遺族にとっては全てが納得いく訳ではない中での決着です。

高校でのいじめを苦に自殺した女子生徒の遺族といじめたとされる元同級生4人、全員が和解しました。

熊本県北部の高校に通っていた深草知華(ふかくさ ともか)さん(当時17)は、2018年5月、授業中に同級生4人から「死ねばいいのに」と暴言を吐かれるなどし、自ら命を絶ちました。

県教育委員会が設置した第三者委員会の調査でいじめがあったことが認められましたが、知華さんの両親は当時の同級生から謝罪がなかったことなどから、2021年4月に4人を提訴しました。

2022年までに3人と和解が成立していて、両親がいじめへの関与が最も大きかったとする元同級生の女性と3月27日、和解が成立しました。

女性には謝罪と和解金50万円の支払いが命じられた他、5年後と10年後に知華さんへの思いを記した文書を両親に提出することが義務付けられています。

知華さんの母 志乃さん「認めて向き合うことが本当に怖いことだろうけど、生涯、彼女が生きていく中で向き合っていって欲しい」

ただ、両親によりますと、この女性は裁判で知華さんへの行為について「覚えていない」と答えたということです。

知華さんの父 智彦さん「知華が亡くなったことに対して、今の時点ではまだ寄り添っていないように受け止めました」