ウーバー配達員を「負け組ランドセル」と嘲笑う人たちに僕が伝えたい”本音“ 「不安定だし、稼げない日もある。でも…」
相模原市南区で12月3日深夜、フードデリバリー配達員2名が、2人組の男に棒状の物で殴られる事件が相次いで発生した(2024年12月4日付・朝日新聞デジタル)。どちらの被害者も顧客らしき人物に近づいた瞬間、背後から現れた別の男性に複数回殴られたという。 【画像6枚】負け組と思う? 会社員を辞めウーバー配達員になった筆者の自宅の様子 被害に遭った40代配達員は「若い男からいきなり金属バットで殴られた」と110番通報しており、どちらの被害者も金品を奪われるなどの被害はなかった。
■ウーバー配達員は見下されている? この悪質な事件と比べたら、僕の体験は全然大したことないのだけど……ウーバーのバッグを背負って歩道を歩いてる際、自転車に乗った男子高校生に後ろから衝突されたことがある。 その学生はスマホに夢中で、僕の存在に気が付かなかった。慌ててブレーキを利かせたようで、当てられた僕にそれほど痛みはなかったが、問題はここからだ。 【画像6枚】ウーバー配達員は「見下していい存在」なのか? 筆者宅にある「負け組ランドセル」と、寄せられた感謝のチップ
その学生は謝るわけでもなく、ケラケラと笑いながら「お兄さん今ウーバー中? 大変だね。まあ、頑張れよ」と立ち去ってしまったのだ。 きれい事抜きで言うと、ウーバー配達員のことを見下している人、差別的に見ている人は少なくないように思う。その証拠に、僕たちが背負っている四角いバッグ。これを「負け組ランドセル」と笑う人たちがネットには溢れている。 ただし、これまたきれい事抜きで言うと、(暴行などの犯罪は絶対に許してはいけないという前提の上で)ウーバーに対する悪い評価が形成されたことは、「まあ、仕方ないかな……」と思う気持ちもある。
ぶっちゃけ、デリバリー配達員には清潔感がない人が多い(これは連載の中で詳しく触れたいけど、仕事の性質上、汚れたり、服がよれたりするのは、どうしても避けられないことなのだ)。 他にも、飲食店の前でたむろしたり、危険な運転をしたり、つまみぐいをしたり……(これらは配達員の人間性にもよるけど)。 世間からの白い目をヒシヒシと感じるからだろうか。僕は昔も今も(たぶんこれからも)ウーバーの仕事をしていることに、正直なところ、羞恥心や劣等感を抱いている。