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こんにちは!みのりです
私を含め、ほとんどのがん患者が利用している『高額療養費制度』(下記参照)
政府は、この制度を見直し8月から負担上限額を段階的に引き上げる方針を示しました。
それは、がん患者の私たちに『生きるのを諦めろ!』と言っているようなとても残酷な制度改正なのです。
頼みの綱の高額療養費制度のおかげで、私たちは安心して治療を受けることができ生活もできています。
しかし、負担上限引き上げになると、治療を諦めなければいけない人が沢山出て来るのです。
今回は、希少がんに罹患中の私が治療あきらめ問題のリアルな声を紹介します。
高額療養費制度とは、1カ月(同じ月の1日~末日)の病院などでの窓口負担額が自己負担限度額を超えたときに、その超えた金額が公的医療保険から支給される制度です。自己負担限度額は年齢(70歳未満か70歳以上か)や所得によって異なります。
なお、「差額ベッド代」や「入院時の食事代の一部負担」、「先進医療の技術料」などは高額療養費制度の対象になりません。
高額療養費見直しが招くリアルな影響
『自己負担の治療費上限引き上げ見直し』で命綱がプツリと切れたようで、生きる希望を無くし絶望したがん患者の方も多いのではないでしょうか?
私も、この制度改正を目にしてからは、医療費負担増加の現実と治療継続の葛藤で夜も眠れない日々が続いています。
高額療養費見直しが招くリアルな影響は、もう既にがん患者の私達には始まっているのです。
治療を断念する
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私自身は、希少がんなので手術しか治療方法がありません。
現在は3ヶ月に1度のCTとエコーの定期検診と、年に1度のPETCT検査を行っています。
しかし、年に1度とはいえ働くことがきない今、PETCT検査は負担額が約3万円と高額で厳しいのが現状です。
それなのに、抗がん剤や化学療法をしている方なら尚更です。
治療のため働くことができなくなり収入減になる中、毎月継続的に続く治療費。
家計のことを考えると治療を諦めざるを得ない人も出てくるようになるのです。
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働かざるを得ない
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がんに罹患して体力が低下し、また今は再発や転移しないために仕事を退職して自宅にいる私ですが、これからの治療費のことを考えると働かざるを得なくなります。
まだ寛解はしておらず、闘病中で体調不良の中働くというには、心も身体的にも辛いのです。
無理をして働くことで、ストレスが溜まり再発や転移をしないかという恐怖もあります。
子供の教育費
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1年の間に希少がんである悪性葉状腫瘍と子宮全摘手術を2度経験して、手術費や入院費、治療費と高額な費用が必要になりました。
長女の高額な塾代も1回払いの前払いで払わなければいけなかったので、諦めてもらうことも考えました。
しかし、私の病気の治療費で子供自身が希望している塾を辞めてもらうのは親にとってとても耐え難いことでした。
子供の教育費か?親の私の治療費か?この2択を選べと言われたら、私は子供の将来を選びます。
私が病気に罹患したことで、子供に夢を諦めてもらうという事は、とても耐え難いことなのです。
治療費を抑えてでも、子供に好きなことをさせてあげたい!そう思うのです。
今回は、高額医療費とがん保険のおかげで、長女も希望通りの塾に通わせてあげることができました。
しかし、来年からは長女も大学生になります。県外の大学を希望しているので、今より更に莫大な費用が必要になってきます。
もしも私の病気が再発や転移をしてしまい、高額医療費も引き上げになったら私は費用を考えて治療を諦めてしまうかもしれません。
私の治療費で家族に迷惑をかけたくないのです。
おわりに
毎月かなりの治療費が必要になっているがん患者には、『高額療養費』が頼りの綱で安心して治療に専念することができていました。
しかし、8月から治療費の負担が引き上げになってしまうと、物価高の今治療を諦めてしまう人もたくさん出てくると思います。
高額療養費が引き上げになることで招く『生きるか死ぬか』問題は間違いなく起こってくるのです。
がんは2人に1人なる時代です。決して誰もが他人事ではないのです。
自分ごとに考えたら、高額療養費制度を引き上げにすることは絶対にできないと思います。
自分ががんに罹患しなくても、家族が罹患するかもしれない。
治療をできる患者が、治療を諦めざるを得ない『治療あきらめ問題』があっては絶対にならないのです。
がん患者は、毎日死を間近に感じ、再発や転移に怯えながら過ごしています。
更に経済的不安が更に重くのしかかることで、患者はどんどん精神的に追い詰められていくのです。
『高額療養費制度』は、誰もが利用する可能性のある制度です。
全ての方が安心して治療に専念できるように、高額療養費の引き上げを見直して頂きたいと切に願います。
みのり