「ワシな、覚醒剤を使っているんや、ヘヘッ」 10月21日に和歌山地裁で開かれた「紀州のドン・ファン殺害事件」の裁判に検察側の証人として出廷した女性は、和歌山県田辺市の資産家・野崎幸助氏(享年77)から電話でこう告げられたことがあると証言した。 これまでの公判に出廷した証人はいずれも「野崎氏が覚醒剤を使うことは絶対にない」、「覚醒剤で捕まった者を『人生終わった』と批判していた」などと証言してきたが、それとは真逆にもとれる証言だ。そのような女性を証人に呼んだ検察側の意図は何だったのか――。 野崎氏を殺害したとして、殺人罪などに問われている妻の須藤早貴被告(28)の第15回公判が和歌山地裁であった。