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TOYOTA SIENTA
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HONDA FREED CROSSTAR
広さはどちらも十分! 荷室をフルに使うシーンほどフリードが有利
ボディサイズや居住性はシエンタ、フリードともに多人数乗車モデルとほぼ同様だが、両車の5人乗りモデルは荷室の仕立てに大きな違いがある。
後席格納時の荷室寸法はシエンタは長さ2045mm×幅1265mm×高さ1055mmに対し、フリードが長さ1970mm×幅1260mm×高さ980mmとわずかに狭いが、フリードほうが荷室に邪魔な張り出しがなくスッキリとしている。
さらにフリードの5人乗りはフロアボード下に巨大な荷室スペースが備わり、荷物をボード下にまとめて収納することで荷室をより広く使うことが可能だ。
シエンタの5人乗りもアウトドア用途において十分な広さを備えているが、ファミリーキャンプや車中泊のように荷室をフルに使うシーンではフリードのほうがやや有利と言える。
トヨタ シエンタ ハイブリッドZ
ボディサイズ:全長4260mm×全幅1695mm×全高1695mm
ホイールベース:2750mm
車両重量:1350kg
タイヤサイズ:185/65R15(前後)
ホンダ フリード e:HEV クロスター
ボディサイズ:全長4310mm×全幅1720mm×全高1755mm
ホイールベース:2740mm
車両重量:1480kg
タイヤサイズ:185/65R15(前後)
燃費性能は僅差でシエンタの勝ち
両車のエンジン排気量はともに1.5Lだが、シエンタの3気筒エンジンに対して、フリードにはより低振動な4気筒エンジンが搭載される。
それぞれのハイブリッドシステムは、シエンタが全域でエンジンとモーターが協調動作する「THS-II」で、フリードはモーター走行を基本としながら、高速域でのみエンジン動力を直接用いる「e:HEV」だ。
動力性能ではエンジン、モーターともに高出力なフリードのほうが優れる。しかし、燃費性能はフリードの25.5km/Lに対してシエンタが28.4km/Lとわずかに勝り、4WDモデルやガソリンモデル同士を比べた場合も同様の傾向にある。
ただし、フリードにはハイブリッドモデルとガソリンモデルの両方に4WDが設定されているのに対し、シエンタはハイブリッドモデルにしか4WDが設定されない点には注意したい。
トヨタ シエンタ ハイブリッドZ
エンジン形式:直列3気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量:1490cc
最高出力:91ps/5500rpm
最大トルク:120Nm/3800-4800rpm
トランスミッション:電気式CVT
駆動方式:2WD(FF)
ホンダ フリード e:HEV クロスター
エンジン形式:直列4気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量:1496c
最高出力:106ps/6000-6400rpm
最大トルク:127Nm/4500-5000rpm
トランスミッション:単速
駆動方式:2WD(FF)
車中泊にはフリードクロスターの5人乗りがベストバイ
フリードで5人乗りが選べるのは専用装備が追加される「クロスター」のみとなり、エントリーグレードでも5人乗りが選べるシエンタとの価格差は最大で80万円にもなる。シエンタの最上級グレード「Z」と比較すると、フリードクロスターのほうが16万円ほど高い。
シエンタは使い勝手や価格を含めて5人乗りと7人乗りの違いが少なく、どちらを選んでも大差はないと言える。しかし、フリードの5人乗りはアウトドア仕様のクロスターのみの設定とすることで用途を明確に定めている。
日常用途で使うには過剰性能気味で明らかにコストパフォーマンスが悪いが、より快適な車中泊をしたい場合はフリードクロスターの5人乗りがベストな選択だ。フリードクロスターの5人乗り仕様は、アウトドアレジャーに特化させた特別なモデルと言えるだろう。