薬不足が解消される見通しはありません
毎日のように薬の在庫を確認して、卸に何のメーカーならあるのか問い合わせ
薬局も卸も疲弊しています
そして、薬が無い為に処方変更の問い合わせが鳴りまくる病院も疲弊しています
全国的に不足している咳止め
うちの薬局は辛うじてデキストロメトルファンだけ少量ですが入荷出来ていますが、他の咳止めは一切入ってこない
なので、他の咳止めが出た場合は病院にデキストロに変更できないか問い合わせる
殆どの方は問題ないが、人によっては変更できない場合もあり、その場合は処方削除になり、咳止め無しになってしまう
咳が辛いのに咳止めなし
ついでに言うと、カルボシステインという去痰薬も入荷量が少ないですし、抗生物質も入りにくくなっています
なので、風邪をひいても抗生物質も咳止めもなし
痰切りも限られた成分のものしか出せない状況になっています
しかも、薬局によって入りやすさが違うので、病院側は何を出したらスムーズにいくか把握できない訳です
そんな状況にみんな疲れ果てている
政府は簡単に増産を要請しているというが、現場は増産は出来ないと判断していると感じる
理由は複合的で
・生産計画がギリギリで年単位のスケジュールなので、今からライン変更が簡単に出来ない
・原料輸入量も年間で決まっているので、増産のための原材料を確保出来ない
・赤字品目の為に製造量を増やすことができない(増やすと倒産リスクが上がる)
・現場の人手が足りない
これは全て薬価の引き下げによる収益悪化による弊害だと思っています
今までと同じように作っていたら採算が合わないだけでなく、赤字が拡大する
だから、人員を減らしたり、手順書通りに作らなかったりしているのだと感じます
それは良くない事とみんな分かっているが、供給量を確保するというのを最優先にした結果のこと
現に手順書違反で製造を数日ストップさせられただけで、供給が間に合わなくなっている
余剰に作っとけという批判もあるが、赤字品目を余剰に作れるはずもない
だって、金払って仕事をするようなものだよ
誰がお金払って仕事するの?
政治家だって、国だってお金もらう事ばかりしか考えていないのに
次回の薬価改定でこの問題が解消されなければ、赤字品目の供給量はもっと減ると思います
黒字品目での補填も限りがあるので
実際に咳止めのアスベリンは供給量を減らすことを教えてくれています
多分、他の赤字品目も減らされるでしょう
なので、風邪薬、鼻炎薬等は市販薬も考慮した頂いた方がいいと思います