マクレーン「精進潔斎っていう仏道修行があるんだけどな。オレ,若い頃やったのよ。寒の時期なんだが、精進潔斎の項目には事細かくこれは食して良い、コレはダメとか微に入り細に入り指示されてて、それをうっかりやぶるとそれまでの努力が無に帰するわけ」
マクレーン「で、一年後にまた再修業よ。きついわー」
あすか「ずっと決められたもの食べなきゃいけないんだね」
マクレーン「これぐらいいいだろうと自分で勝手に判断して食っちまっても他人からは分かんねぇ。また、自分自身も大丈夫って勝手に思ってるから気にも留めちゃいねぇ。だが、相手っつーか、ホトケさま、そしてその眷族の方々には全てお見通しでな、ダメって指示が降りてくる」
あすか「どうやって分かるの?」
マクレーン「企業秘密だ」
マクレーン「精進潔斎は四つ足のもの、生きてる肉類、そして魚類一切ダメだ。血が出るもん全部ダメ。酒も禁止」
あすか「養命酒とかは?あれはお酒?お薬?」
マクレーン「薬として用法に則ってやるのはOK。あおるように呑むのはNG。そんなだからスープも肉片とか入ってないように気を遣ったぜ」
マクレーン「永平寺で修行したこともあったな。お寺が出す精進料理をいただいたよ、文字通り一汁一菜だ。麦ご飯とお吸い物、そして香の物。食べ終わりにはお茶をご飯茶碗に入れて、ついてるご飯粒を香の物たくあんなどでかき集めて、そしてキレイに全部いただくモノさ」
あすか「ふふーん。じゃあマクレーン、これの誘惑に耐えられるかな?魚料理だよ」
マクレーン「うまそうだな」
マクレーン「お前、オレを困らせようとしてこれを作ったんだろうが、今は精進潔斎の最中じゃねーから、何を食ってもいいんだよ」
あすか「えっ、あ、そうか」
マクレーン「あー、うまい、うまい」
あすか「チッ」
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この精進潔斎のお話は、お坊さまであるユウトさんに教えていただいて出来上がりました。
ユウトさん、ありがとうございました。マクレーンは別にユウトさんがモデルじゃないですよ?
私は今、来年の5月のエピソードを書いています。どうしよう。
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明日もお楽しみに!