雨がどしゃ降りの日、帰宅したら靴がびっちょびちょに濡れていて「ヤバイ、ひと晩でこの靴を乾かさないと、明日履いていくものがない」という、小さなピンチに陥ったことはありませんか? そんなときに便利なのが「靴の乾燥機」。一家に1台あれば、家族みんなで使えるし、お子さんの上履きなんかを洗ったときにも早く乾かせてイイですよね。
ただ、ひとり暮らしのサラリーマン&OLにはイマイチ購入しづらいアイテムです。単身世帯が住む小さい部屋には収納しにくそうだし、雨の日にしか使わないのにわざわざ買うのもちょっと……と考える方が多いのでは。しかし、ちょうどアイリスオーヤマから、ひとり暮らしにピッタリのコンパクトな靴乾燥機「カラリエ KSD-C1」(以下、KSD-C1)が登場したんです。しかも乾燥だけでなく、「脱臭」もできるというすぐれモノ! さっそく、ひとり暮らしの筆者が、都内ワンルームの自宅玄関でその使いやすさを検証してみました。
KSD-C1は、アイリスオーヤマから登場した靴の脱臭・乾燥機です。価格は靴1足分程度の6,980円(税別)。大人になると持っている靴の種類は増えるし、おしゃれは足元からともいうし……身だしなみに気をつけるなら、履き物まできっちりケアしたいですよね
まずは製品の特徴を見ていきましょう。本体は幅13.7cm×高さ28.9cmで、縦横はA4サイズにすっぽり収まるコンパクト設計。さらに、奥行は最厚部でも10.1cmなので、これなら狭い玄関にも置いておきやすそうです。靴を乾かすときは、ただ温かい風を出すだけではなく、除菌効果のあるオゾンも発生させてくれるのでニオイ対策もばっちり! 「乾燥」と「脱臭」のダブル効果で、大事な靴をケアしてくれます。
ところで、「カラリエ」という名称に聞き覚えのある方も多いですよね? これはアイリスオーヤマの「乾燥家電」に付けられたシリーズ名です。カラリエシリーズの布団乾燥機・衣類乾燥機は、ユーザーからの評価も高く、価格.comの売れ筋ランキングでも上位の常連。今回取り上げるKSD-C1は、布団乾燥機・衣類乾燥機に続く、このカラリエシリーズ第3弾として登場した靴の乾燥機なのです。その実力に期待が高まりますね。
A4コピー用紙と並べてみると、縦横がすっぽりと収まるサイズです
奥行も最厚部が約10cm程度とかなりスマート。ちなみに重量は770gで持ち運びもラクラクです
1人用の小さな靴箱にもしまいやすいし、玄関にそのまま出しておいてもじゃまになりにくいサイズ
本体前面には、見やすくて操作方法もわかりやすい操作ボタンが。稼動モードは「標準」「革靴」「低騒音」の3種類で、さらに4設定のタイマー機能も付いていることがわかります
最大約35cmまで伸縮できる2本のノズルが付いています。このノズルの先から温風&オゾンが出てくる仕組み
さて、いよいよKSD-C1の実力を見ていきましょう。どしゃぶりの雨で靴が濡れたシーンを想定し、まずはスニーカーを内側まで濡らして、スタンダードな「標準モード」で乾かしてみました。すると、びっちょびちょのスニーカーが、120分弱でカラリと乾いてびっくり! かなりの実力です。それに最大180分のタイマー機能が付いているので、スイッチを入れたらそのまま放っておいて、ほかのことができるのもうれしい。
そして、KSD-C1でもうひとつ大事なのが、オゾン式の脱臭機能。筆者はわりとニオイに敏感なほうなので、この脱臭効果がどれほどのものか気になっていました。スニーカーにタバコの煙をあてて嫌なニオイを付けたり、あえて湿らせたりして検証してみたら、これがスゴい! KSD-C1を30分ほど稼動させただけで、タバコ臭や靴の中が蒸れたときの雑菌のニオイが大幅に薄くなり、スニーカーの内側がカラッと爽快になったのです。これなら、普段から靴やブーツのニオイをケアするために使えるし、雨の日以外にも稼動させる機会はたくさんありそう。消費電力は215W(標準モード時)なので、たとえば120分のタイマー設定で3日に1回稼動させたとしても、1か月の電気代は大体120円程度で済みます(※1kWh=27円で計算した場合)。
かなり思い切ってスニーカーを濡らしてみました。相当な豪雨の中を歩いてきた設定です
水が滴り落ちない程度に靴をタオルで拭いてから、検証開始! 靴は玄関に置いたままで、そこに伸ばしたノズルを突っ込んでスイッチを入れればOKです。タイマー機能は、180/120/60/30分の4種類から設定可能。正直、ちょっと濡らしすぎたかな……と不安になったのですが、120分弱でヒモまでカラリと乾ききりました。これはスゴい!
脱臭性能の確認は、同じ靴の片方だけをKSD-C1で30分だけ乾燥・脱臭させて、自らの鼻で嗅ぎくらべてみました。悪臭をつけるためにタバコの煙をあてたりもしましたが、内側が蒸れたような雑菌のニオイが抑えられて、かなり爽快な感じに。これなら靴をこまめにケアするために、雨の日以外も定期的に使いたくなります
さらに、ひとり暮らし社会人の目線で特にうれしいのは、靴にあわせていろいろな乾かし方ができるようになっているところ。稼動モードだけでも、標準モードのほかに「革靴モード」と「低騒音モード」を備えています。大人になると、TPOにあわせていくつも靴を持っているもの。靴の種類にあわせて適切な乾燥・脱臭が行えるのは、ポイントですよね。
革靴モードは、標準より温度が低めの温風が出るようになっていて、サラリーマンが毎日履く革靴も傷まないようにケアできるんです。男性物の革靴を仕入れて乾かしてみましたが、大きめの靴はノズルが内側まで入りやすくて使いやすい
奮発して買ったブランドシューズが急な雨で濡れてしまったときなど、大事な靴をできるだけ早く乾かしたい場合に助かる革靴モード
こうやって本体を立てかけて使うことも。小さい靴だったらこのほうが安定しますね
さらに本体を立てかけた上でノズルを伸ばせば、ブーツなど丈の長い靴を乾かしたいときに便利
ノズルの先端はふた股に分かれていて、2足を同時に乾燥・脱臭することもできるようになっています。さすがにややパワーは落ちるものの、温風をあてておくだけでも靴が乾くまでの時間は早くなるので効果的です
また、仕事から夜遅く帰宅した日には、低騒音モードを使えばOK。稼動音がかなり抑えられるので、マンション・アパート住まいでも周囲に迷惑をかけないように使えます。寝る前に低騒音モードでタイマー稼動させておいて、朝までに靴を乾かすという使い方もよさそう。以下は、前半10秒が標準モード、後半10秒が低騒音モードに切り替えて稼動させた動画です。低騒音モードではかなり音量が抑えられているのがわかります。
KSD-C1を使ってみて思うのは、「これ1台あれば、靴だけでなく、家中さまざまな場所の乾燥・脱臭ができるのでは……?」ということ。たとえば、ノズルを靴箱の中に入れて稼動させれば、靴箱全体を乾燥・脱臭できるので、それだけでも靴のケアになりますよね。
また、バスルームで使うのもアリ。ひとり暮らしのマンションだと、バスルームに窓がない間取りもよくあるので、除湿に苦労している方は多いのではないでしょうか? もちろんバスルーム全体を一気に乾かすには少々パワー不足かもしれませんが、湿気が気になるバスマットに使ってみたら、かなり乾きが早くなりました。入浴後にKSD-C1を使ってこまめにバスマットを乾かせば、カビ対策にもなりそうです。
ノズルを靴箱の中に入れて稼動させてみました。定期的に靴箱の乾燥・脱臭をすれば、それこそ全体的に靴をケアできます。内部全体に温風とオゾンがいきわたりやすくなるよう、ドアを閉めて使うとよし
ノズルをバスマットにくるんでスイッチON! バスマットがいつもより早く乾きました。入浴後に定期的にやれば、カビの繁殖抑止の効果にもなりそう
さて、カラリエ KSD-C1、いかがだったでしょうか? A4サイズのコンパクト設計ながら、この乾燥力と脱臭性能の高さはスゴい。それに革靴モードや低騒音モードなど、大人のひとり暮らしニーズを満たす機能性にもかなり注目すべしです。販売価格も靴1足分程度の6,980円(税別)で手が届きやすく、雨の日以外でも使い道があって便利でした。「おしゃれは足元から」とも言いますし、社会人の身だしなみアイテムとして最適な1台といってよいでしょう。