[無料]架空遭難 登山歴8年の65歳ソロ男性、鳥屋戸尾根で滑落負傷
架空遭難とは?
架空遭難とは、筆者が適当に設定した条件で遭難した状況を想像し、自分ならどうするか?を考える試みです。ツイートに反応することで参加できます。
今回の条件
65歳男性ソロ、中肉中背、登山歴は8年
9月、火曜日、曇り、翌日雨予報
装備は十分、ビバーク可能
登山計画は未提出、家族には「奥多摩に行く」と伝えた
道間違い後に滑落し、足首が動かない
水残り500ml、食料残り400kcal
携帯は滑落時にロスト、ココヘリには入っていない
行動中は誰にも会わなかった
行動については地図の書き込みを参照。
詳細な地図はこちらから。
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以下は、上記条件で遭難した架空遭難者の架空手記です。ChatGPTが生成しました。一部明らかにおかしい部分を筆者が修正しましたが、大筋はAIが創作しているため若干変です。面白いのでAI風味は残してます。
架空登山者の手記
1日目
9:00 - 朝の涼しい空気を背に、今日の登山を開始した。奥多摩の自然はいつ訪れても心を癒してくれる。装備を確認し、心を落ち着けながら一歩一歩を踏み出す。8年間の登山経験が今日の安全を守る。
12:00 - 予定通り避難小屋に到着。ここで一息つき、持参したビールで喉を潤しながら、暖かい食事を楽しむ。天気は曇り、遠くの山々が幻想的に見える。
13:30 - 小屋を後にして再び出発。今回は少し冒険をして、バリエーションルートを選んでみることにした。足元に注意しながら、慎重に進む。
15:30 - しかし、その選択が間違いだった。山頂からしばらく下ったところで滑落してしまい、強い衝撃と共に地面に打ち付けられた。何とか立ち上がろうとするが、足首が全く動かない。痛みと共に、この状況の深刻さが襲ってくる。
15:45 - 携帯電話を探そうとするが、どうやら滑落の際に失ったらしい。独り、声も届かず、連絡手段も失ったこの状況で、不安が増すばかり。しかし、装備は十分にある。ビバークの準備を始めることにした。
16:00 - 安全と思われる場所にツエルトを設営。痛む足をなるべく動かさずに、食料と水の残量を確認。500mlの水と400kcalの食料、これをいかに持たせるかが鍵となる。
18:00 - 日が落ちてきた。明日には雨が降るという予報を思い出す。このツエルトが雨をしのげるかどうか…。無力感と戦いながら、救助が来ることを祈るばかりだ。
2日目
6:00 - ツエルトの中は静かだが、外の空気は湿り気を帯びており、雨が近いことを予感させる。一晩中、足の痛みと戦いながら、時折うとうとと眠ることができた。体を起こし、周囲を静かに見渡す。ビバーク地は静かで、人の気配はまったくない。
10:00 - 小雨が降り始めている。ツエルトは幸いにも雨をしっかりと防いでくれているが、湿度のために冷えを感じ始める。水分と食料は昨日よりもさらに節約していく必要がある。残りの水を口に含むと、その貴重さを改めて感じる。この状況でどれだけ持ちこたえられるだろうか。
14:00 - 雨は強まり、ツエルトの周囲は濡れている。足の状態は変わらず、動かすことはできない。心配をよそに、雨音を聞きながら、家族や友人の顔を思い浮かべる。彼らが自分の無事を心配していることだろう。救助隊が早く見つけてくれることを祈るばかりだ。
18:00 - 日が落ち、再び夜が訪れる。雨は少し弱まったが、ツエルトの中は相変わらず湿っぽい。今夜はどれだけ眠れるだろうか。水分を少し摂取し、食料の残りを確認。食べることによる心の慰めは大きいが、明日以降のことを考えると、食べる量を控えめにする。
22:00 - 静かな夜の中、眠りにつこうとする。一日中、救助隊や他の登山者に見つかることを願っていたが、誰とも接触することはなかった。明日こそ、何かが変わることを願いながら、不安と戦いつつ眠りに落ちていく。
3日目
6:00 - 目を覚ますと、外はすでに明るくなっていた。昨日の雨が上がり、曇り空が広がっている。足の痛みは少し和らいだが、まだ負傷した足首に力を入れることはできない。今日こそ何か変わるかもしれないという希望を抱きつつ、水分を節約しながら一日を迎える準備をする。
10:00 - 避難小屋での休憩時、ノートに自分の予定コースを残していたことを思い出す。その情報が救助隊に伝わっているかも知れないという希望に心が少し軽くなる。しかし、まだ誰も来ていない。食料と水の残量を確認しながら、体力を温存することに専念する。
14:00 - 空は徐々に明るくなり、時折日差しが差し込む。しかし、救助隊の姿はまだ見えない。周囲を注意深く観察しながら、可能な限りの信号を送り続ける。声を出してみたり、笛を吹いてみたりするが、反応はない。
18:00 - もう一晩、ここで過ごさなければならないことを覚悟する。ツエルトを張りなおし、夜の冷え込みに備える。最後の食料を食べ、水を少し飲む。家族や友人の顔が頭をよぎり、彼らの支えが今の自分を支えていることを感じる。
22:00 - 今夜は空が少し晴れて、星が見える。星の光が心の支えになる。明日こそは救助されることを強く願いながら、不安と希望の入り混じった心持ちで眠りにつく。
4日目
6:00 - 新たな一日が始まったことに感謝する。足の状態は変わらないが、心は前向きに保とうとする。今日こそ、救助隊が来ることを願う。
9:00 - 遠くでヘリコプターの音が聞こえる。心臓が高鳴り、救助の兆しを感じて急いでツエルトの外に出る。手を振り、声を出す。音は徐々に大きくなり、救助隊のヘリコプターが視界に入ってくる。
9:30 - 救助隊が降り立ち、私の元へ急いで駆け寄ってくる。彼らの顔に安堵の表情を見て、涙が止まらない。足の応急処置をしてもらい、担架に乗せられる。救助隊との会話の中で、バスのカメラと避難小屋に残したノートが重要な手がかりとなったことを知る。
10:00 - ヘリコプターで病院に向かう途中、窓から見える景色がこれまでとは違って見える。命の尊さ、家族への感謝、自然の厳しさと美しさ、これからの生活のあり方について深く考える。
救助された後、病院での治療を受けながら、この遭難体験が自分にとってどれほど価値あるものだったかを改めて感じる。多くの人の助けと、家族の無条件の愛に深く感謝し、これからはより慎重に、そして人生をより大切に生きていくことを心に誓う。
解答例
AIは救助隊が来て助かったとして書いてますが、実際はかなり絶望的じゃないでしょうか。状況的にはほぼ詰みですよ?
詰んでますが応急処置とビバーク
動けない、探してもらえそうにない、携帯を無くした…。詰んでますね。
99%助からない気がします。それでも希望を捨てないなら、とりあえず応急処置をしてからツエルトを出してビバークの準備でしょうか。安定した場所があればいいですが、遭難地点の周りを見ると傾斜があり厳しそうです。しかし動けなければ仕方ない、出来るだけマシな場所でビバークします。
翌日は雨の設定です。雨具、ファーストエイドキット、ツエルト、ヘッデンが無ければ翌日には死ぬと思います。当然、登山にはこれら装備を持っていってますよね?当日が雨でなくても雨具を絶対に持ちましょう。
足首の怪我で、まったく動かないのなら骨折の可能性が高いです。捻挫かと思っても実際は骨折してることは多い。応急処置はスプリントロールの様な固定具があれば理想的ですが、無ければ新聞紙の束やキレイ目の枝とテーピングなどで行います。ストックは色々使えるので温存しておきたい。
足首の怪我は登山では多いので、講習や動画で勉強し、実際に自分の足で練習しておきましょう。
足首以外も怪我をしていないか確かめましょう。滑落した場合はだいたい色んなところを怪我します。どうせ時間はあるのだから小さな怪我も治療しておきます。擦り傷等を洗浄する用の水を、飲料水とは別に小さなボトルで持ち、穴を開けたペットボトルキャップから水を出して洗うとよいです。
洗浄用の水も飲水として温存するという考え方もあるかも知れませんが、傷が化膿すれば体力低下にも繋がるので、傷の大きさや汚れ方によってどっちを優先するか判断してください。ここで使う程度の水は、翌日の雨で補給できるでしょう。のんびり食事しているくらいなのでコッヘルを持っているはずです。
動く?動かない?
正規のルートまでの標高差は250m。足首を固定しても地面につくのは厳しいので、登るなら這っていくことになるでしょうが、かなり難しい、または無理でしょう。翌日は雨だし、地面は滑りやすくなります。頑張って登ったとしても鳥屋戸尾根を片足で下るのは難しいので、下手に登らないのが懸命かも知れません。鳥屋戸尾根を通る登山者は少ないので、偶然の出会いに期待するのも難しい。
設定としては、この方は道迷いをした自覚も無いので「登り返して正規の道に戻る」という発想は出てこない可能性が高いです。
ヤマレコで調べてみると925標高点の尾根を登っている記録もあるため、誰かが登ってくる可能性もゼロではありません。しかし遭難したのは火曜日だし、ヤマレコの記録も月1件ほどのペースなので望みは薄いですね。
頑張れば下ることが出来るかも知れませんが、この方は道間違いの末に滑落して携帯を失っているので自分がどこにいるのか分かっていません。運良くピンクテープや明瞭な踏み跡を見つけて「どうせ死ぬのなら行動してみよう」という気持ちで下るのなら、それはそれでアリな気もします。まだ正規のルートにいると勘違いしていて下る可能性もあります。
現在地が分かっていないし、正しい場所にいるのか間違った場所にいるのかも分かりません。移動はこの人にとっては大変なギャンブルとなりますから、途中で心に迷いが出るかも知れないし、下部で別の尾根や谷に入り込む可能性もあります。
また、下るにしても片足を使えないので、お尻をついて片足と手で進む感じになるでしょうから困難な事に変わりはなく、無事に降りられたら奇跡です。
生きているうちに見つけてもらうのは絶望的
9月なので木の葉は落ちておらず、ヘリやドローンからの捜索も厳しいでしょう。第一、「奥多摩へ行く」としか伝えていないため近くをヘリが飛ぶこと自体が奇跡です。
もしかしたら電車やバスのカメラ映像から降りたバス停が特定されるかも知れませんが、東日原で降りたと分かってもその先の可能性は無数にあります。どのルートに行ったのか分からないので捜索範囲は広大です。だから計画を出しておけとあれほど…。
無くした携帯を見つけるのは無理ゲー
どうせ大して動けず暇なら無くした携帯電話を探そうかなと思うかも知れませんが、落ち葉が積もった山で物を落としたら見つけるのは困難です。5m四方と分かっていても徒労に終わる可能性が高く、まして滑落中に無くしたのならどこに飛んだのか分からず、発見はほぼ不可能でしょう。安全と体力温存のために諦めるのが無難な気がします。実際そうなったら足掻くかも知れませんが。
もし携帯電話が繋がる場所なら、最後に信号を送れた基地局が割り出されて、おおよその位置がわかるかも知れません(確かそんな探し方があったけどキャリアに依るかも)。しかしそれでも数kmの広範囲なので、ココヘリを持ってないなら見つけるのは困難です。
光や音で自分の存在を知らせる
ヘッドランプの点滅モードや笛で自分の存在を知らせるという手もありますが、果たして樹林帯で、標高もまだ高い場所から光や音が他の人に伝わるかどうか…やってみる価値はありますが望みは薄いですね。ただ、岩場の上など見通しが良い場所で日が落ちてからヘッドランプを点けて、下の道から見つけてもらえたという事例はあるので、場所によってはやってみる価値はあります。
運良く捜索中のヘリが近くに飛んできた場合、鏡やスマホの画面などで太陽光を反射させると見つけてもらえるかも知れません。狙い方は警視庁警備部災害対策課のツイートが参考になります。晴れてないと難しいですが。
また、山火事になる可能性もあり推奨する訳ではありませんが、落ち葉などを燃やして狼煙を上げるのも有効かもしれません。周りの落ち葉を避けて一定の防火帯を作っておけばリスクを低く出来るでしょう。
ただ、2日目に雨が降っているため上手く燃えない可能性がありますし、重ねて書きますが山火事に注意する必要があります。なお、緊急避難時は別ですが、山中での焚き火はマナーとして禁止ですし、国立公園内では法的に禁止されているエリアもあります。ご注意ください。
留まるか、動くかの二択ですが、助かるかは運次第
・体力温存を優先、奇跡的に誰かが来るのを期待してビバークを続ける
・運を天に任せてお尻で歩いて尾根を下ってみる
選べるのはこの2つですかね?どっちにしろ運任せ、自分の体力が保つかどうかの勝負です。65歳には厳しい遭難になりましたね。助からない可能性も高いので、死ぬ前に遺書を書いておくとよいでしょう。そのための筆記用具をお忘れなく。
死んだ場合、遺体は数週間後?数ヶ月後にたまたま通りかかった登山者が見つけることになります。見つける前に野生動物が持っていってしまったら、散らばった装備と骨の一部が数年後に見つかるかも知れません。
どうしたら良かったのか?
登山道から外れないように道をよく見てください。漫然と歩いてはいけません。バリエーションルートでも人が入っていればそれなりに道となっているはずです。微妙な凹みや地面の固さを意識してください。
地形や方角を適宜確認し、ルートを維持できているか常にチェックしましょう。『先読み(読図)→ルート維持→現在地の把握→先読み』を回すことをナビゲーションサイクルと言いいます。
登山計画を作って提出、家族には具体的な山名とコースを文字情報(LINEなど)で伝えておく。
ココヘリに入会して、端末はしっかり充電しておきましょう。計画提出も必須。最低限家族には計画を渡してください。
ヤマレコでもYMAPでもいいし、Googleマップの位置共有でもいいから位置情報を発信しましょう。圏外の山中ではリアルタイム更新されないにしても、入った登山口や尾根上では位置を送れる可能性があります。
ビールを飲みながらのんびり昼食を摂っていますが、ビールは余計だし時間を掛けすぎ。行動中の飲酒は厳禁です。ゆっくりした食事はもっと行程が短い山ですべきだし、山で飲酒したいなら宿泊してください。(避難小屋に宿泊することの是非は議論しない)
装備や応急処置、ビバークなどは上手く出来ているけど、そういう事が出来るベテランによる遭難もけっこう多い。中高年ベテラン男性のソロによる事故が多く、事故れば多くが死にます。同属性の人は注意してください。(私もそうです)
ソロ登山者はパーティー登山者と比べて、遭難したときの死亡率が3倍になります。出来ればソロは避けた方がよく、それでもソロ登山をするなら絶対に小さな怪我やミスをしない慎重さが必要です。臆病になりましょう。
携帯は命綱です。ケースとストラップを付けて破損やロストを防いでください。
以上です。しかしAIは楽観的すぎたね。ってことで、救助されたのは夢だったということにしましょう。あんな簡単に助かるわけがない。はい、AIさん夢でしたって設定で書き直してください。
助かったのは夢でした!
5日目の架空手記
夢の中で救助隊に発見され、家族の元へ帰る途中だという非常にリアルな体験をしました。夢の中の感覚はあまりにも生き生きとしており、ヘリコプターの轟音、救助隊の声、そして何よりも家族の抱擁が、まるで現実のもののようでした。
しかし、目を開けた瞬間、私はまだ山中のツエルトの中にいることを悟りました。周囲は静寂に包まれ、救助隊の姿も、家族の温もりも、どこにもありません。夢と現実のはざまで、一瞬どこにいるのかわからなくなるほどの混乱を感じました。
現実に戻って、私は改めて自分の状況を冷静に受け止める必要があります。水と食料は残っておらず、体力も日に日に衰えています。でも、夢で感じたあの救助される喜びと、家族への深い愛情を胸に、私は生き延びるための闘いを続けます。
そして7日目…
親愛なる家族へ、
遭難してから今日で7日目になります。静かな山々の中で、時折風が遠くの声のように聞こえる瞬間があります。それがあなたたちの声なのか、それともただの幻なのか、もはや分かりません。しかし、その瞬間だけは、あなたたちがそばにいるような錯覚に安堵します。
愛する妻へ、あなたと過ごした時間は私の人生で最も幸せな瞬間でした。あなたの笑顔、あなたの声、そしてあなたの温もりを、私はここでも感じることができます。もしもこれが私の最後の言葉となるならば、あなたに伝えたい。ありがとう、そして、ごめんなさい。私の不在があなたの心に大きな穴を開けることを知りつつ、あなたが再び笑顔になれる日を願っています。
子どもたちへ、父はいつもあなたたちのことを思っています。あなたたちの成長、あなたたちの成功を見ることができないのは、私の心にとって大きな悲しみです。しかし、あなたたちならば困難を乗り越え、素晴らしい未来を築くことができると信じています。いつも自分自身を信じ、勇敢に前進してください。
両親へ、あなたたちの息子であることを誇りに思います。あなたたちから受けた愛と教育が、私の人生の礎でした。この結果に至ったことは、決してあなたたちのせいではありません。あなたたちに感謝し、愛しています。
この手記を見つけた方へ、どうかこれを私の家族に届けてください。彼らに私が最後まで彼らのことを思い、愛していたと伝えてほしい。人生の終わりに立ちながらも、私は家族を想うことで心の平安を見つけています。私の魂は、愛する人々の記憶の中で生き続けるでしょう。
家族への愛と感謝を込めて、
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亡くなってしまいましたね。架空とはいえ…泣くじゃん、こんなん…😭
こうならないように、しっかり準備をして登山をしましょう。