「クソゲーオブザイヤー2022」大賞なし、2023年は「活動休止」へ ゲーム界“裏の祭り”がいったん幕を閉じる(1/2 ページ)
休止に至った理由はさまざまな要因があげられています。
クソゲーオブザイヤー(以下「KOTY」)2022年据置版が「大賞なし」、さらに2023年は「活動休止」となり一部のゲームファンたちに衝撃が広まっています。ゲーム業界の“裏の祭り”に、いったい何が起きたのでしょうか。
KOTYとは
KOTYは、その年に発売されたゲームソフトの中で、一番の「クソゲー」をユーザーたちが決める、不名誉な催し。2ちゃんねる(現「5ちゃんねる」)発祥で、2004年から毎年その年一番のクソゲーを決めるべく議論が重ねられてきました。
大賞の選考基準は投票などではなく、「KOTY」に推したいと思ったゲームをプレイした人間がスレに選評を投稿するというユニークなもの。この選評を元に、最も多くのスレ住人を納得させたゲームソフトが大賞となります。最後は一連の流れをまとめた「総評」が投稿され、ノミネート作品とともにその年の低評価ゲームが総括されるという流れです。
しかし、さまざまな理由から、年々勢いが減速。2017年には携帯ゲーム機版の大賞が初の「該当作品無し」となるなど、存続が危ぶまれていました。
そして2022年、ついに据え置きゲーム機でも大賞は選出されませんでした。投稿された2022年の総評は、「『クソゲーが出ないことは良いことです』この言葉では、もう締められそうにもない」という、非常にむなしさをにじませた言葉で締められています。
なぜ休止に至ったのか
ではなぜ、2022年はこのような結果となり、さらには2023年からは活動休止に至ってしまったのでしょうか。これについて、ネット上ではさまざまな理由が語られています。
まず最も多く言及されているのが、ゲーム業界の環境の変化。数百円で購入できるような安価なダウンロード専用ソフトの存在や、インディーゲームの販売なども据え置き機で始まったことが、KOTYの選考に大きな影響を与えました。もともと「大手企業がフルプライスで販売したパッケージのゲームが面白くなかったことを皆でネタに昇華する」ために生まれた側面もある賞のため、作り込みが甘くて当然な安価なゲームが据え置き機に進出してきたことで、本来の存在意義が揺らぎ始めていたようです。
ダウンロード専用ゲーム以外にも、オンライアップデートの存在も批評を難しくしました。発売時にひどいできだったゲームも、後にアップデートが重ねられ、改善する事例が増えたのです。
さらに、近年「アセットフリップ」と呼ばれる、粗製乱造なゲームソフトが大量に登場したことが追い打ちをかけました。これは、著作権フリーの素材やテンプレートを流用した粗製乱造を指すもので、KOTYに限らず、ゲーム業界全体で問題となっています。このアセットフリップにより、KOTYでは日本のCEROレーティングを通したゲームのみを扱う方針に転換。その結果、扱えるゲーム自体が減少しました。
また、5ちゃんねるそのものが下火になったことや、KOTYを悪用しようとする者を排除するために参加ハードルを高くする必要に迫られたことなどから、選考の鈍化も進行。他にもさまざまな原因が重なり、2022年の大賞なしと、2023年の休止が決定しました。
思えば2004年から20年近く続いたKOTY。始まって数年の盛り上がりが絶頂だった時期に比べ、今はゲーム業界も、ゲームハードも、ゲームソフトも、そしてインターネットも、事情が大きく変わりました。今では誰がやっても、皆が納得する「今年一番のクソゲー」を決めること自体が不可能な環境になってしまったのかもしれません。
関連記事
- 「クソゲーオブザイヤー2017携帯」まさかの「該当作品無し」 ゲーム界“裏の祭り”に何が起きたのか
「クソゲーが出ないことは良い事です」。その言葉は、どこかむなしく感じた。 - 陣内智則ついに「四八(仮)」をプレイ、クソゲー過ぎて大絶叫 「あーひどい!」「もうやりたくない」
「完」が出ただけで笑える。 - 無名のSwitch新作「ファイナルソード」があまりにクソゲ……愉快な出来栄えでトレンド入り 「すっ飛んでいく床」「防御スペルで攻撃力が上がる」
権利周りの怪しさがネック→【17:30追記】配信を停止したようです。 - Switchの迷作「ファイナルソード」陣内智則の実況プレイが実現 「音うるさっ」「父親クスリやってんのか?」
顧客が本当に求めていたもの。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
定年退職の日、妻に感謝のライン → 返ってきた“言葉”が約200万表示 大反響から7カ月たった“現在の生活”を聞いた
-
岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議
-
風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
-
東京藝大卒業生が油性マジックでサンタを描いたら? 10分で完成したとんでもない力作に「脱帽です」「本当にすごい人」
-
世界で1番難しい……? スパコンで力任せに作った数独が話題に
-
「そうはならんやろ」 20代女性が“オシャレカメラ”を購入して1年後…… 知る人ぞ知る“恐ろしい変化”に「どうしてこうなったwww」
-
【ハードオフ】5500円で売っていた“とんでもないPC” 搭載されていたのはなんと……「神引きやないですか」「うらやましすぎです」
-
水はけが悪いぐちょぐちょの庭に“あるもの”を敷いていくと…… 感動のビフォーアフターに「雑草対策にもなる」「我が家もやってみます!」
-
「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
-
「引越し以来、何に使うのか解らなかったコイツ」がお風呂に→3カ月後に判明 まさかの正体に「初めて見ました」「それは画期的!!」
- ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
- 「配慮が足りない」 映画の入場特典で「おみくじ」配布→“大凶”も…… 指摘受け配給元謝罪「深くお詫び」
- 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 衝撃の光景が340万表示 飼い主にその後を聞いた
- 鮮魚店で売れ残っていたタコを連れ帰り、水槽に入れたら…… ヤバすぎる光景に「こんなに可愛いなんて!」「笑ってしまった」
- 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
- 「まじで終わってる」 マクドナルド「エヴァ」コラボ品“高額転売”に嘆く声…… 「結局欲しい人が買えない」
- 母に「髪染めやピアスはダメ」と言われ続けた25歳東大女子、大変身を決意したら…… まさかの事態に「さすがにおもろい」「涙出てきた」
- 賞味期限「2年前」のゼリーを販売か…… 人気スーパーが謝罪「深くお詫び」 回収に協力呼びかけ
- 風呂上がりに偶然「牛乳を注ぐ女」になった人に反響 「ほぼそのままw」「盛大にふきだした」 投稿者に話を聞いた
- タンクトップ姿のパパ「昔はモテた」→娘は信じていなかったが…… かつての姿に衝撃走る「『トップガン』に出ていても納得」【海外】
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
- 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
- ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
- 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
- フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」