Location via proxy:   [ UP ]  
[Report a bug]   [Manage cookies]                

普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

僕ら世代は青空と草原をみると絶対に1回「mixiのログインページっぽい」という

僕は今、年齢が40代中盤くらいになるわけなのだけれど、僕らくらいの年代といえばmixi直撃世代であると思う。まだSNSという概念もふわふわだった00年代中盤くらい、招待制のクローズドでインターネッツを楽しむということから”内輪ノリ”と揶揄されながらも大いに盛り上がったmixi

始めたばかりはその内輪ノリがええんじゃいと仲間内とやいやいやっていたが、徐々に足跡システム*1や日記へのコメント*2など、身内同士だからこその義理を果たさなければいけないという”お付き合い感”に閉塞感を感じ足が遠のいていった。そういや「mixi疲れ」なんて言葉もあったなあ。

その後、招待制が廃止になり、ますますmixi残留の意味も薄れたことからその頃勃興していたTwitterなどに移行していったのだった。

あれから20年ほど。2024年の暮れにmixi2が話題となった。聞けば完全招待制だという。オープンが過ぎて魑魅魍魎が跳梁跋扈する昨今のSNS(というか主にX)には辟易していたところである。何か発言すればすぐ揚げ足取りだったり、本当に文章の読めないタイプのひとに火を放たれたりして発言しようという気を削がれていたところだ。今こそクローズドのSNSが必要なときなのではとmixi2の登場に色めきたった。

しかしその一番のメリットである招待制がハードルとなりmixi2を始められずにいた。たぶん知り合いで始めているひともいるんだろうなあとは思いつつ、わざわざ連絡をとって「mixi2はじめてる?招待してー!」というのもなんかはずい。

そう思い遠巻きに爆誕した新天地を眺めていたところ、ひょんなことから入場切符を手にすることができた。新年会で顔を合わせた友人がたまたまmixi2を始めていたのだ。直接会ってということであればノリで招待欲しい旨も伝えられようもの。恥も外聞もなく招待をせがみ、その場で登録してmixi2の地へ乗り込んだのであった。

そういった経緯で始まったmixi2ライフ。基本的な作りはXとそんなに変わらず、かつてのmixiのように日記を書くとかそういうものではない。その時あった出来事や思いを気兼ねなく投稿するというものである。

ただ、いざ始めてみたものの、なにか投稿したかといわれれば特に何も投稿していない。始めたばかりなのでその投稿を見るのは招待してくれた友人のみ。そうなると「わざわざいうほどのことでもないかな…」となってしまうのだ。でもたぶん、そういうことをいう場所である。昨今のXで発言することに躊躇と遠慮が生まれてしまっているのかもしれない。部屋の中だと思って全裸になる気持ちで好きなことを発言しても良いはずだ。

まずは空間になれよう。そう思い、かつてもあった機能、コミュニティに参加することにした。同好の士が集まるコミュニティに属せば何か全裸になる糸口が見つかるかもしれない。そう思い参加したコミュニティが飲み会系のコミュニティ。

まあなんか気が合いそうなひとがいて、タイミングが合うことがあれば、くらいの気持ちで参加したのだけど、そこ経由だと思われるひとからマイミク申請がけっこうくる。そして一言も発言していない僕をばんばん飲み会に誘ってくるのだ。しかも特定のひとりというわけではなく、何人ものひとから誘われるという事態。そして決まって「金曜、新宿、19時〜」なのである。

最初の1人目のお誘いから怪しさしかないわけだけれど、同じ条件で何度も誘いがくるうちに、特定の集団の絡みなのだろうなと思い始めてきた。最初は飲み会で気持ちをときほぐし、いわゆるマルチ商法に勧誘してくるやり口があるというのを見聞きしたことがある。その集団に参加すると最終的にはきついノルマを背負わされ、色々首が回らなくなるという。ネズミ講でいう子ネズミ獲得に必死なのだ、彼、彼女らは。

なるほど〜。クローズドのmixi2だからこその手口なのかもしれないなあと思いつつ当然スルーである。でも最初からわかっているといいう前提だとちょっとそういう現場をのぞいてみたいなと思ってしまっている気持ちはある。変な煽りとかしなければ最初はただの飲み会だろうし。仮に下手を打ったとしてもさらわれて拉致られるとかまではないだろう。わからんけど。

君子危うきに近寄らずと虎穴に入らずんば虎子を得ずが拮抗している。でもこの場合興味本位で虎穴に入ったところで虎子ほどの成果はなく、せいぜい虎の子の食べ残した木の実くらいしか持ち帰るものはないかもしれない。やっぱ静観に限る。

そんなことよりまずはmixi2をきちんと使えるようになろう。mixi2という空間で全裸になるのだ。そして好きなことを言えるようにならなければ。その状態で慣れた頃にオープンになったりしたら全裸で過ごしてた部屋の壁が四方バターンと倒れるみたいでその場で恥辱死するな。

ところで、旧mixiのアカウント、まだ生きていることをわりと最近確認した。(ログインもした)そっちの方がよほど恥辱死案件である。

僕ら世代は青空と草原をみると絶対に1回「mixiのログインページっぽい」という。

 

*1:相手のマイページへ訪れたらその履歴が残る

*2:別に決まりではないけど、自分の日記にコメントをつけてもらったら相手の日記にもコメントをしなければいけないみたいな空気があった。当然コメントは多い方がえらい。