友達とか、気になるヤツとか……どうにかしてよ神様。「メカクシティアクターズ」第六話
「メカクシティアクターズ」6話の主役はずばり。
くじらの骨格標本くんです。
出すぎですよもう。ってか理科準備室になんでこんなものあるのか!
A:シャフトだから。
遥と貴音の特別養護教室=理科準備室がここまでだだっ広いとは思いませんでした。
正直最初見た時、これ夜中絶対入りたくないと感じましたよ。怖いよここ!
でもまあ、楯山ケンジロウ先生見てたらどうでもよくなるんですけどね。
●「ヘッドフォンアクター」とは?●
「ヘッドフォンアクター」は、「カゲロウデイズ」と並んで難解なパートです。
特に楽曲と小説は、分断されて物語内にザッピングされているため、「何が起きて」「どうなって」「今に至る理由はなんなのか」が非常にわかりづらい。
このへんは来週の「コノハの世界事情」で語られると思いますが、まずはわかるところから整理していきます。
「ヘッドフォンアクター」自体は、遥と貴音が企画、プログラミングは楯山ケンジロウ(=2話のモモの先生)のゲームの名前です。
TPS(キャラクターの後ろから眺めるタイプのシューティングゲーム)で、基本武器は銃器。なぜなら遥が「射的をやりたい」と言ったから。
アバターというかモジュールというか、プレイヤーキャラクターはその人にあわせたものができるようです。
このゲームを文化祭で発表したよ、という話が「ヘッドフォンアクター」というタイトルにつながっていますが、問題はアバンで流れた崩壊のシーン。
アニメの中で描かれるゲーム「ヘッドフォンアクター」の世界は廃墟が舞台なので、このシーンがイコールではありません。
ここが今回最大の謎の一つ。楽曲ルートと比較するのがわかりやすいでしょう。
小説ルートはどうしても、文字だからわかりづらい。漫画ルートはかなり楽曲準拠なので、そちらを見ると少しわかりやすいです。
貴音のアバター・エネで世界終了の知らせを聞いて駆け出します。
「非常に残念なことですが、本日地球は終わります」
しかしアニメルートでは貴音の格好のままです。しかも町には人が誰もいません。
「暴れだす人泣き出す少女、祈りだした神父を追い抜いて」
それどころじゃない、誰もいませんでした。
ただ、貴音がヘッドフォンをしているのはポイント。ヘッドフォンから声が聞こえてきているはず。
ここがどう明かされて「ヘッドフォンアクター」の世界につながるのかが、次回問われるところ。
ぱっと見、まどかのワルプルギスの夜みたいな感じで、シンタローやヒビヤがアヤノと出会った場所にも似ている。
今のところは「アバンの場所=ヘッドフォンアクター」とは一概に言わないほうがいいかな?と思っています。
にしてもシャフトは惑星直列入れるの好きね。
●謎解きとしての「ヘッドフォンアクター」●
一旦「ヘッドフォンアクター」については置いておきます。
今回はわかりやすく、今までの「なんじゃこりゃ?」をまとめて種明かしした回でした。
具体的に言うと
・あの電子の妖精みたいな「エネ」はなんなのか
・楯山ケンジロウ先生の人間関係
・遥とコノハの関係
・アヤノという人間の存在
・シンタローの過去
・カノとキド、シンタローとアヤノ、貴音と遥の年齢関係
などなど。割りとがっつり謎解きになりました。
これは、「カゲロウデイズ」(ヒビヤとヒヨリ)と「ヘッドフォンアクター」+「コノハの世界事情」(貴音と遥)の話が、カゲロウプロジェクトの中でも軸になっているから。
この2つの話から色々な方向に分岐している物語構造です。
順に追っていきましょう
Q.一話でシンタローと一緒にいた「エネ」と「貴音」の関係は?
A.エネ=貴音。
榎本貴音のハンドルネームは「閃光の舞姫」こと「エネ」。
シンタロー「あんたが負けたらどうすんの?」
貴音「その時はあんたのことご主人さまって呼んでなんでもゆうこと聞いてあげるよ!」
ここでフラグが立っています。もっともシンタローはその約束を受け取っていません。
ってか、「ご主人さま」は納得ですが、「なんでもゆうこと」は聞いてないですね、エネ。
このへんは次回さらに明らかになるはず。
「ヘッドフォンアクター」のゲームの、エキスパートのラスボス。このへんもヒントの一つ。
Q.楯山ケンジロウって何者?
A.理科教師。理科準備室で特別養護教室(体がとても弱い)の二人の担任をやっている。その後も学校におり、モモの先生になっている。アヤノのお父さん。ヒヨリのおじさん。
こちらもいっぺんに出てきました。ヒヨリのおじさん設定は4話「カゲロウデイズ」で語られています。
(なぜケンジロウの家にコノハがいるのかは……)
彼は、大人キャラで唯一この子どもたちの物語に関わる存在になります。
Q.遥とコノハってどういう関係?
A.遥=コノハ。
貴音がやっているゲーム「デッドバレット」に参加した遥が作った、アバターがこれ。4話以降に出てくるコノハとまるっきり同じです。
ハンドルネームも「コノハ」です。
ここが各ルートにおいてのキモになるので、どう描かれるのか恐ろしいところです。
Q.アヤノって誰?
A.シンタローの友達、遥と貴音の後輩。遥と貴音が高校生だったとき、まだ中3で、その後高校に入学。楯山ケンジロウの娘。
人間関係的には他のルートと同じアヤノですが、アニメルートではびっくりするほど貴音たちと仲良しになっています。
アヤノは貴音とは仲良しで、後輩でありながら距離はかなり近い存在でした。
夏が舞台の「メカクシティアクターズ」において、唯一といえる冬を経験している(一年を経ている)のが、遥と貴音の二人の話。ここにがっちり絡んできています。
この雪合戦のシーンいいですよねえ。めっちゃ仲良しやないか!先生も。
秋の学園祭からぐるっと季節一周して、学年が繰り上がり、夏になるのはどのルートも共通。
バレンタインデーではアヤノが女子力大発揮。チョコ作りを貴音に教えています。
あーもう、かわいいなあみんな!(含むケンジロウ)。
ここまで仲良くアヤノ・シンタローが、遥・貴音と絡んでいるのはアニメルートのみ。なので、エネが真っ先に5話ラストでアヤノに目を惹かれたのもよくわかります。
(一応小説ルート5巻「或る日の屋上にて」で4人でグダグダしているシーンはあります、ありますがちょっと意味深なので今回は保留します)
彼女がなぜヒビヤやシンタローと、謎空間にいるのかは、今後明らかに……明らかにしてくれよ頼むぜ……。
ちなみに、アヤノはカノとキド(とセト)三人時代の団長なので、この時点で知り合いのはずです。しかしシンタローは学校祭でもキド・カノとはあっていない、知り合いではないはず。
Q.カノとキドって年齢的にはどのくらい?
A.シンタロー・アヤノの一つ下で中2。貴音・遥の後輩の後輩。
今回最大の問題がここ!! 見た瞬間変な声出た。
小説ルートでは「キド」は孤児院時代から「キド」。怖いものが苦手ですが、ここまでオドオド内気ではありませんでした。
ところが今回「キド」ではなく「ツボミ」呼ばわりなんですよね、カノが。どういうことだ?
しかもものっすごい人見知り激しく、弱気。今の強気さのかけらもありません。
となると、彼女はこのアニメルートで、1年の間に何があったのか? 過去の孤児院ではどうだったのか?
他のルートを知っている人ほど、混乱したシーンだと思います。
もっとも……そんなのを覆すほど、かわいすぎて鼻血出た。
キドがかわいく家庭的で優しい子だというシーンが、現時点ではことごとくアニメルートでは削除されているので、その反動でかわいすぎて危険です、危険領域です。かわいい。
とはいえやっぱりキドです。
「目を隠す」能力は発動していて、突然現れたりゲーム内で貴音を混乱させたりしています。日本刀はチート。
この時点ですでに、制御はできているようですね。
Q.昔のシンタローってどんなやつ?
A.引きこもりではなく普通に受験勉強をしている中3。生意気なのは、仲良しのアヤノのお墨付き。あと天才ゲーマー。現在18歳なので、これは3年前の話。
ライフルだけで、日本屈指のゲーマー貴音=エネを圧倒するって、ちょっとクレイジーなレベルの腕前です。
といっても引きこもりゲーマーではなく、彼はあらゆる面において基本天才肌。IQ168。
なんでも出来てしまう。達観して、小馬鹿にするクセがある。
まーイラっとする子ですが、色々あるんだよ色々。
カチカチとパーツがはまりました。
次回はさらにはまるはず。
……それはそれとして、1クールこのメンツの生活をだらだら見ていたいよぼくは。
狭くて小さい世界(二人+二人+一人だもんね)が意外と楽しい、っていうの、好きだよ。
●はー、貴音かわいいねえ、遥かわいいねえ●
ってよりもさー。
貴音ってちょうかわいいよね!
(たまごまごは三白眼属性+スパッツ属性+ツインテール属性+不器用な子属性持ちです)
ほんともー、遥に思いを寄せる不器用で気が強い貴音さんが好きで好きで好きで。
楽曲「ヘッドフォンアクター」でカゲプロにはまり、小説で貴音が出てきて歓喜した身としては、今回イキイキバリバリ動いているのを見られただけで眼福です。
これだよもうー、貴音が見たかったんだよー。
あと貴音はカゲプロの中でもダントツにふくらはぎがいい。この子走るシーン多いだけあっていいふくらはぎしている。
……すいません戻ります。
またねえ。今回は貴音の主観なのもあって、遥がめっちゃくちゃかわいいんですよ。
かわいいっていっていいのかな。いやかっこいいじゃなくてカワイイだもんなあ。
二人の教室で、純粋無垢な少年とふたりきり。……惚れるなとか無理じゃね?
わりとふてくされてイラっとした顔が多く、ローテンションな貴音。
(エネが躁、貴音が鬱、という二面性でもあります)
その横で、子犬のようにニコニコして、貴音と一緒に笑い、嬉しそうにしている遥。あんまりにもかわいすぎる。
貴音の遥への思いは、なんらかの事件があってスイッチが入るたぐいのものではありません。
二人で重ねてきた時間が産んだものです。
特にアニメルートではシンタローとアヤノ、ケンジロウ先生も交えて、人間の輪もちょっと広がった中で、より一層遥の存在が自分の中で大きくなっているのを貴音が感じ取っています。
ルート違いなのでどっちが、とはいえないんですが、小説よりもアニメのほうが恋愛度合いはじっくり強めに見えました。
あーもう、かわいいなー!
●貴音とヘッドフォン●
そもそも、貴音は他に友達がいません。
極端に言えば、遥しか友達がいなかったわけです。あとはオンラインの対戦相手だけ。
だから、遥に嫌われるのを恐れました。オンライングロFPSでヒかれると感じている時点で、幼さを感じますが、でも中学・高校生の時好きな相手に対してだったら、そう感じるものじゃない?
こここそが、カゲプロが若い世代に受け入れやすい部分だと思ったりします。
大人から見たら「大したこと無い」ことでも、中高生等身大だったら「それは大変なこと」というのをちゃんと描いている。
今回の「貴音はグロゲーやっていて、遥には黙っていたい」というのもそうですし、他にもシンタローのエロ画像を隠したいとかも。とても中学・高校生らしい感覚です。
モブキャラクターが灰色で、会話すら聞こえない「メカクシティアクターズ」の表現は割りと的確。貴音がヘッドフォンをしているのは、クラスメイト(一応1−Bに所属だけしていて、体が弱いので特別擁護教室にいる、という設定)の会話から距離を置きたいから。
学校祭を最初やりたがらないのも「普段陰口ばっか言い合ってるくせにこういう時だけ仲間意識持ち出す奴なんなの系女子」だから(小説2巻14P)。
その感覚を表現するために、6話の文化祭は静かで、人も灰色で、理科準備室は真っ暗。入ってくる人を拒絶する感すらあります。
ゲーム部屋ってよりお化け屋敷だよねこれ。
この拒絶感って、うーん……ぼくは高校時代「普段(略)なんなの系男子」だったので、痛いほど刺さるんですよぼくは。全く耳に入るクラスメイトの声聞きたくない・見たくない。目を隠したかったもん。
でも、遥が、アヤノがいることで、世界がパァっと明るくなった。楽しくなった。
この感覚も、わかるはず。一人の親友がいるだけで、目つき悪くせず、笑顔になれる。
ぼくが貴音を好きなのは、彼女の外見や性格の好みもあります。
でもそれ以上に、ぼくが一番心境を重ねてしまうキャラだからです。
男だけど、貴音の気持ちになって遥を見てしまう。すっごい中高生時代のぼくの感覚が刺激されます。
大人が大嫌いで、うるさいクラスメイトが嫌いで、誰もやらない何かにのめりこんで、でもちょっとさみしくて。
こんな彼女を応援しないわけにはいかない。
幸せになれ。そう願ってなりません。
「暇つぶしに聞いてたラジオから、ある話が流れだすまでは……」。
今日のシャフ度。
これはシャフ度レベル高いですね。
あー貴音かわいい。
なにげに貴音やアヤノ、キドにモモなど、女の子の方が男の子より強いんですよね、カゲプロの世界って。(マリーはちょっと複雑)
そこがまた、いい。
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