「Research Unix」の版間の差分
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2013年4月2日 (火) 20:01時点における版
Research Unixとは、ベル研究所 Computer Science Research Center が開発したUNIXオペレーティングシステムを指す用語であり、対応機種はDEC PDP-7, PDP-9, PDP-11, VAXおよび Interdata 7/32, 8/32 である。
概要
Research Unix という用語は Version 8 Unix まであまり使われなかったが、その後遡って適用されるようになった。V8 以前、この系統は単に UNIX か UNIX Time-Sharing System と呼ばれていた。
初期のバージョンと後の方のいくつかのバージョンはベル研究所以外にリリースされることがなかった。また、コード系統が単純ではないため、Research Unix のバージョンは対応するマニュアルの版によって識別される。従って、最初の Research Unix は First Edition であり、最後は Tenth Edition である。他の呼び方としては Version x (または Vx)もある(xはマニュアルの版数)。
Research Unix のバージョン履歴
マニュアルエディション | リリース | 特徴 |
---|---|---|
V1 | 1971年 | 最初のUNIX、内部で使用された。 |
V2 | 1972年6月 | マニュアルの序文によると、当時のインストール総数は10台。 |
V3 | 1973年2月 | C言語とpipe(2)が導入された。当時のインストール総数は16台。 |
V4 | 1973年11月 | C言語で書かれた最初のUNIX。 |
V5 | 1974年6月 | スティッキービット導入。 |
V6 | 1975年 | ベル研究所外に広くリリースされた最初のUNIX、PDPシリーズ以外に移植された最初のUNIX。 |
MINI-UNIX | 1977年5月 | ローエンドの PDP-11/10向けの簡易版 V6 |
V7 | 1979年 | 多くのUNIXシステムの祖先となったバージョン。外部に広くリリースされた最後のResearch Unix。 |
32V | 1979年 | VAXハードウェア用の最初のUNIX。 |
V8 | 1985年 | 4.1cBSDを改造したもの。socketはSTREAMSで置き換えられ、procfsなどが新たな機能として追加された。内部で使用。 |
V9 | 1986年 | 4.3BSD のコードを導入。V8のSTREAMSを強化。内部で使用。 |
V10 | 1989年 | 最後の Research Unix。troff用グラフィックス組版ツール、C言語インタプリタ、後の Plan 9 に導入されたいくつかのツールが導入されている。 |
Plan 9 First Edition | 1993年 | Research Unix の開発チームが手がけた新たなOS(ユーティリティの多くが V10 と共通)。 |