ベロア派手派手ジャージに身を包み、あゆ並みのデカサングラスで幼稚園に子を送ってくるレイラと送り迎え時に出会い(前記事はこちら→ジャージを着こなす女、レイラ)。決死の覚悟で話しかけプレイデートにこぎつけたmaiエッティー・・・。

 

プレイデート当日、はっちゃくと同じクラスの男の子とちーこと同じ歳の乳児を連れて遊びにきてくれたレイラ。子供のこと、学校のこと、我々がイランに来た経緯などを軽く話す。コミュニケーションはフランス語。新参者の私に気さくに接してくれるレイラ。

 

「大学はNYCだったから英語でもオッケーよ」

 

とさらっとカッキーーン、あっちゃんかっこうぃぃ、ことを言うレイラ。でも全然嫌味じゃない。すごく自然体。NYCとかいう光り輝く地名に弱いミーハーmaiエッティー。

 

↓でんでんデデン、かっこうぃぃーー、レイラ!しゃっきーーーん

 

 

「今度はうちにも遊びにいらっしゃいよ」

 

と早速彼女の自宅に誘ってくれた。

 

前記事にも書いたけど、帯同者が直面する困難ベスト3に人とのネットワークの再構築があるのよね。新天地で新たな人との繋がりを作っていくって楽しいけど、試行錯誤の連続だし、結構エネルギー使う。

 

私は1年目は四の五の言わずに誘ってくれたりしたら素直に行ってみる、やってみる!をモットーにしています。馴染めなかったりあまり気に入らなかったら後ほどフェードアウトさせていただくってことで。とにかくやってみないとわからない!

 

↓でっきるかな、でっきるかなさてさてほほー、さてほほー!で、やってみる

 

 

 

レイラのあたたかいご招待を受け、頂いた住所へ向かう帯同三銃士。

 

「ここみたいですよ」

 

と、アミール兄。

 

え?

 

え??

 

え???

 

こちら個人宅?!

 

鉄板の大きな門、もちろん中は伺えないけどこの門構えからして中のお家が1Kではないことは容易に想像できる。

 

車から降りて呼び鈴を鳴らすと門が開いた。

 

ばばーーーーーーんーーーーーー。

 

でたーーーーーーー、テヘランの豪邸!

 

↓イメージだけど、さほど遠くない

 

 

どひゃーー、ジャージは完全カモフラだったのねー、レイラーーー。どなのさ、レイラ?!

 

真のセレブこそ普段は気取らないし、着飾らないのよ、と急にセレブを知ったかぶり、平常心を取り戻そうとする庶民代表maiエッティー。

 

↓俺は九州生まれ、有明海苔育ち、庶民の奴らは大体友達!maiエッティー

 

 

「maiエッティー、こっちよー。ほら、はっちゃく、ちーこもいらっしゃい!」

 

と気さくに手を振るレイラ。

 

「待ってる間運転手さんはうちで働いている人たちの家でチャイ飲んでてねー」

 

家の敷地内にもう一つ家?!ハウスインハウスですよ、奥さん。

 

その後分かった話でレイラのお宅は1978年から始まったイラン革命(参照リンク→イラン革命とは)で追放された王族家系の一家族で、革命直後は命からがらイランを逃れのちに再び故郷のイランに帰ってきた家族なのだそう。(以後レイラのほかにも、このイスラム革命時に追放された家族の末裔にもたくさん会うことになります)

 

レイラ曰く、

 

「イスラム教のこの国は欧州やアメリカで教育を受けた私たちにとっては住みにくいけど、それでも私たちは一時追放されていて故郷に帰ってこれなかった。子供が大きくなったらまたわからないけど今は故郷のイランに戻ってこられて幸せ」

 

派手ジャージの裏に複雑な思いを秘めていたんだな、レイラ。

 

「maiエッティー、お家に呼んでくれて本当にうれしかった。何か困ったことがあったら何でも私に相談してね」

 

思いもよらず、テヘランの静かなるドンの庇護の元におかれることになったmaiエッティーと帯同三銃士。このテヘランのフィクサーの存在がなかったら帯同三銃士のテヘラン生活は全く別のものになっていたことでしょう。

 

レイラとの話は庶民ぶっとびーエピソード満載でまだまだ尽きませんが、今日のところはこれでおしまい。

 

↓ぶっとびー-、サンタフェ。

 

 

 

さて、次回のこの時間は「シャハルバンドで出会ったニコニコ男」をお送りします。お楽しみに!

 

だんだん登場人物が増えてきたよー。

 

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