目次
Volvo XC90
PHEVと2種類のマイルドハイブリッド
フル電動モデルの「EX90」や「EX30」導入後も、依然として「XC90」のプラグインハイブリッドモデル「T8」は、高い人気を集めており、ボルボにとって重要な車種であり続けている。今回、2度目のフェイスリフトが実施されたXC90改良新型は、ボルボが誇る最新のプラグリンハイブリッドパワートレインを搭載。2.0リッター直列4気筒ターボエンジンに、電気モーターと大容量リチウムイオンバッテリーを組み合わせることで、EVモードでの最大航続距離70km(WLTPサイクル)が確保された。
ボルボ独自の調査によると、都市部に在住するカスタマーの所有するプラグインハイブリッドモデルの走行距離は、約半分が電動エネルギーで賄われているという。XC90は必要なシチュエーションにおいて内燃機関(ICE)がパワーを発揮。長距離移動の際にはインテリジェントにICEとモーターを組み合わせ、800kmにも及ぶ航続距離を実現している。
PHEVに加えて、2種類の出力を持つマイルドハイブリッドモデルの販売も継続。B5とB6には48Vリチウムイオンバッテリーとスターター/ジェネレーターが搭載されており、実走行で排出ガスと燃料消費量を最大15%も削減することができる。
ラインナップの電動化に合わせたアップデート
エクステリアデザインは、ラインナップの電動化に合わせたアップデートを実施。ボルボのフル電動モデルから導入されたデザインランゲージが導入された。また、刷新されたインテリアは、センターのタッチスクリーンが大型化されるなど実用性が大幅に向上。EX90とEX30から採用された最新のユーザーエクスペリエンスが、XC90にも搭載されている。
ボルボ・カーズのジム・ロワンCEOは、XC90改良新型について次のようにコメントした。
「新型XC90は、より自信に満ち溢れた存在となりました。私たちのハイブリッドフラッグシップは、長年にわたってベストセラーモデルに君臨しており、今も多くのお客様に愛されています。改良新型は、快適性、室内の広さ、ラグジュアリー性、多用途性、ハイブリッドの効率性など、あらゆる面で大きく進化を果たしました。XC90とフル電動モデルのEX90により、お客様に最適な選択肢を提供し、バランスの取れた商品ラインナップを展開していきます」
改良型サスペンションを導入
XC90改良新型は、改良型サスペンションを標準装備することで、従来型よりも快適性と走破性が向上。個々のダンパーが路面状況に対応し、快適性と安定性を最適化することで、よりリラックスしたドライビングが楽しめるようになった。
オプションのエアサスペンションは、車体、路面、ドライバーを500回/秒モニターするアクティブシャシーと連動し、可能な限り快適な乗り心地を提供。エアサスペンションを装備したXC90は、高速走行時に最大20mm車高を下げたり、オフロード走行時に40mm車高を上げたりすることも可能だ。
XC90改良新型は、車載レーダーとフロントカメラにより、対向車線への逸脱を検知し、衝突の危険を回避する、レーンキープ機能を搭載。不注意による道路からのはみ出しを回避することもに対応する。さらに、ブレーキとステアリングに介入し、他の車両、歩行者、自転車、スウェーデンではヘラジカのような大型動物との衝突も回避する。
インスツルメントパネルのデザインを刷新
フル電動モデルと共通の意匠が導入されたインテリアは、スカンジナビアン・コンテンポラリーデザインを追求。今回のフェイスリフトに合わせて、フロントキャビンのデザインが一新された。ダッシュボードは水平基調形状となり、高級リサイクル素材を使用したトリムパネルを採用。イルミネーション機能を強化し、夜間のラグジュアリー感が大幅にアップした。
また、現在のXC90オーナーからのフィードバックに応え、車内のレイアウトを再構成。センターコンソールにカップホルダーを追加するなど、収納スペースを大幅に増やした。また、スマートフォン用ワイヤレス充電器をメイン収納エリアとは別に、センタートンネル後方に配置するなど、利便性を向上させている。
オーディオに関しては、ステージ、コンサートホール、ジャズクラブの音響を忠実に再現できる「バウワース・アンド・ウィルキンス(Bowers & Wilkins)製ハイフィデリティ・オーディオシステムがオプションとして用意された。