渡辺志保 Kendrick Lamar『Like That』グラミー最優秀楽曲賞・最優秀レコード賞受賞を語る

渡辺志保 Kendrick Lamar『Like That』グラミー最優秀楽曲賞・最優秀レコード賞受賞を語る INSIDE OUT
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渡辺志保さんが2025年2月3日放送のblock.fm『INSIDE OUT』の中で2025年のグラミー賞を振り返り。ケンドリック・ラマー『Like That』がグラミー最優秀楽曲賞・最優秀レコード賞受賞を受賞したことについて話していました。

※この記事は許可をいただいて書き起こししております。

(渡辺志保)そしてケンドリック・ラマーですけども。2024年に彼がリリースした楽曲『Not Like Us』がレコード・オブ・ジ・イヤー、ソング・オブ・ジ・イヤー、ベストラップパフォーマンス、ベストラップソング、そしてベストミュージックビデオと5部門にノミネートされておりまして。その5部門全てで受賞を果たしました。他にケンドリックはですね、今回においては『Like That』……まあいろいろなビーフの発端になった『Like That』という曲。メトロ・ブーミンとフューチャーが作り、そこにフィーチャリングという形で参加しておりましたけれども。この『Like That』も2部門でノミネートされていたんですよね。で、個人的にはもちろんこの『Not Like Us』でケンドリック・ラマー、おめでとうっていうのもそうなんだけど、ちょっと『Like That』もね、ちょっと受賞してほしかった。やはりそのメトロ・ブーミンとフューチャーにもスポットライトが当たる瞬間がほしかったなっていう風には思うんですけれども。

とはいえですね、ケンドリック・ラマーが『Not Like Us』でノミネートされたうちのレコード・オブ・ジ・イヤーとソング・オブ・ジ・イヤーというのはですね、グラミー賞における主要4部門というのがありまして、そのうちの2部門ですから。主要2部門をケンドリック・ラマーが受賞したということはめっちゃ大きいんじゃないでしょうか。

主要2部門を含む5部門で受賞

(渡辺志保)その前のベストラップパフォーマンス部門とベストラップソング部門は受賞式が始まって一番最初の方に発表される部門なんですよね。我々が見ているグラミーの授賞式っていうのは、グラミー賞って90部門ぐらいたくさんの部門があって。テレビで中継される部門っていうのはその中でも本当に選りすぐりの大きな賞しかテレビで放送されない。中継されない。で、ラップとか、あとはダンスミュージックであるとかその他にも結構、専門的な部門があるわけですけれども。他にもジャズとかラテンとか、いろんなサブジャンルがあったりとか。あとはエンジニアの方に贈られる賞であるとか、プロデューサーの方に贈られる賞だとか、そういうちょっとサブな立ち位置のカテゴリー部門があるんですけども。それは授賞式自体は行われるけど、そこはメインじゃないから中継されないのよ。で、ラップ部門はメインじゃないところで発表になったのね。

で、そこではケンドリック・ラマーはまだ会場には来ていなくて、DJマスタードさんが出席されていたんですよね。だからベストラップソングとベストラップパフォーマンス、そしてベストミュージックビデオの3部門においてはケンドリック・ラマーじゃなくてDJマスタードが壇上に上がってトロフィーを受け取っていた。そういう場面もありました。で、私は朝、起きてその様子をSNSでバーって見て。「ああ、今日はやっぱりケンドリック・ラマー、アワード自体には来ないんだな」という風にちょっと早とちりしてしまいまして。だから「『Not Like Us』が主要部門で受賞した時にもやっぱりDJマスタードが舞台に上がるのかしら?」みたいなことを思っていたんですけれども。

いや、やはりといいますか、ケンドリック・ラマーご本人も中継される、いわゆる授賞式の本編の方にはちゃんと出席していて。で、デニムの上下。ちょっと薄いブルーのデニムの上下で決めてらっしゃって。「これはコンプトンの曲だ。俺はコンプトンのアーティストだ」というようなことをスピーチでもおっしゃっていて。やっぱり、どこまでもコミュニティーに根ざす、ローカルに根ざす姿勢というものをケンドリック・ラマーは崩さずにいて。そこにも非常に胸が震えた次第です。

地元に根ざしたケンドリック・ラマーの受賞スピーチ

(渡辺志保)それでソング・オブ・ジ・イヤーの時でしたかね? プレゼンターがダイアナ・ロスでして。そのダイアナ・ロスからケンドリック・ラマーにトロフィーが渡されるっていう、そうした場面もすごく震えたし。で、ダイアナ・ロスとケンドリック・ラマーといえばですね、昨年にビヨンセが行いました『Renaissance World Tour』でゲストとして登場したアーティストはこの2組だけなんですよね。『Renaissance World Tour』ってアーティストのゲストが全然いなくて。

フロントアクトとしていろんなDJが参加するってことはあったんだけど、ライブ本編に参加するゲストアーティストはほとんどいなかったんだよね。それで唯一、参加したのがLAの公演で『AMERICAN HAS A PROBLEM』を一緒にパフォーマンスしたケンドリック・ラマー。あと、ビヨンセのお誕生日を祝いに来たダイアナ・ロスの2人だけだったの。だから私としてはグラミーの中継を見ながら「うわっ、ダイアナ・ロスとケンドリック・ラマーが揃ったから、あとはもうビヨンセ、来てくれ!」みたいな気持ちでドキドキハラハラしながら見ていました。

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渡辺志保さんが2025年2月3日放送のblock.fm『INSIDE OUT』の中で2025年のグラミー賞を振り返り。長年、主要部門に手が届かなかったビヨンセがついに『Cowboy Carter』で最優秀アルバム賞を受賞したことについて話していました。

<書き起こしおわり>

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