イカロス出版は、季刊「J train(ジェイ・トレイン)」Vol.96(A4変形判164ページ、1,980円)を発売したと発表した。短期間で姿を消した国鉄DD54形ディーゼル機関車を特集ページで取り上げた。
DD54形は国鉄時代の1966~1971年に製造されたが、故障やトラブルが頻発したことから、その多くが短期間で運用を外れ、1978年には全車が廃車となった「悲運のディーゼル機関車」。今号では、これまで鉄道誌で本格的に取り上げられたことがなかったDD54形について、豊富な写真や当時の図面・資料など用い、あらゆる角度から解説している。
長年にわたりDD54形を保守した福知山機関区の元検査長へインタビューを行い、実際にDD54形のハンドルを握った機関士の証言も収録。京都鉄道博物館に保存されているDD54形33号機を取材・撮影し、特徴的な構造やメカニズムも明らかにしている。
関係者への取材で、ありし日の東京都電の姿を浮き彫りにする連載企画「東京の空の下、軌道は走る」は、錦糸堀営業所にクローズアップ。前編として、下町を闊歩した25・38系統の歴史や知られるエピソードを収録した。都電の姿だけでなく、半世紀前の東京の街並みも見ることができる。