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『水星の魔女』の設定に最終回でようやく納得することに成功しました

◆みんな納得できた?

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』、おもしろかったですね。最終的にプリキュアの相方みたいになってたエリクトがかわいくて良かった。あとガンダムF91状態になったデミバーディング(でもフル装備の戦闘シーン見たかったぜ)。

そんなわけで「見たぞアニメを」という体験では大満足なのですが、視聴中ずっと「え? どういうこと?」って思い続けて、最終回に至っても「え? そういうことなの???」って描写を見せられてぜんぜん(視聴段階では)納得できなかった設定があります。
それが『水星の魔女』世界アド・ステラにおいての根幹設定である「パーメット」と「データストーム」についてです。

見終わった直後は本当に理解できず、一連の「ああおもしろかった!」という感情が一段落したあと「……で、雰囲気で流されたけどあれって結局どういうことなのよ!?」という気持ちが襲いかかって過呼吸になったハァッハァッハァッハァッハァッ(←これをスレッタがやるのが胸熱描写になるのおかしいよ)のですが、そのあと30分くらいああでもないこうでもないと考え続けてたら、製作的にそう考えていた「正解」かどうかはわからないんですが個人的には納得できたのでしたためておきます。そういう感情を整理するまでの「記録」……そう……データストーム……がこの記事です。よろしく。

●●●注意●●●
・勝手に納得しただけなのでスタッフ的には違うかもしれない
・「そんなこと俺はふつうにリアルタイムで見てて全部納得できてたわお前が読解力なさすぎなだけだボケこれだからアーシアンはよ……」って思っても言われたら泣くので黙っていてください

◆パーメットについて最初の理解

『水星の魔女』が始まり……っていうかプロローグを見て「パーメット」とか「パーメットリンク」って言葉が出てきたとき、みなさんはなんとなくこう思ったのではないでしょうか……。いや、こういう言い方は良くないな。「俺は」ってだけのことを「みなさんは」とか「我々は」とか言って主語をデカくするのはよくない言い換えます。「私は」こう思いました……。

「ああなんか……GN粒子? とかコジマ粒子? 的な? エネルギーなのね」

と。そのあと「パーメットリンクを上げると苦しくなるけど強くなる」があったので「なんか界王拳みたいなシステムがあるのね」と思った。今回の不思議技術枠ね、はいはい、と。

そのあと本編が始まってディランザのパーメットリンクがどうのこうのという話が出てきて「あれっ パーメットってガンダムだけじゃなくてほかのMSにも使われてるんだ」と理解を深めます。まあでもGNドライヴも最終的にみんな詰んでたからな……。ガンダムはあくまでGUND技術を使ったのがすごいMSってことか、と。

◆え? 鉱物なの?

アニメがおもしろかったのでガンダムエアリアルのプラモデルを買いに行きました。するとその説明書に衝撃的なことが書かれているじゃありませんか。

説明書「新鉱物パーメットを媒介とし……」
私「パーメットって鉱物なの!?!?!?!?

いや、もしかしたらプロローグでもそういう話が出てきてたかもしれないがとにかくこのときにパーメットは鉱物であり鉱山とかで取れると知った。ほえー。エネルギーじゃなかったんだ。っていうか鉱物から取れるエネルギー? なのかな? と。ルナ・チタニウムみたいな雰囲気?

とはいえここらあたりでなんとなく自分のなかで「パーメットって結局なんなのよ?」について整理というか割り切りができてきました。

「ようするにルナ・チタニウムとGN粒子とサイコフレームが全部合体したみたいな物体? 概念? なんだろ」

と。貴重ですごいしパワーが出てデータストーム空間みたいな雰囲気が出て超すごい、と。それが今回のすごい技術だと。そういう理解のままずーーーーっと『水星の魔女』を見てきました。

◆データストームってなんなんですの?

2期でしたっけ? 1期の終盤とかでしたっけ? お母さんがなんか言ってたじゃないですか。「データストームのその先で…」みたいな話を。
そこで急に「え、なんかあるんだそういう……データストームって言葉、これまで何回か出てきてた気がするけどそういう、死後の世界みたいなのがあるんだ」と概念を叩き込まれた、ような記憶がある。ちょっといま思い出しながら書いてるのでそのとき自分がどう思ったかとか物事の順序の前後関係とかうろ覚えなんだけど「データストームは死後の世界的なやつ」「パーメットスコアを上げすぎて死んだやつがたどり着く空間」と認識し始めたのはその辺だった気がする。するんですけど1/100ガンダムエアリアルのプラモが発売されたとき(またプラモだ!)


1/100 ガンダム・エアリアル説明書より

え!? データストームってアレのことなの!? あの過呼吸になってほっぺた赤くなるやつ!??! とまた認識を覆されてビビった。
よく読むと「すごい勢いで情報を共有するのでそれが逆流してくる」「それによって過呼吸になったりほっぺたが赤くなったりする」ってちゃんと書いてあるんだけどオレサマは読解力が低いので「あのほっぺた赤くなるやつがデータストーム?! 死後の世界は?!」ってちょっと勘違いしてしまった。ここでまた混乱が産まれます。

◆え!? お前ら出てこれるの!?

で、そういう前提があってようやく最終回なんですけど……おもしろかったんですけど……何箇所かリアルタイムでは納得できない、「え? なんで???」と思ってしまった箇所がありました。先に言っておきますがこれらについては考え続けてたら納得はできたんだけどリアルタイムではマジで「え????????」ってなった。

・エラン4号がクワイエット・ゼロから出てくる
・プロスペラの前にカルド、ナイラ、ウェンディが出てくる
・幽霊空間にノレアが混じっている

この3点について「え、演出としてはグッとくるけどアリなの???」とかなり謎に思ってしまいました。
この段階では「データストーム空間に定着できる存在はGUND-ARMとのパーメットリンクによるスコアを上げすぎてしまい、負荷に耐えられずに死亡したもの……つまりエリクト」としか思っていなかったからです。

逆に言うとエリクトと同じ条件で死んだナディム、ソフィについてはわかったんですよ。「ああ、行っちまったんだなデータストームのその先へ……」と思っていたから。でもほかのメンツはおかしくない?

ウェンディとノレアは死亡当時ガンダムに乗ってはいたけど、死因はパーメットスコアの上げすぎではなく撃墜・爆死しただけだし、カルドとナイラについてはGUND関係なく銃殺、4号については焼殺です。データストームのその先に行っちゃう要素、なくない?

4号については「ここ(クワイエット・ゼロ)には強化人士のデータがあるから云々~」みたいなことを言っていたので「なんかそのデータを元にデータストームとかパーメットリンクのすごさでエラン4号の幽霊が作れたってこと??」的に一瞬納得しそうになったんですが、それならそれで死ぬ直前の記憶まで持っていたりパーメットリンクを肩代わりできるのはおかしくね? ってなったりして混乱が加速しました。どういうこと??

◆パーメットは「ふたつ」あったッ!

で、それからずっとうんうん唸ったり人と意見交換したり設定を再確認する作業を30分くらい続けていてようやく「答え」……いや答えじゃないな。制作側が想定してたところにたどり着いたかは謎だから。だから「納得」個人的な「納得」といえるところにたどり着いたという言い方にします。とにかくたどり着いたのでここからはそれを述べたいと思うんですが、結論から言うと『水星の魔女』で使われる「パーメット」という言葉には意味が2種類あるんですよ。それは

・貴重な資源として採掘される、新鉱物としてのパーメット
・鉱物・パーメットに豊富に含まれている(多分)元素としてのパーメット

いちおう確認しやすいところでそれぞれの出自を書いておくと前者は主にプラモデルの説明書などで、後者は公式Webサイトの用語集で触れられています。これらが作中、登場人物のセリフでは区別なく使われているんですね。

現実で例えるならば我々も鉱物素材として使われている「鉄」と、元素として、あるいは食物に含まれる鉄分としての「鉄」を区別なく使っているじゃないですか。
あのようなことを自然にアド・ステラの人々はやっているんです。多分。だから私はそれを認識できずに「なんか……結局パーメットってなに???」ってなってしまっていたんだな(納得)。

それを踏まえて最終回の描写を肯定していくと

・元素としてのパーメットは宇宙空間に普遍的に存在している(長距離通信の媒介として使用できるほどに)
・元素としてのパーメットは情報を伝達する性質を持ち、(おそらく)記憶することもできる
・ヴァナディースのメンバーやエランの死も、その場に漂っているパーメットが記憶していた
・そうした記憶がスレッタやエリクトが行ったパーメットリンクとデータストームによって引き起こされ、「幽霊」を生み出した

と、するとなんだか納得ができる気がします。

これはうろ覚えなんですが現実世界の話で「幽霊という現象を科学的に考える」みたいな試みがあり、「例えば地縛霊については、磁力や電磁波といったエネルギーを持った空間が、そこで起こった出来事を記録してしまい、なにかの拍子でそれが再現……いわばレコーダーに残したビデオを再生するようなもの……なのではないか。そういうふうに考えれば怪奇現象でなく科学的に起こってしまっている事故なのだといえるのではないか」と言うような説があると聞いたことがあります。
あくまで聞いたことがあるだけなのでもしかしたら全然違うかもしれないけどそういう話がなんかあるんだそうだ。話半分に聞いてくれ。

で、水星の魔女最終回で起こったアレはそういうしたことをパーメットとデータストームによって引き起こした、という話なのではないかと。そういう話なんじゃあないかと納得できたわけです。っていうかさっきも言ったけどすべてはパーメットという言葉にふたつの意味が内包されていたことに気づけてなかった(そもそもそれぞれ設定自体は公開されていたのに!)ということでして、うん。

◆さようなら

最終的にモヤったことが自分のなかで整理できて「納得できたぜ」という成功体験を得られたので『水星の魔女』好き度がさらに上がりました。いやーいいアニメ、いいガンダムだったねと思います。キャリバーンのプラモほしいぜ。「あれはどういうことなんだろう」と思ったらどういうことなんだチクショーで終わらず、とりあえずどういうことなのか考えてみるという試みはやっぱりやったほうがいいのかもしれませんね、とだだっ広いことを書いて終わりにします。まとまりの無い文章にお付き合いいただきありがとうございました。



あとすいません まだよくわかってないんですけどエリクト以外のガンビットに入ってるみんなってあれ結局なんなんすか(肉なしクローンってこと?)

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マシーナリーとも子
読んだ人は気が向いたら「100円くらいの価値はあったな」「この1000円で昼飯でも食いな」てきにおひねりをくれるとよろこびます