Location via proxy:   [ UP ]  
[Report a bug]   [Manage cookies]                

脱炭素支援で協業拡大…JERA Cross、CO2ゼロ電力に注力する狙い

脱炭素支援で協業拡大…JERA Cross、CO2ゼロ電力に注力する狙い

JERAなどが運営する石狩湾新港洋上風力発電所

JERA Cross(ジェラ・クロス、東京都中央区、三木貴生社長)が、脱炭素ソリューションのパートナーづくりを加速している。顧客企業に提供する再生可能エネルギー電源や調整力などのメニューを拡充する。使い勝手を高め、再生エネ導入を支援する。(梶原洵子)

ジェラ・クロスは脱炭素戦略のコンサルティングとソリューション提供を一貫して行うJERA子会社で、2024年6月に事業を開始した。ヤマトホールディングス(HD)や東宝の先進的な脱炭素施策も支援し、「滑り出しは順調だ」と三木社長は話す。

新たに太陽光発電開発のウエストホールディングス(HD)、蓄電池開発のパワー・エックス(同港区)と協業し、電源や調整力として顧客に提供。パートナー企業の拡充により、多様なソリューションを展開する。

特に注力するのは、24時間365日、二酸化炭素(CO2)を排出しない電力(24/7カーボンフリー電力)の利用を証明するソリューションだ。24/7は見せかけの環境対応を防ぐ手段として注目され、米グーグルなどが実現を目指す。日本企業は少数だが、「早めに準備すれば優位性を出せる」(三木社長)とみる。

ジェラ・クロスは24/7対応のため、関連技術を持つ海外企業と連携。独自に、一部の製造ラインや一部テナントだけ24/7を実現するポイント24/7サービスも用意している。

第7次エネルギー基本計画の再生エネ比率4―5割の達成には障壁があるが、「企業が利用を増やせば、開発に資金が回り好循環ができる」(同)。再生エネ発電と需要家をつなぐハブを目指す。

日刊工業新聞 2025年3月19日

編集部のおすすめ