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ドキュメントデータベースシステム「MongoDB 1.6」リリース、スケールアウト機能を強化

 米10genは8月5日、オープンソースのドキュメント志向データベースシステム「MongoDB 1.6」をリリースした。スケールアウト関連機能やレプリカ機能などが強化されたほか、さまざまな機能強化が行われている。

 MongoDBはドキュメント志向のKey-Valueストア型データベースシステムで、「ドキュメント志向データベースとKey-Valueストア、RDBMSの良いとこ取り」をうたっている。近年では「NoSQL」と呼ばれる、SQLを使用しないデータベースシステムが注目されており、MongoDBもこの1つとなる。JSONスタイルのデータスキーマを持つドキュメント志向ストレージを採用しているいっぽう、RDBMSのようなクエリ機構やインデックス機構も備えており、Map/Reduceのような分散処理機能も搭載しているのが特徴となる。

 MongoDB 1.6は4回目となる安定版リリースで、スケールアウトに開発のフォーカスを注いだという。データベースを複数のサーバーに分割して分散運用する「Sharding」と呼ばれる機構の強化が行われ、「実運用で利用できる」レベルに達したという。Replica Setsと呼ばれる、自動的にレプリカを作成するとともに障害発生時に自動的にデータベースの切り替えや復元を行う機構と組み合わせることで、スケーラブルなデータストレージクラスタを構成できる。

 そのほか、UNIXドメインソケットとIPv6のサポートやクエリ・演算子の強化、並列処理性能の強化などの改良も追加されている。

 10genは元DoubleClickの創業者兼CTO、Dwight Merriman氏らが設立した企業で、同社によりMongoDBの商用サポートやコンサルタント、トレーニングなども提供されている。

 MongoDBはすでに多くの企業や団体で採用されており、SourceForge.netやfoursquare、GitHubといった著名Webサイトでも採用されているという。最新版はMongoDBのWebサイトよりダウンロードできる。

MongoDB
http://www.mongodb.org/

「MongoDB 1.6」ダウンロード
http://www.mongodb.org/downloads