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== 来歴 ==
== 来歴 ==
[[1959年]]、[[長崎県]][[長崎市]]出身。妹がいる[[長女]]である<ref name=":1">{{Cite web|和書|title=母親と絶縁して32年、内田春菊が書いた「母への最後の苦情」 |url=https://bunshun.jp/articles/-/9815 |website=文春オンライン |access-date=2022-06-02 |last=「文春オンライン」編集部}}</ref>。[[ホステス]]だった母親は、[[営業職]]で将来を嘱望されていた[[養父]]と[[不倫関係]]になっている<ref name=":1" />。小学生の時に漫画家を志すが、実母と養父から漫画を描くことを禁じられ、隠れて[[豆本|豆本漫画]]を描いていた。
1959年[[長崎県]][[長崎市]]出身。妹がいる[[長女]]である<ref name=":1">{{Cite web|和書|title=母親と絶縁して32年、内田春菊が書いた「母への最後の苦情」 |url=https://bunshun.jp/articles/-/9815 |website=文春オンライン |access-date=2022-06-02 |last=「文春オンライン」編集部}}</ref>。[[ホステス]]だった母親は、[[営業職]]で将来を嘱望されていた[[養父]]と[[不倫関係]]になっている<ref name=":1" />。小学生の時に漫画家を志すが、実母と養父から漫画を描くことを禁じられ、隠れて[[豆本|豆本漫画]]を描いていた。


母親は春菊が子分のように接し、「どうやって自分の利益に結びつけられるか」としか考えておらず、「自分も時代さえ許せば」と学業成績が良かった春菊へ嫉妬していた<ref name=":1" />。
母親は春菊が子分のように接し、「どうやって自分の利益に結びつけられるか」としか考えておらず、「自分も時代さえ許せば」と学業成績が良かった春菊へ嫉妬していた<ref name=":1" />。


中学時代に[[wikt:級友|同級生]]の子を身籠ったことをきっかけに、養父から[[児童性的虐待|性的虐待]]を日常的に受け出した。母親は世間体を気にして、養父の性的虐待を黙認していた。高校1年途中の15-16歳で家出をしたため<ref name=":1" /><ref name=":2">{{Cite web|和書|title=内田春菊さん、今だから振り返られる私の子育て/ 先輩ママインタビュー |url=https://lee.hpplus.jp/kurashinohint/527430/ |website=LEE |access-date=2022-06-02 |language=ja}}</ref>、[[長崎県立長崎南高等学校]]を学校側から強制退学となる<ref>{{Cite web|和書|title=人気漫画家の「法外な青春」 内田春菊『ファザーファッカー』 |url=https://www.nishinippon.co.jp/item/n/714328/ |website=西日本新聞me |access-date=2022-06-02 |language=ja}}</ref>。この間、さまざまな仕事をして自活<ref name=":2" />。
中学時代に[[wikt:級友|同級生]]の子を身籠ったことをきっかけに、養父から[[性的虐待]]を日常的に受け出した。母親は世間体を気にして、養父の性的虐待を黙認していた。高校1年途中の15-16歳で家出をしたため<ref name=":2">{{Cite web|和書|title=内田春菊さん、今だから振り返られる私の子育て/ 先輩ママインタビュー |url=https://lee.hpplus.jp/kurashinohint/527430/ |website=LEE |access-date=2022-06-02 |language=ja}}</ref><ref name=":1" />、[[長崎県立長崎南高等学校]]を学校側から強制退学となる<ref>{{Cite web|和書|title=人気漫画家の「法外な青春」 内田春菊『ファザーファッカー』 |url=https://www.nishinippon.co.jp/item/n/714328/ |website=西日本新聞me |access-date=2022-06-02 |language=ja}}</ref>。この間、さまざまな仕事をして自活<ref name=":2" />。


その後、[[心理学]]を学ぶために[[慶應義塾大学通信教育課程]]に入学するが、間もなく退学する<ref>『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.474</ref>。 
その後、[[心理学]]を学ぶために[[慶應義塾大学通信教育課程]]に入学するが、間もなく退学する<ref>『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.474</ref>。 
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退学後、印刷会社の[[写植]]や[[バー (酒場)|バー]]の[[ホステス]]、喫茶店のウェイトレスなどを経た。
退学後、印刷会社の[[写植]]や[[バー (酒場)|バー]]の[[ホステス]]、喫茶店のウェイトレスなどを経た。


1979年20歳の時に初婚となる結婚をするが、ほどなく[[離婚]]<ref name=":2" />。
1979年20歳の時に[[初婚]]となる結婚をするが、ほどなく[[離婚]]<ref name=":2" />。


クラブ歌手だった経歴を生かし、1983年にラテンバンド「アベックス」を結成し、ボーカルを務めた。
クラブ歌手だった経歴を生かし、1983年にラテンバンド「アベックス」を結成し、ボーカルを務めた。


=== 漫画家デビュー ===
=== 漫画家デビュー ===
その後、ペンネームの名付け親でもある編集者・プロデューサーの[[秋山道男]]に出会い見出される。その後、彼女の個性を認めた[[いしかわじゅん]]の紹介もあって、[[1984年]]に25歳で、[[双葉社]]発行の『[[小説推理]]』に掲載された『シーラカンスぶれいん』で漫画家としてデビューした。性的な事柄をストレートに描き、[[岡崎京子]]、[[桜沢エリカ]]らと共に「女の子エッチ漫画家」として人気を呼ぶ。また、[[エッセイ]]、漫画エッセイ等も執筆し、社会一般の価値観への異議を唱える内容が人気を博す。
その後、ペンネームの名付け親でもある編集者・プロデューサーの[[秋山道男]]に出会い見出される。その後、彼女の個性を認めた[[いしかわじゅん]]の紹介もあって、[[1984年]]に25歳で、[[双葉社]]発行の『[[小説推理]]』に掲載された『シーラカンスぶれいん』で漫画家としてデビューした。性的な事柄をストレートに描き、[[岡崎京子]]、[[桜沢エリカ]]らと共に「女の子エッチ漫画家」として人気を呼ぶ。また、エッセイ、漫画エッセイ等も執筆し、社会一般の価値観への異議を唱える内容が人気を博す。


[[青林堂]]発行の『[[ガロ (雑誌)|月刊漫画ガロ]]』には、1985年9月号『おそろしいかえる酒』で初登場した。以後も『ガロ』に芸術性の高い作品を発表する。[[1986年]]から[[1987年]]にかけて『ガロ』誌上に連載した『[[南くんの恋人]]』は、これまでに4回[[テレビドラマ]]化されている。
[[青林堂]]発行の『[[ガロ (雑誌)|月刊漫画ガロ]]』には、1985年9月号『おそろしいかえる酒』で初登場した。以後も『ガロ』に芸術性の高い作品を発表する。[[1986年]]から[[1987年]]にかけて『ガロ』誌上に連載した『[[南くんの恋人]]』は、これまでに4回[[テレビドラマ]]化されている。


=== 母親への絶縁以後 ===
=== 母親への絶縁以後 ===
1986年27歳当時、母と妹は漫画家になった春菊の稼ぎに依存していたことで「母にされたことを世間に出さなければ、死んでも死にきれない。養父の行為を黙認した母が何よりいやがったのが、世間体でしたから」と小説「[[ファザーファッカー]]」を書き始めた時のことを明かしている。そして、自分に子供がいないまま死んだら、稼いだお金が全部母たちに相続されてしまうと危機感を覚え、母親と絶縁している<ref name=":1" />。 
1986年27歳当時、母と妹は漫画家になった春菊の稼ぎに依存していたことで「母にされたことを世間に出さなければ、死んでも死にきれない。養父の行為を黙認した母が何よりいやがったのが、世間体でしたから」と小説「[[ファザーファッカー]]」を書き始めた時のことを明かしている。そして、自分に子供がいないまま死んだら、稼いだお金が全部母たちに相続されてしまうと危機感を覚え、母親と絶縁している<ref name=":1" />。 


1992年33歳の時に第1子の男の子(長男)を出産<ref name=":2" />。
1992年33歳の時に第1子の男の子(長男)を出産<ref name=":2" />。


[[1993年]]に1986年から準備していた初小説『ファザーファッカー』を発売した<ref name=":1" />。これは[[ベストセラー]]となり、第110回[[直木賞]]の候補作となった([[1995年]]に映画化)。
[[1993年]]に1986年から準備していた初小説『ファザーファッカー』を発売した<ref name=":1" />。これは[[ベストセラー]]となり、第110回[[直木賞]]の候補作となった([[1995年]]に映画化)。
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翌[[1994年]]には『[[私たちは繁殖している]]』・『ファザーファッカー』両作合わせて第4回[[Bunkamuraドゥマゴ文学賞]]を受賞した。また『キオミ』で第112回[[芥川龍之介賞|芥川賞]]候補となった。
翌[[1994年]]には『[[私たちは繁殖している]]』・『ファザーファッカー』両作合わせて第4回[[Bunkamuraドゥマゴ文学賞]]を受賞した。また『キオミ』で第112回[[芥川龍之介賞|芥川賞]]候補となった。


1995年35歳の時に同居していた男性と[[入籍]]し、二度目の結婚<ref name=":2" />。 
1995年35歳の時に同居していた男性と[[入籍]]し、二度目の結婚<ref name=":2" />。 


1997年37歳の時に第2子の女の子(長女)を出産<ref name=":2" />。 1999年40歳の時に第3子の女の子(次女)を出産<ref name=":2" />。
1997年37歳の時に第2子の女の子(長女)を出産<ref name=":2" />。 1999年40歳の時に第3子の女の子(次女)を出産<ref name=":2" />。


2000年41歳の時に別居していた夫と離婚し、同居していた俳優の[[貴山侑哉]]と入籍し、三度目の結婚<ref name=":2" /><ref name=":3">{{Cite web|和書|title=男女の友情は成立する? 内田春菊がディープな持論 : 映画ニュース |url=https://eiga.com/news/20120609/5/ |website=映画.com |access-date=2022-06-02 |language=ja}}</ref>。 
2000年41歳の時に別居していた夫と離婚し、同居していた俳優の[[貴山侑哉]]と入籍し、三度目の結婚<ref name=":2" /><ref name=":3">{{Cite web|和書|title=男女の友情は成立する? 内田春菊がディープな持論 : 映画ニュース |url=https://eiga.com/news/20120609/5/ |website=映画.com |access-date=2022-06-02 |language=ja}}</ref>。 


2001年42歳の時に第4子の男の子(次男)を出産<ref name=":2" />。
2001年42歳の時に第4子の男の子(次男)を出産<ref name=":2" />。


2006年47歳の時に貴山と離婚はするも、その後2012年までの6年間は[[事実婚状態]]であった<ref name=":2" />。
2006年47歳の時に貴山と離婚はするも、その後2012年までの6年間は[[事実婚状態]]であった<ref name=":2" />。


[[2010年]]から音楽活動を再開し、自身が監督を務める映画では主題歌を担当している。また、女優として映画、ビデオ、舞台などにも出演している。
[[2010年]]から音楽活動を再開し、自身が監督を務める映画では主題歌を担当している。また、女優として映画、ビデオ、舞台などにも出演している。


2012年2月のテレビ番組で貴山と事実婚の形で続けていた同居の解消を明かした<ref name=":3" />。
2012年2月のテレビ番組で貴山と事実婚の形で続けていた同居の解消を明かした<ref name=":3" />。


[[2017年]]4月、2015年12月に[[大腸癌]]を患っていたことが判明し、[[人工肛門]]を造設したことを公表した<ref>「漫画家内田春菊大腸がん闘病記」、『週刊朝日』2017年9月15日号、頁111-113</ref><ref>{{Cite web2|url= https://www.asagei.com/excerpt/316479 |title= “ガン患者”サバイバー有名人が「闘病体験」を激白!〈漫画家・内田春菊「大腸ガン」〉「今は経過観察中で恋愛もしています(笑)」 |website=Asagei Plus|publisher=徳間書店|date=2024-08-10|accessdate=2024-08-10}}</ref>。
[[2017年]]4月、2015年12月に[[大腸癌]]を患っていたことが判明し、[[人工肛門]]を造設したことを公表した<ref>「漫画家内田春菊大腸がん闘病記」、『週刊朝日』2017年9月15日号、頁111-113</ref><ref>{{Cite web2|url= https://www.asagei.com/excerpt/316479 |title= “ガン患者”サバイバー有名人が「闘病体験」を激白!〈漫画家・内田春菊「大腸ガン」〉「今は経過観察中で恋愛もしています(笑)」 |website=Asagei Plus|publisher=徳間書店|date=2024-08-10|accessdate=2024-08-10}}</ref>。
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== 関連番組 ==
== 関連番組 ==

* [[BSマンガ夜話]]([[NHK BS2]])
* [[BSマンガ夜話]]([[NHK BS2]])
** 『幻想の普通少女』(1997年9月1日) - 本人出演なし。ゲストは[[美保純]]、[[戸川純]]、[[ちはる]]。
** 『幻想の普通少女』(1997年9月1日) - 本人出演なし。ゲストは[[美保純]]、[[戸川純]]、[[ちはる]]。
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== 脚注 ==
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
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== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
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* {{Twitter|uchidashungicu}}
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* {{NHK人物録|D0009071743_00000}}
* {{NHK人物録|D0009071743_00000}}

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{{Normdaten}}
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[[Category:日本の漫画家]]
[[Category:日本の漫画家]]
[[Category:新聞連載の漫画家]]
[[Category:新聞連載の漫画家]]
[[Category:ガロ|人うちた しゆんきく]]
[[Category:ガロ]]
[[Category:日本の女性小説家]]
[[Category:日本の女性小説家]]
[[Category:20世紀日本の小説家]]
[[Category:20世紀日本の小説家]]

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