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富士フイルム「X-M5」登場! 約11年ぶりの「X-Mシリーズ」新モデル

富士フイルムは2024年10月14日、ライブ配信イベント「X Summit CLAY Studio 2024」にて、「Xシリーズ」の新モデル「FUJIFILM X-M5」(以下、「X-M5」)を発表した。「Xシリーズ」のラインアップのなかではエントリー向けに位置づけられる、小型・軽量なAPS-Cミラーレスカメラだ。主な特徴を紹介しよう。

「Xシリーズ」の新しいエントリーモデル「X-M5」。カラーバリエーションとして、この画像のブラックのほかにシルバーも用意されている

「Xシリーズ」の新しいエントリーモデル「X-M5」。カラーバリエーションとして、この画像のブラックのほかにシルバーも用意されている

「Xシリーズ」現行モデルのなかで最小・最軽量

「X-M5」は、2013年発売された「X-M1」の後継に位置づけられる新製品。エントリー向けの「X-Mシリーズ」としては実に約11年ぶりとなる新モデルだ。

前モデル「X-M1」の特徴はファインダーを省略した小型・軽量ボディだったが、その特徴は「X-M5」にも受け継がれている。「X-M5」のボディサイズは約111.9(幅)×66.6(高さ)×38.0(奥行)mmで、重量は約355g(バッテリー、メモリーカードを含む)。「Xシリーズ」の現行のAPS-Cミラーレスのなかでは最小・最軽量ボディに仕上がっている。

レンズキット付属の「フジノンレンズ XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」と組み合わせた場合の、撮影時の総重量は約490g。持ち運びやすい小型・軽量システムだ。「フジノンレンズ XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」は電動ズーム式の標準ズームで、重量は約135gに抑えられている

レンズキット付属の「フジノンレンズ XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」と組み合わせた場合の、撮影時の総重量は約490g。持ち運びやすい小型・軽量システムだ。「フジノンレンズ XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」は電動ズーム式の標準ズームで、重量は約135gに抑えられている

奥行は約38.0mm。APS-Cミラーレスとしてはスリムなボディだ

奥行は約38.0mm。APS-Cミラーレスとしてはスリムなボディだ

3.0型バリアングル液晶モニター(約104万ドット、タッチパネル対応)を採用

3.0型バリアングル液晶モニター(約104万ドット、タッチパネル対応)を採用

右側面にヘッドホン端子、USB Type-C端子(10Gbps対応)、HDMIマイクロ端子(Type D)を搭載。マイク端子は背面に用意されている

右側面にヘッドホン端子、USB Type-C端子(10Gbps対応)、HDMIマイクロ端子(Type D)を搭載。マイク端子は背面に用意されている

上位モデルと同じバッテリー「NP-W126S」に対応。記録メディアはSDメモリーカード(UHS-I対応)

上位モデルと同じバッテリー「NP-W126S」に対応。記録メディアはSDメモリーカード(UHS-I対応)

底面

底面

パンケージレンズ「フジノンレンズ XF27mmF2.8 R WR」との組み合わせ。小型・軽量な「X-M5」にマッチする単焦点レンズだ

パンケージレンズ「フジノンレンズ XF27mmF2.8 R WR」との組み合わせ。小型・軽量な「X-M5」にマッチする単焦点レンズだ

「フィルムシミュレーションダイヤル」を搭載

「X-M5」の操作性では、「X-T50」と同様に「フィルムシミュレーションダイヤル」を搭載するのが特徴。ダイヤル操作で富士フイルム独自の仕上がり設定「フィルムシミュレーション」を手軽に選択できる。

上面左側に「フィルムシミュレーションダイヤル」を搭載

上面左側に「フィルムシミュレーションダイヤル」を搭載

ダイヤル操作で手軽に「フィルムシミュレーション」を選択可能。最新の「REALA ACE」も用意されている

ダイヤル操作で手軽に「フィルムシミュレーション」を選択可能。最新の「REALA ACE」も用意されている

撮像素子と画像処理エンジンの組み合わせは、「X-S20」と同じで、有効約2610万画素の裏面照射型「X-Trans CMOS 4」センサーと最新(第5世代)の画像処理エンジン「X-Processor 5」を搭載している。

手軽に縦長動画を記録できる。3マイク搭載で音声機能も充実

「X-M5」は動画撮影機能が充実しているのも特徴だ。4:2:2 10bitでの6.2K/30p記録(3:2オープンゲート)、4K/60p記録、フルHD/240p記録に対応している。

4:2:2 10bitでの6.2K/30p記録(3:2オープンゲート)や4K/60p記録に対応

4:2:2 10bitでの6.2K/30p記録(3:2オープンゲート)や4K/60p記録に対応

Vlog向けの機能も充実しており、「X-S20」と同じように撮影モードとして「Vlogモード」を搭載。9:16比率の縦長動画(フルHD/30p)の記録も可能で、「Vlogモード」では15/30/60秒の短い記録時間で手軽に縦長動画が撮れる「9:16ショート動画モード」という新機能を利用できる。

撮影モードに「Vlogモード」を搭載

撮影モードに「Vlogモード」を搭載

「Vlogモード」には縦長動画撮影用の「ショート動画モード」が用意されている。15/30/60秒から記録時間を選択できる

「Vlogモード」には縦長動画撮影用の「ショート動画モード」が用意されている。15/30/60秒から記録時間を選択できる

「9:16ショート動画モード」の撮影画面。残りの秒数(この画像では15秒)が画面に大きく表示される

「9:16ショート動画モード」の撮影画面。残りの秒数(この画像では15秒)が画面に大きく表示される

また、動画記録のビットレートに8Mbpsと25Mbpsが追加されたのもポイント。スマートフォンへの転送・編集、SNSへの投稿に向いた、より軽量な動画を記録できるようになった。

ビットレートとして8Mbpsと25Mbpsが追加された

ビットレートとして8Mbpsと25Mbpsが追加された

さらに、音声機能も強化されており、富士フイルムのデジタルカメラとして初めて内蔵マイクを3つ搭載。「全方位」「フロント」「バック」「フロント&バック」の4つからマイクの指向性を選択できるという本格的な仕様だ。空調音など一定の周波数で鳴り続けるノイズを低減する「定常ノイズ低減機能」も初めて搭載している。

マイクの指向性を選択可能。「全方位」「フロント」「バック」「フロント&バック」から選べる

マイクの指向性を選択可能。「全方位」「フロント」「バック」「フロント&バック」から選べる

空調音などを抑えられる「定常ノイズ低減機能」

空調音などを抑えられる「定常ノイズ低減機能」

「X-M5」は、光学式ボディ内手ブレ補正を搭載していない。動画撮影時は、大きな揺れや歩き撮りの揺れに効果を発揮する電子式手ブレ補正を利用できる

「X-M5」は、光学式ボディ内手ブレ補正を搭載していない。動画撮影時は、大きな揺れや歩き撮りの揺れに効果を発揮する電子式手ブレ補正を利用できる

実写作例

X-M5、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、45mm(35mm判換算69mm相当)、F6.4、1/40秒、ISO160、-0.7EV、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:Velvia/ビビッド、JPEG撮影写真(6240×4160、13.6MB)

X-M5、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、45mm(35mm判換算69mm相当)、F6.4、1/40秒、ISO160、-0.7EV、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:Velvia/ビビッド、JPEG
撮影写真(6240×4160、13.6MB)

X-M5、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、28mm(35mm判換算43mm相当)、F4.5、1/100秒、ISO1000、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:REALA ACE、JPEG撮影写真(6240×4160、14.6MB)

X-M5、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、28mm(35mm判換算43mm相当)、F4.5、1/100秒、ISO1000、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:REALA ACE、JPEG
撮影写真(6240×4160、14.6MB)

X-M5、XF16-55mmF2.8 R LM WR II、16mm(35mm判換算24mm相当)、F2.8、1/30秒、ISO2000、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:REALA ACE、JPEG撮影写真(6240×4160、10.8MB)

X-M5、XF16-55mmF2.8 R LM WR II、16mm(35mm判換算24mm相当)、F2.8、1/30秒、ISO2000、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:REALA ACE、JPEG
撮影写真(6240×4160、10.8MB)

X-M5、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、15mm(35mm判換算23mm相当)、F6.4、1/14秒、ISO160、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:REALA ACE、JPEG撮影写真(6240×4160、14.6MB)

X-M5、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、15mm(35mm判換算23mm相当)、F6.4、1/14秒、ISO160、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:REALA ACE、JPEG
撮影写真(6240×4160、14.6MB)

X-M5、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、28mm(35mm判換算43mm相当)、F8、1/80秒、ISO1600、+2.0EV、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:ACROS、グレイン・エフェクト:強度-強/粒度-小、JPEG撮影写真(4160×6240、16.4MB)

X-M5、XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、28mm(35mm判換算43mm相当)、F8、1/80秒、ISO1600、+2.0EV、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:ACROS、グレイン・エフェクト:強度-強/粒度-小、JPEG
撮影写真(4160×6240、16.4MB)

X-M5、XF27mmF2.8 R WR、27mm(35mm判換算41mm相当)、F2.8、1/80秒、ISO640、-0.3EV、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:Velvia/ビビッド、JPEG撮影写真(6240×4160、14.1MB)

X-M5、XF27mmF2.8 R WR、27mm(35mm判換算41mm相当)、F2.8、1/80秒、ISO640、-0.3EV、ホワイトバランス:オート、フィルムシミュレーション:Velvia/ビビッド、JPEG
撮影写真(6240×4160、14.1MB)

まとめ 「Xシリーズ」現行モデル最安。幅広い層から注目を集めそう

富士フイルム「Xシリーズ」は、この2年くらいで全体的にラインアップが底上げされており、エントリーモデルと呼べる価格帯の製品がない状況が続いていた。そんななか、エントリー向けの小型・軽量「X-Mシリーズ」が復活したということで、富士フイルムのミラーレスに興味があるカメラ初心者層に選ばれる存在になることだろう。すでに「Xシリーズ」のカメラを持っている人からはスナップ用やサブ機として注目を集めそうだ。

気になる価格は、市場想定価格でボディ単体が136,400円、電動ズーム式の標準ズーム「XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」が付属するレンズキットが152,900円(いずれも税込)。「Xシリーズ」の現行モデルのなかでは最安で、比較的手に入れやすい製品だ。2024年11月下旬の発売が予定されている。

真柄利行(編集部)
Writer / Editor
真柄利行(編集部)
フィルム一眼レフから始まったカメラ歴は、はや約30年。価格.comのスタッフとして300製品以上のカメラ・レンズをレビューしてきたカメラ専門家で、特にデジタル一眼カメラに深い造詣とこだわりを持っています。フォトグラファーとしても活動中。パソコンに関する経験も豊富で、パソコン本体だけでなく、Wi-Fiルーターやマウス、キーボードなど周辺機器の記事も手掛けています。
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