Steamのコアゲーマーこと“すちーむまにあ”辻村美奈が、今気になるゲーミング周辺器機を紹介する連載。今回は、ゲーム画面に連動して光が変わるスマートライトに注目!
新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって、「おうち時間」が長くなり、自宅でゲームをプレイする時間が増えたという方も多いのでは?
最近では、ゲームをプレイするだけでは飽き足らず、ディスプレイやデスク周りをきれいに飾ったり、ゲーム部屋を作り込んだりするゲーマーも増えています。さらに、このようなゲーム部屋を撮影し、InstagramなどのSNSに写真を公開することが、大きなトレンドになっているようです。
部屋全体をデコレーションすれば、オシャレになるだけでなく、ゲームへの没入感も高まりそう! モチベーションも爆上がり! そんな思いを胸に、今回、今回、「Philips Hueライトシリーズ」をお借りしました。ゲームと連動した光の演出で、ゲームアクションの臨場感を高めるというスマートライトです。
今回お借りできたのは、Hueライトシリーズから「Hue Play ライトバー」、「Hue Go ポータブルライト」、「Hue ライトリボンプラス(2m)」の3製品、さらに、これらのハブとなる端末「Hueブリッジ」を加えた4製品となります(それぞれの製品は単体販売)。
Hueシリーズのライトを使うには、ライト以外に、Hueブリッジという端末が必要です。わかりやすく言うと、このHueブリッジは、Hueシリーズのライトを操作する“心臓部”のような役割を担っていて、これを使うことで、スマートフォンアプリでライトを操作できるようになります。なお、ゲーム画面と光を連動させるには、さらにPCソフトの設定も必要になります。
画像上段が「Hue Play ライトバー」(左上)と「Hue Go ポータブルライト」(右上)、下段が「Hue ライトリボンプラス(2m)」(左下)と「Hueブリッジ」(右下)
まずは、“心臓部”のHueブリッジから設定してみます。
Hueブリッジの接続方法は、付属のLANケーブルを使って、自宅のWi-Fiルーターとつなぐだけ。また、Hueブリッジは、据え置きと壁かけの両方に対応するので、部屋の状況にあわせて設置方法を選べます。
画像右下にあるのがHueブリッジ。LANケーブル(画像上段)、電源ケーブル(画像左下)が付属します。Hueブリッジの本体サイズは90.9(幅)×90.9(高さ)×26(奥行)mm、重量は280g
付属のLANケーブルを使って、HueブリッジとWi-Fiルーターを接続したところ。Hueブリッジの電源は、付属の電源ケーブルを使用してコンセントから取ります
Hueブリッジに続いて、縦長のHue Play ライトバーを設置します。これをディスプレイの両脇に設置すると、まるで、ゲーム画面がディスプレイの外に広がっているような演出を楽しめるんです!
Hue Play ライトバーには、自立スタンドと背面取り付け用クリップが付属します。スタンドを使って机の上に真っ直ぐ立てるのもよし、クリップと両面テープを使って、ディスプレイの背面に取り付けるのもよし。好みにあわせて選びたいですね。
ただし注意点したいのが、Hueシリーズのライトは、通常のライトより光がかなり強いこと。直視すると目に悪いので、使用する時は、光を壁などに反射させて使うようにしましょう。
画像右にあるのがHue Play ライトバー(2本)。ACアダプターと変換プラグ(画像左上)、ディスプレイ背面取り付け用クリップ(画像左下)、自立スタンド(画像中央)が付属します。Hue Play ライトバー(1本)の本体サイズは36(幅)×253(高さ)×44(奥行)mm、重量は710g
今回は、付属の自立スタンドを使って縦置きにしてみました
Hue Play ライトバーの光が壁に反射するように設置します
HueブリッジとHue Play ライトバーを設置した後は、ゲーム画面と連動させるための同期設定を行います。ゲーム画面と連動させるには、スマートフォンアプリとPCソフトの設定がそれぞれ必要です。今回は、より詳しい説明のために、メーカーからご提供いただいた手順画面をもとに紹介していきます。
まずは、スマートフォンアプリ「Hue Sync」をダウンロード。今回はゲーム画面との連動ということで、アプリ上の「使用モード」から「ゲームモード」を選択します。その後、「ライトの同期を開始」を選んで、Hue Play ライトバーのシリアル番号を入力。これで、スマートフォンアプリとHue Play ライトバーが同期されます。
使用モードは、今回選んだゲームモードのほかに、音楽モード、ビデオモード、シーンモードなどがあります。ゲーム以外にも、さまざまなエンタメ用途に対応しているようです
次は、PC側の設定です。PCソフトの「Hue Sync デスクトップ アプリ」をダウンロードして起動し、Hueブリッジを接続しているWi-Fiルーターと同一のネットワークに接続。Hueブリッジの中央にあるボタンを押して同期します。
Wi-Fiルーターがインターネットに接続していない場合は、Hueブリッジの一番右にあるライトが点灯しないため、すぐに確認できます
そして最後に、スマートフォンアプリのHue Syncを使って、ライトバーを設定します。Hueブリッジを接続しているWi-Fiルーターと同一のネットワークに接続した後、Hue Sync上で「ライトを使用する部屋」や「使用するライト」を選択。ライトを選択すると、部屋の画像が出てくるので、実際にライトを設置している位置を選ぶと、設定が完了します!
Hueブリッジを接続しているWi-Fiルーターと同一のネットワークにスマートフォンを接続して、アプリから操作します
下記の動画は、すべての設定が完了した後、人気のFPS(First Person Shooter:1人称視点のシューティングゲーム)「Apex Legends」を実際にプレイしてみたところです。ゲーム画面と連動して、ライトバーの色が変わる様子をチェックしてみてください!
ちなみに、Razer製のゲーミングデバイスとHueブリッジを連動させることもできます。
具体的には、RazerのPCソフト「Synapse 3」のダッシュボードにあるモジュールから「Philips Hue」を選択して、Hueブリッジと同期。次に、Razer製品と連携させるライトを選択すると設定が完了します。これで、Razer製のキーボードやマウスのイルミネーションと連動できるので、Razer製品のユーザーは試してみる価値がありますね。
RazerのPCソフト「Synapse 3」のダッシュボードにあるモジュールから「Philips Hue」を選択
動画でご紹介したとおり、Hue Play ライトバーを設置してゲームをプレイしたら、想像以上に豪華なゲーム部屋になり、思いっきりテンションが上がりました! こうなったら、とことんまで豪華にしてやろう! ということで、Hue Go ポータブルライトとHue ライトリボンプラスも追加しちゃいます。
Hue Go ポータブルライトは、その名のとおり“持ち運び可能”なHueシリーズのライトです。好きな場所に設置できるのが魅力で、Hueブリッジがない場所では、Bluetooth経由でスマートフォンアプリのHue Syncと接続できます。
画像右にあるのがHue Go ポータブルライト。変換プラグ(画像左上)、電源ケーブル(画像左下)が付属します。Hue Go ポータブルライトの本体サイズは790(幅)×150(高さ)×150(奥行)mm、重量は625g
部屋を暗くして、Hue Go ポータブルライトを明るくしたところ。ぼんやりと、やわらかい光がとてもきれいです
続いて、Hue ライトリボンプラスを設置します。今回は2mタイプの製品をお借りしました。
ライトリボンとは、リボン状になっているライトのこと。リボンの裏側がシールになっていて、さまざまな場所に貼れます。クネクネと曲げられるほか、33cm単位に切ったり、接続部をつないで最大10mまで延長したりできるのが特徴です。
Hue ライトリボンプラス(2m)には、電源ケーブル(画像左)が付属。ライトリボン(2m)の本体サイズは55(幅)×145(高さ)×20000(長さ)mm
今回は、ディスプレイの縁にHue ライトリボンプラスを貼ってみました!
完成! と思ったけど、何かが違う? 何というか、目が、目がまぶしくて、ディスプレイを直視できない……
ディスプレイ周りの光が気になってゲームに集中できないので、デスクの裏にHue ライトリボンプラスを貼り替えてみることに
ジャーン!! どうでしょう? ディスプレイやゲーミングデバイスの光はあえて切っていますが、かなり映(ば)えていませんか?
違うカラーのプリセットパターンを試してみました。ゲームをプレイしない時も、スマートフォンアプリのHue Syncを使って、光の雰囲気を変えられます
ライトには、単色はもちろん、さまざまなプリセットパターンがあらかじめ用意されています。スマートフォンアプリのHue Syncを使って簡単に設定できるので、その日の気分やゲームの雰囲気にあわせて、どんどん変えて楽しみましょう!
実際にHueシリーズを試用してみましたが、たとえば、ゲームの背景が雪であればホワイト、枯れ草であればイエロー、草原であればグリーンというように、その場の画面と連動して色が変化し、「ディスプレイ画面がひと回りも、ふた回りも大きくなったような錯覚」に陥りました。ゲーム部屋を鮮やかに彩るだけでなく、普通にゲームをプレイするだけでも、圧倒的な臨場感を楽しめます。
また、今回は試してみませんでしたが、Amazon AlexaやGoogle アシスタント対応のスマートスピーカーと連動して音声で操作したり、別売りのモーションセンサーと組み合わせて、自動で照明を点けたりできるなど、活用次第で、さまざまな可能性を秘めているのもポイントです。
ただし、今回試用してみて、意外に初期設定に時間がかかったことが、少し気になりました。
説明書どおりに作業すれば設定が完了するものの、ゲーム画面と連動させるには、ライトとHueブリッジの設置以外にも、スマートフォンアプリやPCアプリをそれぞれ設定する必要があり、「買ってすぐに楽しめる」というわけにはいきません。また、あくまで筆者のケースになりますが、スマートフォンアプリとHue Play ライトバーとの同期に、なぜか想定以上の時間がかかってしまいました。
Hueライト自体は、照明器具として申し分ない明るさや、しっかりと作り込まれたボディなど、インテリア製品としても、完成度がかなり高いと感じます。また、初期設定さえ終われば、後はスムーズに連携操作できるので、本当に「初期設定さえ簡単なら、完ぺきなのに!」と思わざるをえません。今後、このあたりの設定の簡便さは、アプリのバージョンアップなどに期待したいところですね。
価格.com上での価格は、Hueブリッジが5,480円、Hue Play ライトバー(2本セット)が21,780円、Hue Go ポータブルライトが10,780円(いずれも2021年10月29日時点)。ゲーム用途だけでなく、ユニークなインテリアをお探しの方も注目してみてはいかがでしょうか。いったん設置してしまえば、インスタ映えすること間違いなし。ひと味違うゲーム部屋にして、SNSで自慢しちゃいましょう!
ライター:辻村美奈(オフィスマイカ)