コーヒー ドリップもエコを意識!ごみを減らして毎日快適なおうちカフェ
コーヒーをドリップしたときに出るごみを少しでも減らす努力は、環境保全につながります。すでにごみを減らす取り組みを実施中の大手コーヒーショップやメーカーもあります。
個人での消費量はわずかといえど、在宅ワークを続けているなど、自宅でコーヒーを飲む機会が多い人は、毎日続ければそれなりの効果を得られるでしょう。
自宅のごみ減らしに有効なコーヒーの淹れ方や、おすすめの道具を紹介します。
コーヒー ドリップで出るごみと減らし方
コーヒーをドリップすると、どのくらいごみが出るのでしょうか。一般的ないれ方で見ていきましょう。
コーヒーのかす
コーヒーのごみの代表といえば、抽出後の「かす」です。
コーヒーを飲む頻度や家族の人数にもよりますが、毎日いれるとそれなりの量を生ごみとして捨てることになります。
水を含んでいるコーヒーかすは、重くて燃えにくいため、ごみ処理の負担が大きい点がやっかいです。
家庭では乾燥させてから捨てる・脱臭剤などに再利用するなどの取り組みが推奨されています。
フィルター
コーヒーをペーパーフィルターでいれて、フィルターごとかすを捨てて終わり、という人も多いでしょう。
ペーパーフィルターは使い捨てできる手軽さと安さが魅力。粉の状態で売っているコーヒー豆も、ペーパーフィルターに適した挽き方になっていることがほとんどです。
ただしこちらも、毎日積み重なると結構な量のごみになります。
ペーパー以外の素材で作られた、繰り返し使えるフィルターや、フィルター無しで抽出できる機器の利用を検討する必要があるでしょう。
パッケージ
豆が入っているパッケージも、コーヒーを楽しむことで発生するごみの1つです。特に1杯分ずつ個包装になっているドリップパックを使っていると、ごみの多さが気になるでしょう。
中身を出してしまえば小さくたたんで捨てられるとはいえ、ほとんどがプラスチック製なので、出さないに越したことはありません。
パッケージごみを減らすには、ドリップパックをなるべく使わない、豆を買う時にガラスやステンレスのキャニスターを持参するなどが挙げられます。
とはいえ、パッケージにはコーヒー豆を衛生的に、風味を損なわずに持ち運び、保管する役目もあります。ドリップパックは長期保存がきくのでロスがなく、洗い物が減るメリットも。
パッケージごみの削減については、あまり無理をせず、できる範囲でやってみるとよいでしょう。
コーヒー かすのごみを減らすおすすめアイテム
コーヒーかすのごみ減らしに貢献できる、おすすめのアイテムを紹介します。間接的にごみ削減を応援できるアイテムもあるので、チェックしてみましょう。
マーナ コーヒーかす消臭ポット
コーヒーかすを簡単に有効活用できる陶器のポットです。かすをフィルターから取り出して、乾燥させるといった、再利用にありがちな「めんどくさい」作業が不要。
コーヒーを淹れた後のフィルターとかすを、水気を切ったらポットに入れるだけでトイレや冷蔵庫、靴箱などを消臭できます。
パーツが少ないから、お手入れも簡単。2~3日おきに交換する必要がありますが、毎日コーヒーを飲む人なら、かすの交換を朝の習慣にしちゃえばよく、そこまで大変ではないでしょう。
交換後のかすは、水分もかなり蒸発しているはずなので、生ごみの重量削減になります。
SUS coffeeタンブラー
コーヒーかすを20%再利用してつくった、コーヒータンブラーです。近年、コーヒーかすのアップサイクル製品が続々と登場しています。
こうしたアイテムを積極的に使うことで、コーヒーかすの再利用がますます進み、環境保全に貢献できるでしょう。
こちらのタンブラーは真空断熱の二重構造で、保温・保冷効果に優れた実力派。キャップはしっかりと閉まり、ちょっと持ち歩くにも便利です。
底に滑り止めが付いていて、倒れにくいのもポイント。自宅はもちろん、オフィスで使えば注目されそうです。
ペーパーフィルターの代わりになるアイテム
続いてペーパーフィルターを使わず済む、異素材のフィルターを見ていきましょう。
COFIL fuji セラミック コーヒーフィルター
富士山の形がかわいい、波佐見焼のセラミックフィルターです。1~4杯まで対応しています。
セラミックはペーパーフィルターと違い、油分も通すため豆のうまみを逃がさず楽しめます。遠赤外線効果でマイルドな味わいになるのも特徴です。浄水効果もあり、水やお茶のろ過にもぴったり。
コーヒー豆は中~粗挽きを使うとよいでしょう。
BRUNO コーヒードリッパー 1人用
1人分のコーヒーを手軽に入れたいなら、ブルーノのドリッパーがおすすめです。メッシュステンレスフィルターと、カップがセットになっており、カップの上にフィルターを置くだけでOK。
カップにフタをすれば、冷めにくくゆっくりとおうちカフェを楽しめます。収納時はフィルターをカップの中におさめられ、場所を取りません。
色はグリーンとピンクの2色から選べます。
ハリオ カフェオールドリッパー
特殊ステンレスメッシュ採用のドリッパーです。コーヒーオイルも一緒に抽出できて、豆本来のアロマを楽しめます。手持ちのマグカップに合わせて使える、アタッチメントが便利です。
夏はカップに氷を入れておけば、アイスコーヒーも簡単に入れられます。
リネンのフィルター
洗って繰り返し使える、布のフィルターもごみ削減に一役買います。通気性に優れ乾きの早いリネンのフィルターなら、菌の発生を抑え衛生的に使えます。
布フィルターと言えば「ネル」が有名ですが、ネルは使用後に水に浸けておく必要があり、お手入れがやや面倒なののがネックです。
リネンのフィルターなら、抽出後は水道でじゃーっと洗って干すだけ。
コーヒーだけでなく、だし汁作りやヨーグルトの水切りなど使い道が多いのもポイントです。
フィルターを使わない抽出器具
コーヒーにはさまざまな入れ方があります。フィルターを使わない器具なら、そもそもごみが出ません。器具により風味が異なるため、新たなコーヒーの味わい方を知るきっかけにも。
フレンチプレス
フレンチプレスは豆をお湯に数分間浸すことで、うまみや香り、油分を余さずいただける抽出器具です。
挽いた豆とお湯を入れて待つだけなので、蒸らし時間などもなく、忙しい朝にもおすすめできます。
Bialetti モカエキスプレス
100年以上の歴史を持つイタリアのブランド、ビアレッティのエスプレッソメーカーです。自宅で本格的なエスプレッソをいただけます。
コーヒー粉と水を入れて火にかけるだけの手軽さで、使用後も水で洗い流すだけでOK。
牛乳を入れればカプチーノに、アイスクリームにかければアフォガードにと、アレンジも楽しめます。
コーヒー ごみを減らす飲み方
コーヒーはドリップにこだわらない・豆を余らせないことも、ごみを減らすには効果的です。おいしいインスタントコーヒーと、保存容器について解説します。
インスタントコーヒーにチェンジ
インスタントコーヒーを選ぶことで、コーヒーかすやペーパーフィルターのごみは出なくなります。洗い物が少なく、保管場所を取らないのもメリットです。詰替え用があるタイプを選べば、容器のごみも減ってまさにエコ。
近年は「INIC coffee」のように、こだわりの製法で、ドリップにもひけを取らないおいしいインスタントコーヒーがたくさんあるので、思い切ってチェンジしてみるのもアリでしょう。
コーヒーキャニスターを活用
コーヒー豆は新鮮なうちに飲み切るのが基本。せっかくおいしいコーヒー豆を買っても、時間が経つと風味が落ちて、おいしくなくなってしまいます。購入後は密閉容器に移し替え、1カ月程度で飲み切るようにしましょう。
密閉容器は冷暗所に置くならジップロックでも構いませんが、せっかくなら専用のキャニスターを使う方が気分も上がります。
光を遮断できるステンレスキャニスターなら、キッチンやテーブルに出しっぱなしでもおしゃれ。
サスティナブルコーヒーを買ってみよう
コーヒーは貴重な農産物でもあり、産地を守ることもごみ削減同様に大切です。環境に優しいサスティナブルコーヒーを買って、生産者を応援しましょう。
バードフレンドリー
コーヒーの木はもともと、森の中に自生する植物です。しかし効率よく生産するために森は切り開かれ、農園に姿を変えました。すると、休息地の森を失った渡り鳥も姿を消してしまいます。
バードフレンドリーコーヒーは、原生林に近い森で栽培する、昔ながらの農法でつくるコーヒーです。渡り鳥の休める場所で、ほかの生物も元気に暮らす場所で、ゆっくりと育つコーヒーは、とてもやさしいおいしさが特長。
売上の一部が、スミソニアン渡り鳥センターを通じて、渡り鳥と環境の保護に役立てられるという、うれしいおまけも付いています。
小川珈琲やカルディで、認証マークの付いたコーヒーが買えます。
フェアトレード
フェアトレード コーヒーは、生産者と消費者との公正な取引を目指すコーヒーのことです。公平な価格設定や環境にやさしい生産方法、安全な製品の提供などを目指しています。
生産者が直接、輸入者や小売業者と取引するため、中間マージンがなく、生産者により多くの利益がもたらされます。
「国際フェアトレード認証」取得の商品を購入すれば、消費者は厳しい状況下におかれている生産者を支援できます。
オーガニック
オーガニックとは化学合成農薬や、化学肥料をできるだけ使わないで生産・栽培すること、もしくはそうして作られたものを指します。
化学物質を使わなければ、環境破壊を防げるだけでなく、自然の力を生かすことにつながります。オーガニックコーヒーを選ぶことで、オーガニック栽培に取り組む農家の支援にもなるでしょう。
オーガニック製品には「有機JAS認証」のマークが付いています。カルディなどのショップでも取扱いがあるので、探してみましょう。
コーヒーのごみ減らしは家庭でできる環境保護活動
1杯のコーヒーで出るごみはわずかとはいえ、積み重なれば相当な量です。毎日コーヒーが欠かせない人にとって、コーヒーのごみを減らす活動は、家庭で手軽にできる身近な環境保護といえます。
温暖化やマイクロプラスチックによる海洋汚染、砂漠化などが問題となっている今こそ、コーヒーのごみ減らしという小さな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。