高位レベルのセンパイがふたりもいる
親近感が沸かない、イライラする、何を言っているかわからない
このように思われた方には終始しんどいでしょう
あなたは、社会の勝ち組です
誇りましょう
あなたは何があっても生きていけます
親近感を覚え、あまつさえ、「これが言いたかった! 代弁してくれてありがとう! 」と考えた方
おめでとう(*´ω`*ノノ☆パチパチ
一緒にエンドレスでニヤニヤしましょう
……ボクも合わせがちなんスよ
んで後で_(›´ω`‹ 」∠)_ってなるんスよ
明るいんじゃないんです、沈黙になったらおしゃべりな自分が盛り上げなきゃ行けないって思っちゃうんです
でも10分も語ると声震えて来ちゃうんです
───交代の人はいつ来ますか?
ステータスのすべてを「くよくよ」に極振りしたらこんな冒険譚ができました、ていう感じの異世界転生モノっていうのかな。
しかも、ヒロインと揃って二人して!
それ、「誰の為の物語なんだよ!」って、ツッコミたくなるでしょ?
それ、あなたの心が健全な証だから。
異世界転生モノのラノベって、いってみたら遊園地なのよ。
日常をはなれた非日常に興奮や悦楽があるの。チートもハーレムも、ご都合主義もヤレヤレも全部そう。
ジェットコースターみたいなスリルを楽しんだり、賑やかなパレードに胸をときめかしたり、マスコットキャラクターと遭遇して大はしゃぎみたいな、そういう「楽しんじまえよ! ここはあんたの住んでる世界じゃないんだから!」、てのが異世界転生ラノベでしょ?雑にいえば。
違うのよ。
例えばね、遊園地の駐車場が混んでてなかなか入れないとするでしょ。そうすっと「もっと早く出れば良かったな…」て、心が沈むのよ。
ファストパス的な裏技使ってる人を見て、「なんでそんな基本的な事知らねえんだよ」って自分を責めつつ、この並んでる時間で別の楽しい事した方がいいんじゃないの?ってなる。
何百円もするチュロスに、俺の3日分の昼飯代じゃん…て落ち込む。
ねずみの耳なんかした日にゃあ、周りがみんな自分見てクスクス笑ってるんじゃないか、て変な被害妄想までおこす。
でも、しょうがないのよ、そういうメンタルだから!
レビュー欄に何書いてるんだ、僕は……
(と、また落ち込む)
なんかね、そういうメンタルが低空飛行しがちな人にぜひ読んでほしい。
別に前向きになれるわけじゃない。
そういう類の「人生を華やかにする18の法則」みたいな作品じゃないの。
主人公がヒロインにいうのよ。
「人生やってこうな」って。
そういう作品なのです。
誰もが楽しめる作品じゃないかもしれない。
でも、いいじゃない。
WEB小説だもの。 みつを
これ、レビューなのか?
どうしてだろう……!!
この主人公のこと他人とは思えない……!!
思考が……!! 完全に……!! 一致……!!
今や大流行のマイフレンドことFG○のマンドリカル○くんですが、それより先に陰キャウジウジ系ネガティブマインド全開自己肯定間ナシ男の時代がくると見抜いていた、六畳のえるさんの慧眼には敬服するばかりである。
というか、よくこんな面倒くさい主人公書けたな。たいがい面倒くさいこと常日頃から考えていないと書けぬキャラクターぞ。さてはお主も相当の陰キャの者ぞ。
とか思わずいいたくなっちゃうくらいに、自己肯定感のない人間の思考をごく自然に地の文に溶かし込んでいるのがたまらなく巧い。
毎度思うがなんぞこれ。
貴方は神か。あるいは陰キャの権化か。
共感だけでご飯が何杯でも食えるわ。
そうだよ、だいたい陰キャで自信のねえ面してる奴は、こういう面倒くさいことを脳みそフル回転で考えてるんだよ。だからあれだ、仕事の能率がめっぽう悪かったり、コミュニケーションで疲れたり、変なところで察しがよかったりするんだよ。分かってくれ、頼む。いや、割とマジでこんなだから僕ら。
ありがとうのえるさん、作中で僕たちの思いを全部書いてくれて。
ほんと、これ書籍化しませんかね。したら十冊ちかく買って、上司・同僚・後輩に配って回るし、ともすれば親兄弟親類縁者にも布教するってえの。これが僕の『トリセツ』じゃ、喰らえ陽キャ者って感じにね。
それくらい、今キャッチーでニッチーな部分を絶妙に描いているのが、ほんとずるいわ、のえるさんずるいわー。もー、これも完全にやられた。
とはいえ、本作の凄いところは主人公だけに留まらない。
ヒロインも陰キャ!!
もう、どうしようもない、クヨクヨヒロイン!!
ほんでまた主人公と微妙な自己肯定感ゼロあるあるを共有するあたりが、本当にエモい!! そうね、そうよね、絶対だめよこんな二人が一緒になるなんて!! マイナス×マイナスはプラスになるけど、絶対リアルでやっちゃいけないんだって結論にどうやっても至るよ!! そこまで含めて最の高!!
そういうストーリー展開までストレートになぞって来る!!
周りにそれとなく陽キャを配置してバランスとってくる!!
展開がどの章もオリジナリティ溢れているのに、あ、これ、困る奴、よくわかるーっていちいち心の琴線とトラウマに触れてくる!!
あぁもう、ほんと、シチュエーションコメディとして完璧か!! ここまで時代を読んで、あわせて来た!! 天才か!! その感性はいったいどうやったら手に入るの!! だーもう、ここもまたM-○グランプリ決勝かよ!!
僕の笑いのツボに刺さって抜けねえよ!!
ほんでまたこれ自虐のツボだから超絶いてえよ!!
痛いけど笑うしかないとかどういうことだよ!!
喜怒哀楽がバグっちまうよこんなもん!!
だいぶ深夜テンションも極まってきたな。(深夜1:30)
とまぁ、一部の人に絶対に刺さるという、核心めいたものを感じさせるこの作品。はい、キャッチで引っかかった人は、迷わず一話目を読む。もうそっからスルーっと下りエスカレータで最新話ですわ。
だって考え方が同じなんですもの。
あ、自己肯定感ないわーって方に超絶オススメです。
異世界に転生したレンマは自己肯定感がとても低い。女神から授けられた能力もあって、自己肯定感は少しも上がらないまま。能力を発揮する時も「すごいのはお前がもらった能力であって、お前個人は別に」みたいなことを考えてしまう。
貰った力を自分の力かのように発揮することに落ち込む。ついつい周りの反応を気にしてしまい、異世界最強生活どころか「楽してるとか思われないかな」みたいに警戒しながら生きてしまう。
ヒロインとなるシュティーナもレンマと同じく自己肯定感の低い、ネガティブ属性。こちらは次期女王候補なんて言われてるけれどその背景がちょっと複雑。同じくネガティブ属性のレンマとはさぞかしいい雰囲気かと思いきや……。
自己肯定感低い人は間違いなく共感する。けれど、そうじゃない人からすれば「なんでこいつこんなネガティブなの?」てなるかもしれない。
もちろん本編はネガティブだけじゃない。クスッと笑えるところもあるし、むしろちょくちょく笑うことばかりだし、ポジティブキャラは無駄にポジティブだし。ちょっと個性の強いキャラ達が織り成すコメディはどこか新しく魅力的。
ちょっと落ち込んでるそこのあなた、ぜひ読んでください!