長時間通勤がもたらす心身の不調 「1時間以上」は「30分未満」の8倍のストレス
株式会社マイホム(東京都港区)は、このほど「長時間通勤者の睡眠実態調査」の結果を発表しました。同調査によると、通勤時間が1時間以上の人は、日々の通勤に対するストレスを感じる割合が、通勤時間30分未満の人と比べて約8倍にのぼることがわかりました。また、通勤1時間以上の7割近くが「睡眠の質に満足していない」と回答したそうです。
【調査結果】長時間通期車と短時間通勤者で「ストレスを非常に感じる」割合はどのくらい違う?
調査は、関東4県(神奈川、千葉県、埼玉県、茨城県)に居住し、東京23区に週5日通勤する社会人男女400人を対象として、2024年10月〜11月の期間にインターネットで実施されました。
まず、回答者の通勤時間別に「30分未満」「30分〜1時間未満」「1時間以上」の3つのグループに分けて、「平均睡眠時間」を調べたところ、30分未満のグループは「6時間25分」、30分〜1時間未満のグループは「6時間1分」、1時間以上のグループは「5時間54分」という結果になり、通勤時間が長くなると睡眠時間が減少する傾向が見られました。
一般的に、6時間未満の睡眠は健康に悪影響を及ぼすとされており、集中力や生産性の低下、免疫力の減少、さらには慢性的なストレスや生活習慣病のリスクを高める可能性があるといいます。
続けて、日々の通勤に対して、「ストレスを非常に感じる」と答えた割合を見ると、通勤時間が30分未満のグループは4.2%であったのに対して、1時間以上のグループでは33.8%と約8倍もの違いが見られました。
反対に「全く感じない」と回答した割合は、30分未満のグループの41.7%に対して、1時間以上のグループでは、わずか4.2%にとどまっていることから、長時間の通勤が精神的な負担として大きな影響を持っていることが明らかとなりました。
次に、通勤1時間以上のグループの「平日の睡眠時間」を調べたところ、平均9時間26分の「家時間」のうち、約6割に及ぶ「5時間53分」が睡眠に費やされていることが判明。長時間通勤する社会人にとって、家はまさに「眠るための場所」になっている実態が明らかとなりました。
さらに、通勤1時間以上のグループの79.1%が「家で過ごす時間の中で最も睡眠を重視したい」と回答しており、睡眠の質や時間の確保がいかに重要な課題として認識されているかが浮き彫りになっています。
その一方で、通勤1時間以上のグループの66.2%が「睡眠の質に不満」と回答しており、疲労の蓄積や睡眠の質の低下が生活の質に悪影響を及ぼしていることがうかがえました。
そこで、「良質な睡眠を得るために改善したいこと」を教えてもらったところ、「室温」(206人)、「湿度」(119人)、「空気の清潔さ」(114人)など、「空気」に関連する項目がTOP3となり、空調管理や空気清浄などが、快適な睡眠環境を作るために重要であることがわかりました。
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【出典】
▽株式会社マイホム調べ