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梅原デザイン事務所 梅原 真 様
明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。
さて、 新年早々「異次元の少子化対策」だの「月5千円の子育て支援」だのとKKコンビ(K田・K池)がまたバカなことを。現在も子供一人に月1万円の児童手当が支給されているが出生率なんて全然上がっていない。プラス5千円の手当てで一体どんな効果を期待しているのか?税金使うんだから費用対効果の予測をきちんと数字で出すべきではないのか?
ま、私は人口が減少して然るべきだし、むしろ人間は多過ぎると考えているので税金の無駄使いにしか思えないのであるが。政府が少子化対策にやっきになっているのは他でもない子供=将来の税金としか考えていないからである。
ある税理士が試算したところによると大卒のサラリーマンが生涯に支払う税金は所得税、住民税、消費税、酒税、たばこ税全て含めて3千万以上になるらしい。従って月額1.5万円の児童給付金を20年間払ってもたったの360万円、全然元が取れるということらしい。なんだか寒気のするような計算だが政府にとって必要なのは税金の徴収であって個人の幸福などではないのである。
政治家は本来税金や経済のことなどではなく、一人ひとりの幸福を考え行動すべきではないのか?何故なら誰でも幸福になりたいと思って日々を生きているのだから。ならば政治家だけでなく大人ならどのような未来が望ましいか、幸福になれるか、を考え子供に示すべきではないか。
出生率に関して言えば、OECD(経済協力開発機構)の調査 で男性の家事育児への参加時間が多い国ほど出生率が高い傾向にある、というデータを出している。つまり女性は出産後育児に専念するより男性に育児を分担してもらい働きに出るという仕組みを備えた国ほど出生率が上がるという事実がある。即ち男女平等な社会ほど出生率が高いという結論である。だがそれで本当に幸福な社会が実現できるのだろうか?
育児と言えば。人に一番近い動物であるチンパンジーの場合、授乳期間が実に4年。育児期間は実に5-6年にも及ぶ。しかも母親がそのほぼ全ての育児を担う。つまり母子べったりの期間が5-6年間もあるのだ。その期間内に母子を離すと子供の性格が粗暴になったり、子が親になった際に育児放棄をするなどその後の性格に重大な影響を及ぼすことになる。
人間で言えば子供の頃に受ける母親の愛情が充分でないと心理面の成長が滞りずっと不安なまま引きこもりになったり情緒不安で人を平気で傷つけるような大人に成長するようになってしまう。それほど哺乳類にとって乳児期における母親の愛情は重要なのである。そんなこと言ってこれはチンパンジーの話でしょう、と思われるかも知れない。だがチンパンジーと人間のDNA配列の違いはたったの1.2%しかない。基本的な仕組みは同じである。
勿論人類においても、心理学的に育児における母親の愛情不足が子供の精神面の成長に多大なる影響を与えることが分かっている。で、あるならば。幸福な社会を実現するための第一歩は育児において出生から5年間くらいまでは母親が安心して子育てに専念できる環境を整えることである。更に言えばその母親を育てるための心理面での教育を施す仕組みを作ること。
人が幸福になれる社会の実現なんてものすごく単純なことなのに未だ人類は達成できていない。それでもやはり僕らは男女平等社会とやらを目指さねばならないのか?
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