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「スタッドレスタイヤ」溝が残ってるのに“使用NG”なことがある!? 寿命は何年? 覚えておきたい「危険なタイヤ」の見分け方とは?

くるまのニュース / 2024年12月13日 21時10分

冬に使用する「スタッドレスタイヤ」は、たとえ溝が残っていても、雪道で効果が発揮されないことがあるといいます。使ってはいけないタイヤはどのように見分ければいいのでしょうか。

■「スタッドレスタイヤ」は「ノーマルタイヤ」より寿命が短い!

 冬の雪道や凍結路を走るのに不可欠な「スタッドレスタイヤ」には寿命があり、永遠に使えるものではありません。
 
 寿命を迎えたスタッドレスタイヤは、たとえ溝が残っていたとしても、雪道で本来の効果が発揮されず危険なことから、使ってはいけない場合があります。
 
 使用NGのスタッドレスタイヤはどのようにして見分ければいいのでしょうか。

 冬用タイヤとも呼ばれるスタッドレスタイヤですが、ノーマルタイヤ(夏タイヤ)とは素材となるゴムの特性が異なります。

 スタッドレスタイヤは、凍結路の氷との接触面積を増やすために、低温でも硬くなりにくく、ほどよくしなるゴムが使用されており、雪道やアイスバーンでも「走る」「止まる」「曲がる」といったクルマの基本的な動きを可能にしています。

 そんなスタッドレスタイヤでは、タイヤの地面に触れている部分「トレッド」に深くて大きい「ブロック」があり、その溝にさらに「サイプ」と呼ばれる加工された切り込みが入っています。

 雪道ではトレッドのブロックが雪を踏み固めることで抵抗を増やし、ブロックの角が雪をひっかくことにより、ノーマルタイヤに比べて安定した運転ができるというわけです。

 そしてスタッドレスタイヤの溝が十分に残っていて、見た目では何も問題ないように見えたとしても、性能的に不足している恐れがあります。

 使えないスタッドレスタイヤの見分け方として、まずタイヤの表面を見てひび割れや異常がないかを確認します。

 また、スタッドレスタイヤは古くなっていくとタイヤが硬くなり、本来の柔らかさが失われた場合も交換の目安だといえるでしょう。

 ただし、タイヤの硬さは素人目に判断するのは難しいものです。タイヤの硬度計を使って硬さを調べることができるので、自動車関連の業者に依頼してみるとより安心です。

 ほかにも、使用禁止のスタッドレスタイヤの見分け方として、「プラットホーム」確認することも大切です。

 タイヤ側面に表記されている矢印マークをたどると、溝の中にプラットホームという、溝より浅くトレッドより深い部分があります。

 このプラットホームはタイヤの溝の深さ50%を表しており、ここまでタイヤがすり減ってしまうとスタッドレスタイヤとして限界であり使用できません。

 実はノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの交換の目安である溝は1.6mmと同じ深さに設定されており、ノーマルタイヤでもこの1.6mmを超えると車検に通らなくなります。

 スタッドレスタイヤは一般的に3シーズンから5シーズンが寿命とされていますが、少しでもスタッドレスタイヤの寿命を伸ばすために重要なのが「乾燥路」、つまり雪道でも凍結路でもない道を走る際に、タイヤの溝をすり減らさないように走行するのがポイントです。

 乾燥路では急発進や急ブレーキ、またカーブではしっかりスピードを落としてタイヤに負荷がかからないよう穏やかな運転を心がけましょう。

 また、使い終わったスタッドレスタイヤを保管する時は、融雪剤など汚れや異物を水で洗い流し、できる限り水気をふき取ります。

 保管中は、ゴムやタイヤの骨格ともいえる内側のコード類への負担を減らすため、空気圧を下げておき、直射日光の当たらない温度変化の少ない場所に、「ホイールが付いている場合は平積み」「タイヤのみであればタイヤラックなどに立てかける」といった形で保管しましょう。

 自宅に最適な保管場所がなければ、ガソリンスタンドやタイヤ販売店の一部店舗ではタイヤの保管サービスを行っているので、利用するのもよいでしょう。

※ ※ ※

 スタッドレスタイヤは安いものではないので、1シーズンでも長く使いたいという気持ちは理解できますが、せっかく装着していても、使用できない状態のタイヤを履いて事故を起こしてしまっては元も子もありません。

 夏の間保管していたスタッドレスタイヤを再び装着する際は、ゴムの劣化や硬さなどを一通り自分の目で確認するようにしましょう。

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