日展名古屋展2025
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ここからは洋画を中心に取り上げています。洋画は地元作品が41、全国巡回作品が56作品という構成でした。こちらも特選とか会員賞とかは関係なく琴線に触れたものだけを取り上げています。
昨年の様子は下記の記事です。
星に願いを〜蝶のように舞いたい〜 渡邊裕公
アムステルダムの朝 熊谷有展
逍遥・赤い月 難波滋
題材は今年も浄瑠璃ですが、人間のウェイトが多くなりました。浄瑠璃特有のグリーンの配色が見事です。
黄昏(栄生港界隈) 鈴木順一
鈴木順一氏はポール・シニャックの影響を受けた点描技法により、主に愛知県師崎や豊浜などの漁港や海の風景を描いてきました。一水会にも所属されていますのでそちらでも作品を関しうすることができます。毎年、楽しみにしている画家の一人です。
01(ゼロイチ)Binary 黒岩知里
真中の黒い塊はなんだ?周りの分割された人体のコラージュや 0 と 1 のデジタルな数字が現代性を意味す るのか。アートは「答え」ではなく「問いかけ」なん だろう。現代を生きる僕らに何かを突きつける。
祠る 西田眞人
航海 河村源三
記憶(理科室の窓) 神島昭廣
蝶鳥図 田辺 知治
陽光の馬 安川明子
この人は毎年馬を題材に描いていますが、今年はバランスの取れた筆致で夕使用しそうな感じが漂ってきます。
漁港空間 堀木達也
この人も同じタイトルで作品を制作しています。昨年より天気は良いようです。但し、昨年も今年も風邪は強いようです。
Shadow 井上美知子
光と影の描き方が特徴的な作品です。昨年も同じタイトルで作品が制作されていましたが、今年はコントラストが鮮やかな分画面が引き締まっています。和平省の受賞もうなづけ増す。
天地悠久 小笠原あい子
響(ひびき) 大塚麗子
昨年も今年も描かれる女性はジーパン姿です。譜面台がない分今年の女性の方が曲は仕上がっているのでしょうか。
リラの調べ 伊藤晴子
MAYUMI 高梨芳実
今年は女性と楽器を描いた作品が目立ちました。
雪国 北山形 近藤憲男
Silence 阿部良広
銀春2024 濱本久雄
アヴェ・マリア 佐藤淳
百機夜行図 1 丸山勉
garden 久保尚子
作品はほぼ白と黒の世界で表現され、最小限の色彩と最大限の明暗とでバランスを保っています。だれもが気 づかないであろう空間をエレガントに、そして贅肉を削 ぎ落とした他に類を見ない構成となっています。
天守堂 二宮弘一
遼遠 田辺康二
砂丘をテーマに長年取り組んでいる。これまでよりも抑揚豊かでその静穏を的確に表現している。見る者 にその場の空気感を伝えるきめ細やかな描写で完成度 が高く、特選に相応しい秀作である。
日本洋画の原点である外光派の作品をよく研究し、今作品は梅の前に佇む女性を自然光の中でとらえている。 観察を通してモデルの特徴、実景から感じたものの色、 光を的確にとらえ、良く表現されている。
万里一空 小牧幹
黄昏時 古川啓子
昨年と同じような構図で、蓮田を描いています。コントラストの関係でやや時間が経過したような印象を受けます。
同刻NOTO2024 鍵主恭夫
登り窯 西島正人
海想譜 竹内恵
穏やかな響き 長谷川よし美
要塞の街 森木明
渦潮 亀谷好隆
チャドの人 鈴木好伸
白日夢 ダフネの樹 吉田恵子
ノスタルジア能登 杉浦春一
小さな冬景色 浅見文紀
この作品も、昨年と同じタイトルです。昨年は「日展会員賞」を受賞していました。地味ですが、存在感のある絵でした。色合いは地味ですが土台になっているダンボールの存在感、色合いの地味な中で構図がしっかりしていて思わず見入ってしまいました。
渓谷 成田禎介
瞬く 福田あさ子