夜神楽連続二夜探訪の収穫【神楽と仮面の民俗誌 2024-2025<14>】
神楽の絵を描き始めておよそ30年、15年ほどの中断期間を挟んで、近年の10年ほどは、ひと晩に100枚のスケッチをこなすことを自分に課た。それを1シーズンに10週から15週という鍛錬を重ねる旅を続けたのは、己の力量が神楽の神秘世界、伝えてきた歴史時間や芸の奥深さなどに到底太刀打ちではないと観念したからだった。今季、椎葉・栂尾神楽と東米良・尾八重神楽の二座の夜神楽を二夜続けて訪れ、絵を描き終えて帰る途中、米良山系から椎葉の山脈へと連なる山岳を照らす朝日を見ながら、なんとなく――ああ、これほどの練習を重ねても思うような作品は出来ないなあ、今後努力を続けても中世の絵巻などに描かれた無名の画人の絵のような境地には至らないのかなあ、絵の才能とか資質などは天与のものでしかないのだろうか・・・・と、ため息が思わず出た。星...夜神楽連続二夜探訪の収穫【神楽と仮面の民俗誌2024-2025<14>】
美しい本が届いた/詩集「シカルの井戸」【かさこそ森の読書時間<19>】
美しい本を手にして、春の森へ行く。すぐに読むというわけではないが、早春の光が射し込む森で彦の一冊の詩集をひらく事の歓び。詩人・伊藤冬留氏とは、10年ほど、九州脊梁山地の神楽探訪、ヤマメ釣り、アジアの少数民族の村を訪ねるをご一緒した縁がある。その冬留さんが90歳になり、そしてまた一冊の詩集を編んだのである。自分のことのように嬉しく、このような「紙の本」を手にすることの歓びを思う。この詩集の「あとがき」に乗せていただいた拙文(長文)の一部が、本の帯に載せられているので、それを転載しておこう。☆冬留さんは、80歳になった年に、ヤマメ釣りを終えた。美絵子さん(筆者注・奥様)もそれに従い、竿を置いた。体力や山中での過ごし方に限界を感じたというのである。人生の終盤を彩る良い釣り旅だった、とも言った。その最後の釣行の日...美しい本が届いた/詩集「シカルの井戸」【かさこそ森の読書時間<19>】
石井記念友愛社の敷地内にある森では、アート・音楽・農業・演劇・映画や講演会など多彩な活動が継続されています。この地は100年前に石井十次とその仲間たちが「福祉と教育・農業・芸術が出合う理想郷づくり」の理念を掲げ、児童福祉の仕事を始めた開拓の地です。この森を歩き、野草・薬草を採取し、料理して食べるワークショップの準備を兼ねてプレワークショップが実施されました。インフォメーションなどは特にしなかったにも関わらず10人以上の仲間が集まり、楽しい一日となりました。この企画は3月1日から本格的に始まります(詳細はあらためてご案内します)。まずは当日の模様を記録しておきましょう。*画像は杉田道子さん+筆者撮影。 *本文の続きは作業中。春の森を歩き野草・薬草を採取して食べるワークショップ
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