroid Impact Sensor”. NASA Langley Research Center. 2010年4月21日閲覧。
- ^ “SUNSAT (SO-35, Oscar 35)”. Sat ND. 2010年4月21日閲覧。