創業400年余り…朝鮮飴の「老舗 園田屋」(熊本市)、現店舗での営業終了 一帯の再開発で 27年末ごろ再開予定

熊本日日新聞 2025年1月18日 19:03
一帯の再開発で、いったん現在の店舗での営業を終える「老舗 園田屋」=18日、熊本市中央区
一帯の再開発で、いったん現在の店舗での営業を終える「老舗 園田屋」=18日、熊本市中央区

 本能寺の変が起きた1582年ごろの創業で、郷土銘菓・朝鮮飴[あめ]の製造販売で知られる「老舗 園田屋」(熊本市中央区)が18日、市中心市街地の並木坂に構える木造建物の店舗での営業を終えた。一帯の再開発のためで、2027年末に三菱地所レジデンスが現地に建設する店舗付きマンションの1階に出店し、再出発する。

 園田屋によると、明治時代から現在の場所で営業しており、木造建物は築150年以上。熊本地震で被災し、老朽化も進んでいた。

 最終日は、常連客らが次々と来店。朝鮮飴を購入した後、店内や店舗の外観をスマートフォンで撮影していた。数十年利用しているという中央区の50代の主婦は「大切な人への贈り物は必ずここで買ってきた。周辺では再開発が進んでおり、昔ながらの建物がまた一つなくなるのはさびしい」と名残惜しそうだった。

 東京在住で漫画家・イラストレーターとしても活動する19代目店主の園田健一さん(62)は「形あるものには必ず終わりが来る。時代とともに建物の新陳代謝も必要なので、建て替えは仕方ない」と話した。

 園田屋は一時閉店中も、朝鮮飴を別の場所で造り、土産店やインターネットでの販売を続ける。(米本充宏)

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
熊本の経済ニュース