飲んでなければそれでいい
夫は、年に一度ぐらいの割合で「今年は仕事を見つける」と宣言していた。
それを適当に聞き流す私。
でも本心では、一刻も早く社会復帰をして欲しかった。
無職歴が長ければ長いほど、仕事につきにくくなる。
私だったら、こんな時間が無駄なことはしない。
私だったら早く仕事を見つける。
そんな気持ちとは裏腹に、夫の前では無関心を装っていた。
とにかく、ストレスを与えることだけはしたくなかった。
それでも夫の両親には本心をぶちまける。
「今すぐ仕事を見つけないなら、もう夫と一緒にはいられない。」
「どうか、夫に仕事を探すように言って下さい!」
私の必死の訴えに、義父は「息子は、働かないといけないことは十分分かってる。だから、自分からは特に何も言わない。」と言い、義母は、「働かないといけないのに、どうしょうもないわねぇ・・・」みたいなことを言っている。
結局、二人とも、息子が呑みさえしなければ、もうそれでいいのだ。
夫が働かなくても、彼らの生活に何の支障もない。
彼らのあまりの能天気ぶりに、私は「私達が離婚して、夫に行き場がなくなったら、お義母さん、あなたが引き取って下さいね!」と何度も言いたくなった。
夫が飲んでいても、飲まなくなっても、ストレスを感じているのは私だけ。
ずっと以前から分かっていたことではあるが、夫の両親には何の期待をしても無駄である。