この作品を一言で表すなら。
『社会通念、イデオロギーへの誘い』
こう、私は陳述しよう。
舞台は、今からたった30年後にして、大きく様相を変えた2050年の日本。
物語は、登場人物の対話によって綴られていく。
そこで表現されるものは『価値観の脆弱さ』だ。
私たちの持つ価値観というのは、一体何を基にして成り立っているのだろうか。
「豚は嫌いだから食べられないの」
「豚は宗教上の理由で食べられないの」
前者なら、あなたは豚を食べろと勧めるだろう。でも後者なら?
私たちの持つ価値観は、本当に私たちのものなのだろうか。
近年ではメディアリテラシーというものが叫ばれているが、メディアだけではない。
何かを介した情報は、必ず何かしらの価値観を通じている。
なら、『私たちの価値観』ってなんだろう?
この作品からヒントを得て、是非考えてみて欲しい。