エヌビディアへの売却は「最悪」、事業モデル崩壊=アーム創業者

エヌビディアへの売却は「最悪」、事業モデル崩壊=アーム創業者
 9月14日、英アーム・ホールディングスの共同創業者ハーマン・ハウザー氏は、ソフトバンクグループがアームを米エヌビディアに売却すると発表したことについて、「最悪の事態」であり、アームのビジネスモデルが崩壊するとの認識を示した。写真はエヌビディアのロゴ。ロサンゼルスで2017年7月撮影(2020年 ロイター/Mike Blake)
[ロンドン 14日 ロイター] - 英半導体設計大手アーム・ホールディングスの共同創業者ハーマン・ハウザー氏は14日、ソフトバンクグループ(SBG)<9984.T>がアームを米半導体大手エヌビディアに売却すると発表したことについて、「最悪の事態」であり、アームのビジネスモデルが崩壊するとの認識を示した。
ハウザー氏はロイターとのインタビューで「(アームの本社がある)ケンブリッジにとって、英国にとって、欧州にとって最悪の事態だ。グローバルな重要性を持つ欧州最後のテクノロジー企業が米国人に売却されようとしている」と述べた。
同氏は、今回の売却により「半導体産業のスイス」としてのアームのビジネスモデルが崩壊すると発言。エヌビディアはアームの顧客と競争している。
同氏は英政府に対し、売却に3つの条件を付けるよう要求。(1)英国内の雇用の保証(2)アームのオープンなビジネスモデルの維持(3)顧客との関係について米国の安全保障上の見直しの対象から除外する──ことを求めた。
同氏はその上で「(こうした条件が満たされない場合)英政府は、ロンドン証券取引所でのアームの新規株式公開の実現を手助けし、アームを英国企業とすべきだ」と発言。英国がコーナーストーン(中核的)投資家となって株式上場を支援すべきだとの認識を示した。

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