2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧
そういえば、2002年暮れ、嫌だと言ったのに謀略に引っかかってヨコタ村上孝之と同席させられたシンポジウムで、髪の前の部分を赤く染めた村上は文化相対主義を主張し、(活字化のため削除)どうやらヨコタ村上には、犬を食べるというのはFGMと同じくらい…
土屋賢二のエッセイは、おもしろくない。もう十年くらい前に、おもしろいと評判を聞いて文庫版を買ったらおもしろくないのですぐに売った。当人はいかにも笑えるつもりで書いているようなのだが、全然おかしくないのである。 もっとも、若くてあまりものを知…
まだ大阪にいた、確か1998年のことである。広島に本拠地のあるさる地方新聞から書評を頼まれた。ところがその本が、その地方新聞に連載されたものを纏めたもので、しかもその書いたご当人からの依頼だったので、私もさすがに変だなあ、とは思ったものの、ま…
作家・城山三郎が、角川書店のPR誌『本の旅人』に見開きの随筆を連載している。が、このところ様子がおかしい。ある回では、夕飯をとるべく電車に乗って隣の駅へ行ったら、駅を降りるとあたりは閑散としており様子が変で、帰りの電車もなくタクシーで家ま…
大江健三郎の「セヴンティーン第二部 政治少年死す」は、『文学界』掲載当時、右翼の脅迫があったため単行本にも収録されていない幻の作品とされている。しかし今では鹿砦社の『スキャンダル大戦争2』に入っている。それ以前でも、大学図書館で『文学界』の…
井口時男、1953年2月3日、新潟生まれ。東北大学文学部卒。 1983年、中上健次論で群像新人賞受賞。 1987年7月、最初の著作『物語論/破局論』を論創社から上梓。なお5月には東工大教授・川嶋至が論創社から『文学の虚実』を上梓している。 1990年4月、東…
中村文則は二十代だし、ものごとがよく分かっていないのだろう。井口時男はどうもそんな悪辣な気がしない。いちばんたちが悪いのが松浦寿輝である。 かつて『批評空間』の公開シンポジウムで、東浩紀が自著への松浦の書評に激怒して憤懣をぶちまけ、柄谷が「…
ヨコタ村上孝之は、私の先輩に当たる。同僚でもあった。しかし今では、絶縁状態であり、犬猿の仲である。その理由を説明しよう。 ヨコタ村上孝之は、もと村上孝之だった。年齢は私より三つ上、大学院で五つ先輩で、つまり私が入学した時は、博士課程の五年目…
文藝雑誌は毎月七日発売である、などということは多くの人は知らないだろう。『文学界』と『群像』に「悲望」評が出たので、所感(弁明?)を述べておきたい。それにしても、雑誌に何かが載っただけでいろいろ評してもらえるというのは、小説家というのはず…
四代目鶴屋南北の「大南北」は、孫の五代目南北を「孫太郎南北」というのに対するもので、「おおなんぼく」と読むようだ。 明治大正期の市村座の座主で、遂に松竹に併呑された田村成義は「大田村」と呼ばれたが、これは息子の寿二郎が「小田村」だったから。…