追放された偽勇者アレインの物語は、テンプレのようでいて独自の輝きを放つ、まさに「お荷物な聖剣」を切り捨てる大胆さに驚かされます。エルフの都エルレインでの戦いでは、単なる「強い主人公」に留まらず、異端者や偏見と向き合う姿勢が深みを与えます。クルーテルとの対峙では、アレインが抱える「災厄」の烙印と彼自身の成長が交錯し、心を揺さぶられる展開でした。シンデリカ王女との旅路が、彼にとって「守るべきもの」を見つける契機となりそうな予感が、読者の想像力を刺激します。
荒削りながらも力強い物語と多様性への問いが絡み合い、続きが気になること間違いなしの一作です!
聖剣を引き抜いて勇者となったアレイン。
パーティーメンバーとともに魔族を退治していたのだが、ある日聖女クレアから「偽物」と断罪され、追放される。
だがアレインは一向にお構いなしだ。
なぜなら、アレインは聖剣を強引に引き抜き、無理やり従わせて魔族を退治していたのだから。
聖剣がないほうがむしろ戦いやすいとばかりに、追放先のエルフの国では竜を素手で殺す始末。
むしろ「聖剣邪魔だった」彼は魔族を退治するためにエルフの姫君シンデリカとともに旅に出る。
そしてその旅の中で、なぜ魔族退治にこだわるのか、彼が願うものがなんなのかが徐々にわかってくる。
同時に。
なぜ彼が偽勇者としてパーティーから追放されたのかも。
そんなストーリーなのですが。
なにより本当に読みやすい!
ベースがコメディなのもいい。
アレインのふたつななんて、笑い転げました。
(だからこそ、シリアスパートにぐっと深みが出るんでしょうね)
キャラクターは個性的でやり取りは面白い。
なかでもヒロインのシンデリカがいい。
彼女は、いい。好き(強調)。
主人公のアレインもいい。無双なのがいい。拳ひとつでわたりあう。とにかく強い。それがいい。
現在、22話まで公開されていますが、一気読みしてしまいました。
カクヨムコンはいいですねー。
いろんな面白い作品と出会えます。
またひとつ、更新が楽しみな作品が増えました。