とある森の中の小屋に訪れた人と、主人公が会話をする。
そして友人が噂話を持ってくる。
基本的スタンスは変わりません。
でもね、でも!
このお話が面白いのはその最後の友人が笑顔でかるーく話す噂話なんです!!
何人かの来客の時点ではまだよくわかりません。あれ……?これってもしかして??と、推察しながら読み進めていきます。そして最後に友人が答え合わせをしてくれる。
自分の推理が当たっていたら、よっしゃ!となるし、逆になるほどね〜ともなる。
友人さんはいつきてくれるかな?って楽しみにしながらページをめくる私がいました。
ちょっぴり後ろ暗い、人間の怖さや本質の部分。馬鹿だなぁ、愚かだなぁ、でも気持ちはわからないでもないなぁ、そんな人たちがいっぱい出てきます。
このキャラクターの描写が見事です!
合計何人のキャラが出たのかな?それぞれの反応、セリフ、仕草、一つ一つが丁寧で、この言葉でこんな反応をする人なら、外の世界でこんなことしてきてもおかしくないなぁと納得させられる作者の文章力、引き出しの多さに圧倒されました*\(^o^)/*
何度読み返しても面白い!
1回目で気づかなかったことが2回目、3回目で気付けてくる!
家で1番いい紅茶を片手に、素敵な時間を楽しませてもらいました(o^^o)
ありがとうございます!!
読めば読むほど謎が深まり、謎が解け、考えさせられる物語です。
中々謎は解けませんが、推理力が鍛えられるだけではなく、当たり前のようなことに疑問を持たせてくれる。本来このような作品がなくとも、知をもった人間が考えなければならないものですが、その切っ掛けをくださいます。
さて、野ウサギのように動物さんの訪問もありましたが、主人は人同様に接していたのが印象的です。
そして、一つの話の区切りがくると、決まって友人と呼ばれる来客が現れる。
客人とはどこか違う彼。少し異質な主人。
何かしら事件を裏に抱える客人。
読み返せば読み返すほど奥が深くなる不思議なお話を皆さんも紅茶片手に堪能してみましょう。
森の奥深くに建てられた一件の小屋。本作はそこで暮らす一人の男と、そこへ迷い込んでしまった客人との交流を描く短編ホラー。
どんな客が来ても動じずに淡々と紅茶を淹れる主人と、いかにもわけありな来客との会話が、独特の雰囲気もあって読ませるのだが、本作はそれだけではなく物語の構成にも一工夫がある。
本作で小屋を次々訪れる客人は実は他の客人たちと関係があり、それぞれの会話を通して最初はよくわからなかった会話の意味や客人が抱えている秘密の正体が徐々に明かされていき、最後に毎回現れる顔馴染みの男が全ての真実を教えてくれるというのが面白い。真実を知った後に改めて客人たちの発言を読み直すと当初の印象とは全く別の物語が浮かび上がってくるのが非常に印象的だ。
一話一話も短くまとまっており、ちょっとした隙間時間に読んでみるとそのまま心にするりと入り込んでくるような作品だ。
(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=柿崎 憲)