デザイン事務所からLayerXへ転職して見えた新たな景色
自己紹介
はじめまして。LayerXでアートディレクターを務める西村健作と申します!
2024年4月に入社し、コーポレート本部でBXデザイナーとしてインナーブランディングに取り組みながら、アートディレクターとしてデザイン組織全体のベースアップにも力を注いでいます。
これまでのキャリア
武蔵野美術大学を卒業後、デザイン事務所で約6年間勤めました。
そこではデザイン制作だけでなく、ブランドをゼロから作っていく仕事に携わり、たくさんのことを学ぶことができました。
その後、フリーランスとして1年間活動し、多様なプロジェクトに携わりながら自分自身の成長を感じていました。
そんな中、事業会社であるLayerXに入社した理由は、これまでのキャリアにはなかったデジタル分野への興味からでした。
エージェントから紹介を受け、選考を進める中で現在の上司であるデザイン専門役員の野崎との面談が決定打となりました。BtoBの事業会社としてのデザインにとどまらず、クリエイティブ業界から見ても評価される組織をつくりたい、という野崎のビジョンに共感し入社を決めました。
LayerXで感じた文化の大切さ
手前味噌ではありますが、LayerXで特に素晴らしいと感じる点は、「Bet Technology」の文化のもと、エンジニアだけでなく社員一人ひとりがテクノロジーの力を最大限に活用していることです。
業務の効率化や組織づくり、さらには私生活を便利にすることまで、あらゆる場面でその精神が生かされています。入社前はテクノロジーに頼りすぎることへの抵抗がありましたが、それは単なる思い込みに過ぎなかったと強く実感しました。
私は、グラフィックデザイン出身なのですが、グラフィックで培った経験はテクノロジーを使って加速できると、今では確信しています。
考え方を改めるきっかけになり、新たな視点を持てるようになったのも、LayerXでの大きな学びの一つです。
信頼からの働きやすさ
LayerXのもう一つの特徴は、働きやすさにあります。
LayerXが大切にする価値観をまとめた羅針盤の中に「長時間より長期間」があり、これはゆるく働くということではなく、休むこともパフォーマンスの一部と考え、日頃から自分自身をコントロールして働くことを意味しています。
さらに、フルリモートも認められており、デザイナーの一人は現在北海道で家族と暮らしています。それでも、デザインチームやマーケティングチームからも大きな信頼を得ています。
毎日、上司や同僚との30分程度の1on1があり、些細な悩みや素朴な疑問をいつでも解消できるようにしているからこそ、リモートでも意思の疎通が図れ、お互いを信頼できる環境が整っているんだなと感じます。
入社してから携わったもの
■採用ポスター
入社して2週目くらいに、「クリエイティブのしごと展」で使用されるビジュアルを制作する機会がありました。
キャッチコピーは「Xperience」、コンセプトは「ここでしかできない経験を。」とし、以下の表現方法でビジュアルに定着していきました。
LayerXはデザイナー志望の学生にとって、まだ集客力が十分でないため、一目で惹きつけるビジュアルが必要でした。
そこで他の事業会社さんのコミュニケーションを見ると、イラストなどの2Dベクターの表現が多いことに気づき、立体感のあるモチーフと写真との実写表現を選択しました。
LayerXの表現の独自性をしっかり示し、他社との差別化を図ることができたと思います。このビジュアルはその後、デザイナー職だけでなく他の職種の採用にも展開されることになりました。
デザイナーとして新たな価値を提供できたことに喜びを感じつつ、これからも自分の視点を活かし、さらに魅力的なビジュアルコミュニケーションを追求していきたいと考えています。
■バクラクAI ビジュアルアイデンティティ
バクラクは本当に使いやすいプロダクトなんですが、認知の段階では「使って感じる技術力」が伝わっていないという課題を抱えていました。
さらに、いままではバクラクシリーズのAI機能のそれぞれが、孤立した見え方をしていました。
そこでバクラクAIという傘のもとに、プロダクトを横断して様々なAI機能が蓄積される機能群ブランドをつくりませんか?というのを自主提案して始まったプロジェクトです。
眉唾ではなく確かにすごい技術なのに、選ばれる見え方が足りてない。という入社以来感じていた違和感を解消するために取り組みました。
最初にイメージしたゴールは、GORE-TEXやIntel inside(インテル入ってる)のような、これが付いてるといいんでしょ?っていうあの感じ。
LayerXもバクラクも知らないひとが、「なんか凄そうだ、話を聞いてみたい」と感じるような印象をつくること。
国内外のAI プロダクトのマークを見てみると、以下の4つの特徴が多く見られました。
バクラクAIのシンボルも上記のルールに基づいて制作しています。
フラットなグラデーションのシンボルだけでは、「なんか凄そうだ、話を聞いてみたい」と感じる印象を作ることは難しいと気づき、そこから使用される場面をイメージしながら検証を重ねました。
この検証を通じて、単なるロゴとしてではなく、ビジュアルアイデンティティ(VI)として機能できる可能性を感じました。
LayerXの技術がしっかりと伝わり、根気強い営業のサポートとなるようなビジュアルコミュニケーションを目指しました。今後もこのような自主提案を通じて、新しい価値をつくっていきたいと思います。
私はバクラク事業部ではないのですが、きちんと立案すると部署を超えて責任を持たせてくれることも、LayerXの好きなところの一つです。
バクラクAIについてもっと詳しく知りたい方はこちらからご覧ください。
これからの展望
これまでのデザインチームは少人数かつ、日頃の業務の複雑さから、パートナーさんにデザインを依頼することも少なくありませんでした。
これからは、事業をよく理解したLayerXのデザイナーそれぞれが、問題に上流から携わってクオリティの高いアウトプットを作れるようになりたいと考えています。
そのためには、仕事のスピードも上げていかなくてはならないし、解決策の引き出しも多く持たないといけないと思います。アートディレクターとしてその悩みに応えられるように精進していきたいです。
新たな環境での挑戦は簡単ではありませんが、それでも自分自身が大きく成長していることを感じます。これまでの経験を活かしつつ、新しい価値を創造していくために、これからも挑戦を続けていきたいと思います。
LayerXデザイナーズの雰囲気をお伝えしています。
このnoteでは、グラフィックデザイナー視点で、Bet Technologyの文化と働きやすさについてお伝えしました。
そのほかにも、LayerXのデザイナーが考えていることや、イベントレポート、ナレッジ共有など様々なことを「LayerX Design Magazine」で発信していますので興味ある方はご一読いただけると嬉しいです。