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    水井は私の名前を呼ばないへの応援コメント

     雨虹さんの小説は、帰り道に落ちてるような、ありきたりな日常にこそ、とびっきりの出会いや展開があることを、いつも私に教えてくれます。コンビニの手持ち花火、文具コーナーの試し書き、ファミレスの打ち上げ。出てくる小道具がどれも、現代を生きる私に寄り添ってくれる。ファンタジーを書く私とは違う、世界を諦めてない強さが香ります。
     そして今回のテーマも「名前を呼び合わない仲」という、これもまた世界のどこかにあるような、馴染みのある設定で。それなのに雨虹さんは、そこに素敵を見出して、面白く書き上げてしまう。恐ろしい才能だと思います。雨虹さんはきっと、小さなしあわせを見逃さない方なのだろうなと、読んでいて思いました。
     本文は、水井と私のローテンションな会話が、妙に大学生をしてて、面白かったです。個人的には水井の「なんか、青春」というセリフが、鋭く刺さりました。高校生のときは気づけなかった青春が、大学になるとなんだかわかってきて、なんか青春してるって思う瞬間。そこを切り抜く感性に痺れました。
     素敵な作品をありがとうございました。

    作者からの返信

    秋冬さん応援コメントありがとうございます。
    実は、この物語は半分実話です。大学で出会った水井という名前を反対から読んだ音のペンネームを持つ友達と、ミカ──みかん、そう、私のお話です。
    大学祭で部誌を販売した後、私と彼女はサイゼリヤに行きました。私は先にドリアを食べ終わると、目の前でグラタンを食べている彼女に、「〇〇をモデルにした小説を書く!」と『水井は私の名前を呼ばない』を書き始めました。

    大学が舞台の物語を書いたのは今作が初めてです。
    秋冬さんのおっしゃる通り、世界を諦めてないのかもしれません。
    私はありきたりな日常に潜む小さなしあわせを描くのが好きです。
    多分、これからも書き続けるのだと思います。

    読んでいただきありがとうございました。

    〈追記〉
    今日は大学で現実の水井とすれ違い、無言で手を振り合いました。
    水井は未だに私の名前を呼びません。