
※2015年12月5日に書いたものに加筆・訂正して日付変更しました。
まあいつもながら考察って言うか備忘録ですが、『スペクター』の公開記念に。
本題の前にまずAll Aboutの編集者で映画のレビューを書かれている
ヒナタカさんという方のブログにコメントしたところ
反映してくださったことは筆舌に尽くせないほどありがたいです。
反映させてもらうためにコメントしたわけではないですがそれでも過去作を追ってきた甲斐があったと感じるので、目に届いてないかもしれませんがこの場を借りてヒナタカさんに感謝の念を述べたいと思います。
では本題に戻らせていただきます。
映画版は1~25作目まで観賞してますが『カジノ・ロワイヤル』の1967年版は未見、原作小説も未読で描けないので除外させていただきます。
とりあえず始めます。長い上に画像が多いのは御容赦いただければありがたいのと間違えてたら御指摘お願いします。
*『Dr.ノオ』
出典:https://www.amazon.co.jp/SUNBEAM-ALPINE-SPIDER-%E3%83%89%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%82%AA-%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB/dp/B07ZXNQYBJ
ボンドは現地でのレンタカーとして青いサンビーム・アルパインに乗っていました。
あまり出番は少なかったですが山中で追手の車両から逃げてたのが印象的です。
*『ロシアより愛をこめて』
出典:https://www.bonhams.com/auctions/22724/lot/157/?category=list
序盤に黒のベントレー・マークIV・コンバーチブルが登場してましたがそれ以外に登場シーンはありません。とはいえ地味に車内電話とかが搭載されてたから当時としては画期的だったのかもしれません。
なお、ベントレー自体は原作では割と出てるそうですが映画版はこれぐらいです。
*『ゴールドフィンガー』
画像は一番上のやつです(厳密にはスカイフォール仕様ですが強ち間違いでもないです)。
初のQ課の開発車両としてアストンマーチン・DB5が登場してました。ちなみに原作で登場するのはその2世代ほど前身となるDBマークIIIだそうですがDB5にしたのは当時の新車だったからかもしれません。なお、ジャガーEタイプも候補だった模様でそれはそれで見てみたかった気もしますが少なくとも個人的な印象としてはジャガーの場合ボンドカーにならなくてもそれなりの人気があるのに対しアストンマーチンの場合ならなかったら相当マイナー車になってたような、って思ってしまうのでアストンマーチンにしたのは正解だったと思います。
峠を攻めたり工場敷地内を逃走したりとでいろいろ活躍してましたが…あっけなく途中退場。(´・ω・`)
カーナビやGPSの先駆け、フロントに機関銃、リアから煙幕やオイルばら撒き、防弾ガラス、防弾板、回転式可変ナンバープレート、そして極めつけは助手席射出スイッチを搭載してるのは見所です。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:1964-mustang-rc.jpg
あとフォードによる提供もあったのでティリーの愛車として同社の白のマスタングコンバーチブルが、
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:68_Lincoln_Continental_(7810753574).jpg
米国でのゴールドフィンガーの私有地のシーンでは同社の高級部門である「リンカーン」から黒のコンチネンタルが登場してますが前者はボンドカーのギミックでパンク、後者はオッドジョブによりグランドスラム作戦に加担しなかった人物(オッドジョブの手で射殺)諸共鉄屑にされたので碌なことになってないです。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:1937_Rolls_Royce_Phantom_III_(4787403304).jpg
それと’37年型ロールスロイス・ファントムIIIも印象的です。
*『サンダーボール作戦』
前作に引き続きアストンマーチン・DB5が登場してますが前作では壁に激突して退場してますしそれに散水機構があるので2台目でしょう(修復したのかもしれませんが)。
前作もですがそこそこ登場するので割と俺得です。もしかしたら前作ほどじゃなかったのかもしれませんがだとしても最後まで生存してるのがせめての救いです。
*『007は二度死ぬ』
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:The_frontview_of_roadster_Ryuhi_Final_ver.Bond_car.JPG
トヨタ・2000GTが登場してましたがボンドじゃなくて若林映子さん演じるアキの車両ですしボンドはそもそもこの作品で車の運転はしてないので厳密にはボンドカーではないです。それにメインはリトルネリーの方ですし。それでもダニエル・クレイグ氏も一番好きな車両に挙げてましたしレプリカ(上画像)を作ったところもあるぐらいなのでインパクトは強かったのでしょう。
(2021年10月13日追記)
なおレプリカと違い、劇中車両はフェンダーミラーはついていません。
また免許の関連で実際に運転してたのは若林さんではなくスタントドライバーでした。
なおショーン・コネリー氏が高身長で頭がつっかえるから最終的にオープン仕様になったとのことですが結果的にはよかったなと(タルガトップも考えられてたもののそれだと頭が出て不格好になってしまうとか)。
またトヨタ自動車がスポンサーだったことから2000GTだけでなく敵の車両としてクラウンが登場してましたが海に落とされるという憐れな結末を迎えてました。
なお、何代目だったか記憶が曖昧なので画像はなしで。
(2021年10月13日追記)
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Toyopet_Crown_Super_Deluxe_mid-year_1966.jpg
黒い1966年型トヨペット・クラウンとのことです。
*『女王陛下の007』
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Aston_Martin_(10629433684).jpg
アストンマーチン・DBS(初代の6気筒モデル)が登場してましたがクローブボックスに武器類を入れてたのを除けば装備はあまり搭載してないようで。あのラストは防弾ガラス搭載してたら起きなかったでしょうねえ…。(´・ω・`)
しかもあまり出番がないという。ただ後継車種は後述するように後に活躍してます。
なお、出番の少なさはボンドにスポットを当てるためだとかアストンマーチンの経営難が原因だとか言われてますが実際はわかりません。ただ後者に関してはそのこともあってか18年待つことになります。
(2021年10月13日追記)
劇中車両はドアミラーではなくフェンダーミラーです。後、ボディカラーはオリーブグリーンです。
「DBS」の名は21世紀になってからのモデルでも採用されることがあり、
3代目にあたるDBSスーパーレジェーラに至っては2019年に作品公開50周年記念車が登場しているほどです。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Mercury_Cougar_XR7_(On_Her_Majesty%27s_Secret_Service)_front-right_National_Motor_Museum,_Beaulieu.jpg
あとマーキュリー・クーガーがトレーシーの愛車として登場し逃げるどさくさで競技に混じる羽目になったのが割と見どころかと。
こちらもボンドカーに含めるのなら地味に初の左ハンドルのボンドカーです(これまでのは右ハンドル)。
*『ダイヤモンドは永遠に』
フォード・マスタングマッハ1(『バニシングin60"』の主役が乗ってたり栃木県警がパトカーに使ってたのが有名かと)が登場していました。先述のクーガーを除けばこれが初の左ハンドルのボンドカーです。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Ford_Mustang_Mach_I.JPG
他のメディアでの活躍も書きましたがこの作品での活躍も結構有名で警察とカーチェイスをししかも片輪走行までやってました。とりあえず好きな車種なので活躍が見られたのはナイスでーす!
あとは月面車で逃げてたのが印象的です。
(2021年10月13日追記)
ちなみに片面走行のシーンでは進入時と脱出時とで車両の傾いている方向が逆になっていたため途中で回転するシーンを入れたそうです。
それにしても、『フォードvsフェラーリ』で皮肉られていましたが、結果的に乗ってますねw(尤も、創作エピソードかもしれませんが)
なお、前作にも登場したDBSがQの研究室にも登場してますが完全に片隅で見切れてます。
*『黄金銃を持つ男』
前作(『死ぬのは奴らだ』)では二階バスやモーターボートに乗ってたもののそれ以外では特に乗ってたものはなかったですがこの作品ではアメリカン・モーターズ(以下AMC)がスポンサーとなり同社のホーネットが登場してました。
出典:AMC Hornet (The Man with the Golden Gun) front-left National Motor Museum, Beaulieu.jpg
AMCに関してはジープのブランドを持ってたことと後にクライスラー(法人的には後にフィアットと合流したのを経て現在のステランティスN.V.)の「イーグル」ブランドになったぐらいしか知識がなく車名を恥ずかしながら知りませんでした。
それは置いといて劇中ではショールームの車両をかっぱらい前作でも存在感を見せたペッパー保安官を伴ってスカラマンガを追っかけしかも360度回転を見せるという離れ業を見せてました。そもそも360度回転させるための条件を満たしているからホーネットが用いられたそうですが正味すごいです。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:1974_AMC_Matador_X_coupe_white_Daytona.jpg
あとスカラマンガと部下のナック(両人とも個人的に割と印象的です)が乗るマタドール・キャッシーニ・クーペ(上画像。ただし劇中のは茶色)も翼を付け飛んでいました(無理だろと思いますが突っ込むのは野暮でしょう)。
なお、劇中で走ってる車両が殆ど左ハンドルですが舞台であるタイは左側通行であることから右ハンドル車が多い方が自然だと雑誌で見たことがあります。
*『私を愛したスパイ』
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Lotus_Esprit_(The_Spy_Who_Loved_Me)_front-left_National_Motor_Museum,_Beaulieu.jpg
ロータス・エスプリS1が登場してました(画像は潜水時)。
これに関しては少なくとも日本においてはDB5や2000GTと同等かそれ以上に有名な方だと思います。
当時がスーパーカーブームだった煽りもあるでしょうがそれだけでなくタイヤが格納され潜水艇(別名「ウエットネリー」)になるのは多くの人を引き付けたのではないかと。ただ劇中での活躍と裏腹に実物は初期ロットだからか壊れやすかったとロジャー・ムーア氏が語ってたとの余談もあるそうで。
あと話が少しずれますがタイヤの格納で個人的にデロリアンことDMC-12を思い出しましたが同じデザイナーでフォルムが似てるのでもしかしたらそれでゼメキス監督が意識した可能性が微レ存…? いや流石に実際は偶然だと思いますが。
*『ユア・アイズ・オンリー』
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Lotus_Esprit_(6128883340).jpg
前作(『ムーンレイカー』)ではボートやゴンドラ(通称『ボンドラ』)が登場してたもののそれぐらいでしたが本作では再びロータス・エスプリが登場します。ただしこちらはS1ではなくターボです。
2台登場しており白いのは敵がガラスを割ったら盗難防止装置の自爆が作動してあっけなくお釈迦になり茶色いのは装備は積んでるものの移動に使われたぐらいでどちらもあまり見せ場はなかったです。なお、茶色いのが白いのを修復したものか別ものかは不明です(自分はボンドの「破片を集めて」云々もあり前者と思ってたのですが後者の可能性も出てきました)。
寧ろ本作のボンドガールのメリナの所有するシトロエン・2CV(『ルパン三世 カリオストロの城』でクラリスが乗ってたやつですがあれが一般的な丸目ヘッドライトなのに対しこちらは画像の様に角目)の方がバリバリ活躍してます。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:2cv_007.jpg
エンジンこそ元の2気筒じゃ力不足なのか上位車種であるGSの4気筒となってるとの余談があるようですが元々が酷な条件を満たせる車種であるためか割と優位に立ってたと思いますしバスをよけようとして横転しても地元民の協力で起こしてそのまま走り、山道を転がってズタボロになってもしっかり走ってました。
*『オクトパシー』
黒の68年型メルセデス・ベンツ・280Sとグレーのアルファロメオ・GTV6が登場してました。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:1969-1971_Mercedes-Benz_280_S_(W_108)_sedan_(2015-07-15)_01.jpg
前者に関しては将軍の車両をかっぱらって敵を追いかけてましたが…パンクしても線路にはめて鉄道を追うあたり転んでもただじゃ起きないです。まあ最後は対向車両に跳ね飛ばされて湖にドボンしましたが。
作品自体は'83年なものの車自体は旧いですがこれに関しては「劇中で自社のクルマが壊れるんだったら提供しない」って当時のダイムラー・ベンツがダダこねたんだろうなと自分は推測してます(現在のダイムラー社もそういう節がありますし)。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:The_frontview_of_Alfa_Romeo_GTV6_2.5.JPG
後者に関しては当時の西独において電話中のおばさんの車をかっぱらった形です。そのため現地警察から追われることになりましたが目的地に到着し計画も阻止できててるので結果オーライのようです。
ただ観たところ逃走過程で損傷してるのでおばさんカワイソス(´・ω・`)
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Tuk_Tuk_Taxi_(Octopussy)_front-right_National_Motor_Museum,_Beaulieu.jpg
あとQの開発品であるトゥクトゥクが前半で活躍しており見た目のショボさに反して速度が出たりジャンプしたりしてました。トゥクトゥクの本気歪みねぇな(勿論一般的なものにそんな性能はないですが)。
*『美しき獲物たち』
青のルノー・11が登場してました。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Renault_11_TXE_Electronic.jpg
ある意味これが一番不遇かも。何しろタクシードライバーから奪い無茶しながらメイデイを追うことになるのですがその際に駐車場のゲートバーで上半分が、対向車両で後ろ半分が切断されるという散々な最期を迎えてるので。(´;ω;`)ウッ
そりゃあその後のシーンでMから叱責されるのも無理ないわな(尤も、他の代があきれつつもボンドを信頼してるのに対し2代目Mはボンドに対する信頼が殆どないのですが)。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Renault_Fuego_front_20080123.jpg
あとゾリンの屋敷潜入に際してチベット卿と共謀し貴族に扮するためにシルバーのロールスロイスシルヴァークラウドIIの後部座席にボンドが乗ってましたがガソリンスタンドにおいて同車を尾行してた敵側の人間が赤のルノー・フエゴ(上画像)に乗ってるのでルノーがスポンサーしてたのかもしれません。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Rolls_Royce_Silver_Cloud_II_1960_(15444723083).jpg
なお、シルヴァークラウドIIに関しては最期はメイデイの持ち味の怪力で湖に落とされましたがボンドがタイヤ内の空気を使って酸素補給してました。
因みに同車はプロデューサーの私物みたいです。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Porsche_928S_registered_February_1985.JPG
また、シルバーのポルシェ・928Sが競馬場で
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:1985_Chevrolet_C4_Corvette_Coupe_(15999724940).jpg
シルバーのC4系シボレー・コルベットがソ連エージェントの車として登場していました。
ほかにアメリカでは消防車を使って逃走しその過程で街が滅茶苦茶になってました。
*『リビング・デイライツ』
18年ぶりにアストンマーチンがボンドカーに返り咲き同社のV8が登場してました。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:1990_Aston_Martin_V8_Vantage_Volante_X-Pack,_Chichester_Blue,_front_left.jpg
ボンドがストーナー・ハウスに向かう際には黒のV8ヴァンテージヴォランテ(上画像のオープン仕様。劇中では黒)が登場してましたが同仕様の登場はここだけで装備は確認されてません。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Aston_Martin_(10629322725).jpg
その後Qの研究室においては黒のV8サルーン(上画像のクーペ仕様。ただ研究室での様子を見るに先述のヴォランテにハードトップを付けた仕様かもしれません)が登場しそちらがメインで活躍します。
フィリップス製カーコンポから警察無線を傍受したり並走するパトカーのボディをレーザーで焼き切ったり、照準が出てミサイル発射、防弾ガラスを搭載しているほかパトカーから逃げる際に小屋を引きずってたりしてた一連のくだりが妙に面白いです。あとタイヤがパンクしてもホイールで氷の面を切断してパトカーを沈めたり氷上でもアウトリガーとスパイクタイヤで難なく走りロケットブースターで壁を飛び越えたりしてました(そのあとパトカーが同じようにやろうとして失敗していました)が、着地の衝撃でアウトリガーが外れた挙句雪面に突っ込んで立ち往生したことから結局自爆させられる羽目になりました。前身車種のDBSがあまり活躍しなかったのと比べると『ゴールドフィンガー』のDB5並みに装備や活躍が充実してて好きなボンドカーの1台なのですが…残念(まあそもそもDBSよりV8の方が顔つき等もあって好きなので)。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Aston_Martin_(10629322725).jpg
あと序盤のコスコフ亡命の際にはC3系アウディ・200が登場しており、『ゴールドフィンガー』のDB5みたくナンバープレートを変える機能がついてました。
*『ゴールデンアイ』
前作(『消されたライセンス』)ではタンクローリーでのカーチェイスがあったもののボンドカーと呼べるようなクルマは登場してませんでしたがピアーズ・ブロスナン氏が5代目ボンドになった今作からBMWがスポンサーに付き同社が翌年に発売を控えていたE36/7系Z3ロードスター(下画像)が登場しました。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Z3_Roadster_James_Bond_Edition.jpg
なお、当時映画公開記念特別仕様が発売されてたそうです。
これも割と好きな車種なのですが装備はあるものの全く使われておらずせいぜいキューバでボンドガールのナターリアを助手席に乗せたりしてたぐらいでその後でウェイドに渡してからは登場しませんでした。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Blenheim_Palace_Classic_Car_Show_(6093347112).jpg
これに関してはアストンマーチン愛好家による反発があったといわれているものの実際のところは不明ですが、実際に序盤に登場したシルバーのアストンマーチン・DB5の方がむしろ出番が多かった感はあります。といってもオープニング後にオナトップの赤いフェラーリ・F355GTS(上画像)と公道バトルしたりモナコのカジノ施設に向かう程度ですが。
同作で3度目となる登場ですが前2作と違いボンドのプライベートカーでナンバーも過去作が「BMT216A」(記事冒頭の画像参照)に対しこちらは「BMT214A」です。
ただMI6が競売にかけたのを購入したとの記憶があり、シャンパンクーラーやプリンター、伝言受信機を搭載してました。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Aston_Martin_DB5_(GoldenEye)_front-left_National_Motor_Museum,_Beaulieu.jpg
でも一番出番が多かったのは寧ろT-54型戦車でしょう。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Tank_T-54_in_Verkhnyaya_Pyshma.jpg
ナターリアが敵であるウルモフ将軍に車で連れ去られた際にボンドが同戦車で追いかけますが街中を暴走しいろいろ壊しまくってました(馬の銅像が戦車の頭に乗っかってからそれが後続車両に落ちるまでのくだりが面白いです)。なので地味に損害賠償が気にかかってましたw
その後ウルモフ将軍とオナトップ、ボンドの友人だったものの9年前の件で寝返ったアレック、連れ去られたナターリアを乗せた専用電車の前に立ちはだかり足止めさせてました。
(2021年10月13日追記)
戦車に疎いので知らなかったのですが、主砲に搭載されている排煙筒は実際のT-54戦車には搭載されていないようです。
また、『オクトパシー』で280Sが走行した場所と同じようです。
*『トゥモロー・ネバー・ダイ』
前作に続きBMWがスポンサーとなり本作ではグレーのE38系750iLが登場してました。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:BMW_750iL_(Tomorrow_Never_Dies)_front-right_National_Motor_Museum,_Beaulieu.jpg
Q課の開発品としては現時点で唯一の4ドアセダンとなりますが前作のZ3と違い活躍が多く、立体駐車場で後部座席の窓から入って携帯で遠隔操作したり(そのシーンのために4ドアセダンを採用したとのこと)、まきびしを踏んでもタイヤが自己修復されたりサンルームからミサイルをぶっ放したりしてたのは割と印象深いです。まあ最後はエイビス(米国のレンタカーチェーン。同作でQは同社職員に化けており、750iLも同社のレンタカーってことにしていた)の店舗に突っ込んで「ダイナミック車返却」してましたが。
なお、この作品の影響で売り上げが上がったそうですがBMWのフラッグシップセダンであることを考えるとかなり気前の良い話です。まあ活躍してるから納得できます。
あと前作と同じアストンマーチン・DB5が登場してますが出番はかなり少ないです。
*『ワールド・イズ・ノット・イナフ』
3度目となる本作ではシルバーのE52系Z8が登場しました。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:BMW_Z8_(The_World_Is_Not_Enough)_front-left-2_National_Motor_Museum,_Beaulieu.jpg
これを開発したのはQではなく厳密にはその後任であるR(なお、その呼び名はボンドがジョークで言ったもので実際はなんと呼ばれてるかは不明です。次作では3代目Qとして登場)なのですが2人乗りにもかかわらずカップホルダーが6つついてるといういらん機能がついてました。
また前々作のZ3ほどではないにせよ出番は少なく、移動手段に使った以外では遠隔操作で呼んで乗り込んだ後ミサイルでヘリを落としたものの直後別のヘリの大型チェーンソーで真っ二つにされてあっさり退場しました(「Qから叱られるぞ」とぼそっと呟いてたのは笑いました)。さらに悪いことに、これまでのタイアップで「5代目ボンドと言えばBMW」の印象を持ってる人が割といそうな気がするほどですが英国ローバー社の経営からBMWが撤退したことによりこの作品が最後となりました。
因みに実車は撮影時点で出来上がってないので精巧な張りぼてをシボレーコルベットに乗せたものが使われたそうです。
(2021年10月13日追記)
DB5も登場予定で登場シーンが撮影されていましたが、カットされています。
*『ダイ・アナザー・デイ』
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Amvanquish.jpg
Qの役者が変わった(
前任者が役者引退&事故死しちゃったからなあ…)本作以降再びアストンマーチンがボンドカーとなり本作ではグレーのV12ヴァンキッシュが使われました。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:1957_Ford_Fairline_500_Skyliner.jpg
これに関しては1987年以降の親会社であるフォード・モーターが協賛しているからという背景もあるのかもしれませんが、ボンドがキューバで協力者から茶色の1957年型フェアレーン500スカイライナーを借りて乗ってたり
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Jaguar_XKR_(Die_Another_Day)_front-left_National_Motor_Museum,_Beaulieu.jpg
敵のザオがボンドカーよろしく装備を積んでる緑のジャガーXKRコンバーチブルに乗ってボンドと戦ったり
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:04_Ford_Thunderbird_(8940582117).jpg
ボンドガールであるジンクスが当時の新型車種である赤い11代目ファイアーバードに乗ってたりします。それ以外にも
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Ford_GT_-_Flickr_-_p_a_h_(4).jpg
序盤の基地にフォードGT40が置いてあったりランドローバーやボルボの車種が登場してます。
V12ヴァンキッシュ(通称「ヴァニッシュ」)に関しては一番の特徴はステルス機構でそれを活かしてましたがステルス起動中に敵の配下が気づかず同車に突っ込んで吹っ飛んだりサーモグラフでばれるわ攻撃を食らいまくって作動しなかったりしてました。まあそうでなかったら折角のクルマの出番がないですし最終的に正常に機能してたので無問題ですが。
それ以外にはスパイクタイヤやホーミング、グリルからミサイル、マシンガン、前2作にもあった遠隔操作、そしておなじみの座席射出機構があり敵の攻撃を食らって亀の子状態から復帰&攻撃回避する際に使ってたのが印象的です。その意味では前々作の750iLより活躍は多いかもしれませんし相手も重装備となると殊更引き立つ気がします。
XKRコンバーチブルに関しては序盤にも基地内に他の高級車と一緒にさり気無く停まってましたがアイスランドでヴァニッシュと互角に渡り合っていたのが個人的には大アリです(40周年&20作目記念で)。なお、機能としては熱センサー、ドアからロケラン、グリルからミサイル、迫真砲、FR→4WD改造があります。
最終的には氷の城の中で2台のカーチェイスが繰り広げられ両者ともにボロボロになりながらも最後はヴァニッシュがスパイクタイヤを活用し勝利しました。一方XKRの方はボンドの策にはまり池にドボン、ザオは氷柱の下敷きになりました。
(2021年10月13日追記)
ただ、これに関しては一部から「やりすぎ」と引く層もいるそうです…。
まあ、個人的には楽しいですがわからなくもないです。目が追い付かねえよ!
(2016年7月30日追記)
大分前になりますが漸く観られたので。ていうか心斎橋のBOOKOFFで見かけたときに買えばよかったです(難波の店舗で購入)。
*『ネバーセイ・ネバーアゲイン』
出典:https://www.bikebros.co.jp/catalog/2/83_19/
ボンドカーは登場しませんがボンドバイクと言って差し支えないものとしてヤマハ・XJ650ターボ(劇中では艶消しブラック)が搭乗しています。
劇中では流石Q課が手掛けただけあってをほぼ原形ないほどに改良が加えられ(
このサイトを観るまで把握できてませんでした)、またメーター左側には赤・黄・青の3つのボタンが用意されています(赤はブーストっぽいですがそれ以外は未だ把握できてません)。
スペクターのエミリオ・ラルゴ(原作である『サンダーボール作戦』にも登場)の手下であるファティマを追うにあたりトラック荷台下の隙間をスライドしたり階段を昇り降りしたりした末にトンネル内で足掻くも敵のトラックの荷台に追い詰められますが荷台の中で180度方向転換しホイルスピンさせて加速、それから荷台が閉まる前に抜け出します。
そこから再びファティマを追うも追手が攻めますがブースト加速を用いて脱し、それから再びブースト加速で埠頭を乗り越え逃げた先に向かいますがそこで罠に引っ掛かってボンドが床に倒れバイクの方はそのまま壁にぶつかりました。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Renault_5_TURBO_(8014525001).jpg
寧ろ敵の方がクルマを取り上げるにはいいかもしれません。
ファティマは1983年型ルノー・5ターボIIに搭乗していました。当時のWRC参戦車両の普及版である高性能車ですが、観たところオナトップかそれ以上に厄介(あと最期がある意味とんでもない)な女なのでこういったクルマが合ってるのかもしれません。
劇中では屋敷に向かう際にだけ用いられていますがチェイスシーンとあって性能がもろ発揮されています。あとほとんど無傷なので『美しき獲物たち』の11のような酷い扱いはされずに済んでます。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Dieppe,_Seine-Maritime_-_France_(6843558898).jpg
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:1977_Chevrolet_Camaro_Z28_(2493420434).jpg
追手の方は1975年型プジョー・604と1974年型シボレー・カマロに乗っていました。どっちかといえば前者の方がボンドバイクを小突いたりトンネル内で追い立ててたりと活躍していた感はありますが最終的にボンドがブースト加速を用いた際に急ブレーキをかけて2台玉突きとなり横転していました。
字数制限があるのでこの辺で。『カジノ・ロワイヤル』以降は
こちらで。