魔法少女……魔法を使う少女。その存在とは?変化する世界を前に、魔法少女が願うこと。魔法少女になった少女の心とは?この魔法少女の物語を、あなたの心に残してほしい。そう強く思う一作です。
『魔法は必ずしも、いい願いだけを叶えるわけではない。悪い願いも叶えてしまうのだと』幸せな世界の難しさを改めて学びました。
太い線で、繊細なこころを滲ませたような、訴求力のある味わい深い作品でした。
この世はいつでも表裏一体。光があれば裏には闇があるのは道理。勝者の影には敗者がいるように。夢のような奇跡も決してタダじゃないし、永遠には続かない。悲しく陰惨な終わりだってある。非現実的な題材ながらも、しっかりと世界の真理を突いた内容でした。まどマギ好きな人は読みやすいかも知れません。
一人の魔法少女に起きた、悲劇の物語。孤独な少女・木原茉桜は、猫のルイーズにより魔法少女となる。魔法の力で奇跡を起こしていくが、時が過ぎると同時に居場所を失ってゆき……やがて彼女は、ある真実を知ることとなる。魔法少女悲劇としては王道ですが、だからこそ安心して堪能できる内容です。この物語が特に美しいのは、「色」を使った表現でしょう。ある時は、鮮やかな色に。ある時は、絶望的な灰色に。その描写が主人公の心情を効果的に表現し、物語に視覚的な美しさを与えています。闇の中にも、美しさがある物語。その悲劇――是非、見届けてみてください!
あまりにも報われ無いけど、むしろそれが魔法少女らしいと思いました。こんなにも濃い内容を良く短編でまとめられましたね。すごいです。
魔法少女という概念について深く探求されている作品だと思います。というかこれを短編でまとめているのが凄いです。この作品の世界で活躍したであろう魔法少女の数は膨大であり、それだけの奇跡が詰まっているように感じました。
まど〇ギのような作品が好きな方にオススメできる作品だと感じました。
古典的な「魔法少女」という形を崩す事無く、良く纏められていました。その存在意義。短い話でありながら、なるほど、と感心させられます。
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