ENEOS、ウクライナ問題解決されない限りロシア産原油購入せず=会長

ENEOS、ウクライナ問題解決されない限りロシア産原油買うつもりない=会長
 4月20日、ENEOSホールディングスの杉森務会長は、ロシア産の原油について「ウクライナ問題が解決されない限り、買うつもりはない」と述べた。写真は同社のロゴ。都内で2020年8月撮影(2022年 ロイター/Issei Kato)
[東京 20日 ロイター] - ENEOSホールディングスの杉森務会長は20日、ロシア産の原油について「ウクライナ問題が解決されない限り、買うつもりはない」と述べた。代替として、当面はすでに取引のあるサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、クウェートなど中東地域からの調達を考えているという。石油連盟会長会見で述べた。
杉森会長は、ロシアによるウクライナ侵攻後は「一切契約していない」ことを明らかにした。ウクライナ侵攻がいつ終わるか、それが終わっても経済制裁が解けるか分からないため、当面はこうした対応が続くことになるとの見通しを示し「需給はひっ迫していないので、代替調達は可能だと思っている」と語った。
ロシア産原油を中東に代替することで、中東への依存度が高まることになる。杉森会長は「中東にも地政学リスクは常につきまとっているので、これまで努力してきた調達先の多様化はさらに努力していかなければならないし、取り組まないといけない」と述べた。
液化天然ガス(LNG)の価格が高騰していることから「石油への代替需要は実際に来ている」という。ENEOSでは、4―9月で前年同期比倍の需要が来ていることを明らかにした。
原油高対策については、現在行っている激変緩和措置の拡充の方が望ましいとした上で、補助金の上限や期間は政府が決めることと述べた。ただ、制度の終了の仕方については「いきなり終わり、1日で大きな動きが起きると、物流、店頭の混乱を起こす。これも激変緩和でやってほしい」と要望した。

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