お金がかからず一人で楽しめる手軽な暇つぶし、それがマン・ウォッチング。
今朝。通勤途中に前方を歩いていた同年代と思しき女性の装いに目が留りました。
全身、黒一色。
上半身はゆったりシルエットのボアジャケットを羽織って、ボトムスは柔らかさを感じるサテンのロングスカート。上質そうな革製のトートバッグを肩にかけ、足元はハイカットのブーツ。白に近いハイトーンの金髪を、黒いヘアゴムで一つに結んでいました。
黒のワントーンコーデなのに重い印象にならず、むしろ春の始まりすら感じられる軽やかさがある。「なぜ?」を考えてみると、それは「異なる質感の素材を組み合わせているから」だと感じました。カジュアルさを感じるボア、上品さと柔らかさのあるサテン、かっちりした雰囲気のレザーとそれぞれ印象の違う素材を合わせることで、重層的で奥行きのある装いになっていました。この「異なる素材」が、黒一色でも単調さを感じさせずに「なんだかオシャレ」に見せている大きな要因だと思います。これが仮に全て冬用のニット素材だったなら、「単なる地味な人」に陥ってしまっていたでしょう。
「オシャレな感じの人だな〜」と思いながら後ろ姿を眺め、オフィスに向かう道を歩いていたのですが、オールブラックの彼女は途中で道を曲がり、沿道のビル1階にある美容室に入っていきました。
午前9時前だったので、客として行ったのではなく、おそらくその店で働く美容師さんなのでしょう。オシャレな装いにも納得です。
マン・ウォッチングは愉快だな。素敵な人もいれば「なんか変」な装いに遭遇することも多々あって楽しい。原因を分析すると自らのクローゼットを顧みるきっかけにもなって学びが深いのです▽
店頭には続々と春物が出てきて楽しい感じ。
春よ来い来い早く来い。
しばらく通勤途中の無粋なマン・ウォッチングを続けながら春のお買い物計画を立てようと思います。
明日も愉快な人生を〜