「しまんと (列車)」の版間の差分
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2022年12月6日 (火) 09:13時点における版
しまんと | |
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2700系による「しまんと」 (2021年8月 中村駅) | |
概要 | |
種類 | 特別急行列車 |
現況 | 運行中 |
地域 | 香川県・徳島県・高知県 |
前身 | 特急「南風」 |
運行開始 | 1988年4月10日 |
運営者 |
四国旅客鉄道(JR四国) 土佐くろしお鉄道 |
路線 | |
起点 | 高松駅 |
終点 | 高知駅・中村駅 |
営業距離 |
159.3 km (99.0 mi)(高松 - 高知間) 274.4 km (170.5 mi)(高松 - 中村間) |
平均所要時間 |
2時間04分(高松 - 高知間) 4時間00分(高松 - 中村間) |
運行間隔 | 4往復 |
列車番号 | 2000D+号数 |
使用路線 |
JR四国:予讃線・土讃線 土佐くろしお鉄道:中村線 |
車内サービス | |
クラス | 普通車 |
座席 |
普通車指定席:1(6)号車(半室) 普通車自由席:1(6)号車(半室)・2(7)号車 |
技術 | |
車両 |
2700系気動車 (JR四国高松運転所・高知運転所、土佐くろしお鉄道中村車両基地) N2000系(JR四国松山運転所 N2000系での運用は繁忙期のみ) |
軌間 | 1,067 mm (3 ft 6 in) |
電化 |
直流1,500 V(高松 - 琴平間)[注 1] 非電化(琴平 - 中村間) |
運行速度 | 最高130 km/h (81 mph) |
しまんとは、四国旅客鉄道(JR四国)および土佐くろしお鉄道が、高松駅 - 高知駅・中村駅間を予讃線・土讃線・中村線経由で運行している特急列車である。
概要
香川県高松市と高知県を結ぶ列車で、本四備讃線を経由せず、本州に乗り入れていない。瀬戸内海や太平洋、吉野川沿いの大歩危・小歩危を走る風光明媚な列車としても名高い。
1988年4月10日に瀬戸大橋線が開通したことにより、高松駅 - 高知駅・中村駅間を結んでいた特急「南風」のうち、高松駅発着のまま残された列車が「しまんと」として運転開始した。1989年以降、急行列車の「土佐」「あしずり」を編入している。
列車名は高知県南西部を流れる四万十川が由来となっている。
運行概況
2022年3月12日現在、高松駅 - 高知駅間に下り3本・上り4本、高松発中村行きの下り1本の計4往復が運転されている。所要時間は高松駅 - 高知駅間が最短2時間11分(上り)・高松発中村行きが4時間(下り)である[1]。
JR四国は、土讃線の特急列車を岡山駅発着の「南風」にシフトさせているため、宇多津駅・多度津駅 - 高知駅間で「南風」と併結する列車が2往復設定されている[2]。併結時の原則として、編成の岡山・高松側に「しまんと」、高知側に「南風」が連結される。このため、高知方面行きでは「南風」が先に宇多津駅に入り、「しまんと」が駅手前で信号待ちを行う。
なお、ゴールデンウィーク・お盆休み・年末年始といった多客時には、「しまんと」編成も「南風」に変更して1列車全車両を岡山駅発着とし、代わりに高松駅 - 宇多津駅・多度津駅間で定期「しまんと」と同じダイヤで走る臨時「しまんと」と接続させる場合もある(この場合は宇多津駅または多度津駅で乗り換えとなる)。
高知駅発着の列車は「あしずり」と同一ホームで接続を行う(下り3号・7号と上り6号が該当)。また、2016年3月26日のダイヤ改正以降は「しまんと」の運行の時間が遅くなり、しまんと7号が南風21号と併結するよう組み込まれたため大杉駅に全列車停車するようになった。
停車駅
高松駅 - 坂出駅 - (宇多津駅) - 丸亀駅 - 多度津駅 - 善通寺駅 - 琴平駅 - 阿波池田駅 - 大歩危駅 - 大杉駅 - 土佐山田駅 - 後免駅 - 高知駅 (→ 旭駅 → 朝倉駅 → 伊野駅 → 佐川駅 → 須崎駅 → 土佐久礼駅 → 窪川駅 → 土佐佐賀駅 → 土佐上川口駅 → 土佐入野駅 → 中村駅)
- ( )は一部列車のみ停車。
- 宇多津駅は下り1・5号/上り2・8号が通過。
- 高知駅→中村駅間は1号のみ運転。
使用車両・編成
しまんと | ||||||
← 中村・高知 高松 →
| ||||||
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高松運転所・高知運転所および土佐くろしお鉄道中村車両基地に所属する2700系気動車が使用されている。2019年9月3日より1・10号に2700系が投入され(9月27日までは1号は水曜日から土曜日まで、10号は火曜日から金曜日まで2700系気動車で運転)、さらに2020年7月18日より2・7号にも、そして2021年3月13日から全ての列車で2700系が使用されるようになり、2000系気動車の当列車での平常時の運用は全て終了した。
かつて使用されていた車両
-
2000系「しまんと」
(2014年3月) -
N2000系先行試作車「しまんと」
(1996年) -
キハ181系「しまんと」
(1992年)
多客期の臨時列車
運休[4]となる多客期に高松駅 - 宇多津駅・多度津駅間で運転される臨時「しまんと」には2700系気動車以外が充当されることもあり、多くはキハ185系気動車[5]を使用しているが、1998年には8000系電車(S編成)も使用されたほか、2016年夏季には8600系電車[6][7]、2018年のゴールデンウィークには2600系気動車も使用された[8]。
-
キハ185系「しまんと」
(1989年)
沿革
民営化後の運行展開
- 1988年(昭和63年)4月10日:瀬戸大橋線開通により、従来高松駅 - 高知駅・中村駅間を結んでいた特急「南風」が岡山駅発着となり、高松駅発着列車をエル特急「しまんと」と改称。当初は3往復。
- 1989年(平成元年)
- 1990年(平成2年)11月21日:「土佐」1往復の格上げを含めて計2往復を増発され、6往復になる。
- 1991年(平成3年)11月21日:1往復増発して、7往復になる。
- 1993年(平成5年)3月18日:使用車両が2000系に統一。
- 1997年(平成9年)
- 1998年(平成10年)3月14日:多度津駅 - 高知駅間で「南風」と併結する列車が2往復設定される。
- 1999年(平成11年)3月13日:多度津駅 - 高知駅間で「南風」と併結していた2往復が「南風」単独になり、1往復減便されて6往復になる[10]。
2000年代の動き
- 2001年(平成13年)3月3日:多度津駅 - 高知駅間で「南風」と併結となる列車が下り3本、上り2本設定される。上り1本減便となり、下り6本と上り5本になる。
- 2002年(平成14年)3月23日:「南風」との増解結駅を宇多津駅に変更する。
- 2003年(平成15年)10月1日:宇多津駅 - 高知駅間で「南風」と併結となる列車が上り2本増え、下り3本と上り4本になる。下り1本減便となり、5往復になる。
- 2005年(平成17年)
- 3月2日:土佐くろしお鉄道宿毛駅衝突事故により宿毛駅 - 中村駅間が運休になる。
- 6月13日:東宿毛駅 - 中村駅間で運行を再開(東宿毛駅は臨時停車扱い)。
- 11月1日:宿毛駅 - 東宿毛駅間で運行を再開(東宿毛駅の臨時停車扱いを終了)。
- 2007年(平成19年)3月18日:下り1本が中村行きに見直される。
- 2008年(平成20年)3月15日:喫煙ルームを除き全席禁煙になる[11]。
2010年代の動き
- 2011年(平成23年)3月12日:ダイヤ改正により次のように変更[12]。
- エル特急の呼称を廃止。
- 喫煙ルームが廃止される。
- 上り列車1本の運行時間帯を変更し、「南風」と併結する列車が3往復になる。
- 高知5時ちょうど発の高松行き列車を新設。
- 2012年(平成24年)3月17日:ダイヤ改正により次のように変更[13]。
- 上り列車1本の運行時間帯を変更。
- 中村駅・宿毛駅発着列車をそれぞれ「あしずり」と系統分離。これによって「しまんと」は全列車が高知駅発着に統一される。
- 2013年(平成25年)3月16日:「南風25号」と「しまんと9号」の併結作業を宇多津駅から多度津駅に変更[14]。
- 2014年(平成26年)3月15日:「しまんと1号」と「あしずり3号」が統合され、「しまんと」の中村駅乗り入れが復活[15]。
- 2019年(平成31年・令和元年)
2020年代の動き
- 2020年(令和2年)
- 5月16日:この日から新型コロナウイルス感染症による乗客減のため、併結運転の下り「南風21号・しまんと7号」と「南風25号・しまんと9号」、上り「南風4号・しまんと4号」と「南風24号・しまんと6号」が6月12日まで運休[18]。また、単独運転の下り「しまんと1号」土佐くろしお鉄道中村駅行きと、土佐くろしお鉄道宿毛駅発上り「しまんと10号」も6月12日まで高松駅 ‐ 高知駅間が運休。さらに、併結運転の下り「南風1号・しまんと3号」と上り「南風28号・しまんと8号」も6月12日まで岡山駅 ‐ 宇多津駅間が運休し、高松駅 ‐ 高知駅間の運転となる[19]。
- 7月18日:下り「しまんと7号」と上り「しまんと2号」が2700系による運転に変更[20]。
- 2021年(令和3年)3月13日:ダイヤ改正により全列車が2700系に統一[21]。
- 2022年(令和4年)3月12日︰ダイヤ改正により高松発高知行きの下り1本と宿毛発高松行きの上り1本が減便し4往復となる[22]。
脚注
注釈
- ^ 但し、気動車を使用。
出典
- ^ “土佐くろしお鉄道 ダイヤ改正(2022年3月12日) - 鉄道コム” (日本語). 鉄道コム. (2021年12月26日) 2022年3月14日閲覧。
- ^ 下りが宇多津駅1本(3号)、多度津駅1本(7号)。上りが宇多津駅2本(4・6号)。
- ^ 2700系で運転の列車の多くに増結の必要が生じた場合は、「あしずり」「しまんと」のうちグリーン席がなく全区間単独走行する列車を代走する(例:「【JR四】特急しまんと2号〜特急しまんと5号の運用を2000系が代走」)
- ^ 「しまんと」編成も含めて1列車全車両を岡山駅発着の「南風」とするため。
- ^ 2017年には踏切事故により車両不足に陥り、代走として復刻カラー編成が使われたという珍事がある。
- ^ “8600系による特急"しまんと"運転”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2015年8月15日). 2016年8月17日閲覧。
- ^ “【JR四】予讃線・繁忙期の話題”. 鉄道ホビダス(RMニュース). ネコ・パブリッシング (2016年8月19日). 2016年10月19日閲覧。
- ^ “2600系が“しまんと”を代走”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2018年4月29日). 2018年6月3日閲覧。
- ^ “JR6社が秋のダイヤ改正”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1997年7月29日)
- ^ 「1999.3.13ダイヤ改正の概要」『鉄道ジャーナル』第33巻第4号、鉄道ジャーナル社、1999年4月、78-79頁。
- ^ "平成20年3月ダイヤ改正について" (Press release). 四国旅客鉄道. 20 December 2007. 2007年12月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年12月23日閲覧。
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は無視されます。 (説明) - ^ "平成23年3月ダイヤ改正について" (Press release). 四国旅客鉄道. 17 December 2010. 2010年12月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年12月20日閲覧。
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は無視されます。 (説明) - ^ "平成26年3月ダイヤ改正について" (Press release). 四国旅客鉄道. 20 December 2013. 2013年12月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年12月25日閲覧。
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は無視されます。 (説明) - ^ “平成31年3月ダイヤ改正について”. 2019年4月2日閲覧。
- ^ “新型特急気動車「2700 系」の営業運転について”. 四国旅客鉄道. 2019年8月1日閲覧。
- ^ “特急・快速・普通列車の運休(5月16日~6月12日) :JR四国”. www.jr-shikoku.co.jp. 2020年5月26日閲覧。
- ^ “お乗り換えとなる列車、運転区間が変更となる列車(5月16日~6月12日) :JR四国”. www.jr-shikoku.co.jp. 2020年5月26日閲覧。
- ^ 『JR時刻表』2020年7月号
- ^ "2021年3月ダイヤ改正について" (PDF) (Press release). 四国旅客鉄道. 18 December 2020. 2020年12月18日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2020年12月21日閲覧。
- ^ “特急「しまんと」上下各1本減便、宿毛発高松行は運転区間短縮など”. マイナビニュース (2022年1月2日). 2022年3月14日閲覧。
参考文献
- 寺本光照『国鉄・JR列車名大事典』中央書院、2001年7月24日。ISBN 978-4-88732-093-2。ISBN 4-88732-093-0。
関連項目
外部リンク
- 車両情報<2700系特急気動車>:JR四国 - 四国旅客鉄道
- 土佐くろしお鉄道株式会社 TOSA KUROSHIO TETSUDO (railway) Co.,Ltd. - 土佐くろしお鉄道