はてな民には漫才がわからぬ
Mー1三回戦のとある漫才がヘイト漫才であると告発する女性自身記事。
それに呼応したはてなブックマーク民がまたまたバカの群れと化しています。
大変残念無惨な光景です。
1.「ゆかいな議事録」の漫才の解説
まずは当該漫才の内容を確認しましょう。
向かって左のメガネはボケ(異常者)であって、
「色んな政治家の選挙活動のお手伝いに行ってた」
「政治のことが大好きで政治の話ばっかりしてくる」
「会話したことある人が何人か捕まってます」
などと、異常な奴であることが開幕から示唆されています。
そしてそのメガネは、よそ見して人にぶつかる・浮気がバレる・出した食事に髪の毛入ってる・漫才がスベるといった自分の落ち度が責められている場面で中国の話をすることを繰り返します。
つまりは「中国問題を持ち出すことで自分に向いた矛先を逸らすソリューション」というものが提唱・実演・検証されていくやりとりなわけです。
これはどういう漫才でしょうか。
……これが中国人揶揄の漫才に見える人は物事の抽象的な構造を理解する能力があんまり高くないですよね。(はてな民はこの能力が他のネットコミュニティ平均に比べても明確に劣っています。)
私にはこの漫才の基本ベースは政治厨・右翼的ソリューションへの揶揄に見えます。
2.ダシにされているものは何か
メガネによってダシにされる”中国問題”も、「福島処理水に関する対応」「検閲」「食品安全基準」「PM2.5」「砂漠化」「スパイ活動」「台湾問題」といった中国当局に係るものばかりです。
一方で中国人がバカだとか汚いだとか凶暴だとかいった、外国人に対するヘイトや差別やレイシズムになりそうな表現は一つもありません。
つまりこれははてな民の大好きな”風刺”の範疇に楽々収まる表現です。
この漫才がネタにしてるのは「政治の話ばっかしてくる奴」「韓国歴代大統領の傾向」「意識的に自分への矛先を外国に逸らすソリューション」「中国当局の様々な問題」です。
「中国人」は揶揄されていません。
一体何が問題なのでしょうか?
というより、本当に漫才を理解出来ているのでしょうか?
3.はては民が問題外である理由
該当の漫才のURLを貼ります。見比べれば女性自身の記事がいかに恣意的な切り抜きであるかはすぐわかるでしょう。
異常者のメガネのボケを右のツッコミがひたすら否定していく漫才ですが、最終的に否定する前振りで一旦乗ったところを切り抜いたりして、意図的に別の印象に仕立てようとしている手管もわかると思います。
で、本当に見下げ果てた話ですが、冒頭に貼ったブックマークコメント欄で女性自身に乗って漫才や漫才コンビを攻撃している人達の大半は、当該漫才を自分の目で見ていないんですよね。
簡単に検索して公式動画を見つけることができ、数分費やせば見終えられる漫才ですが、その手間すら踏まずに女性自身の記事に言われるまま反応しているわけです。
女性自身に駆動される良心や良識ってなに?という話なんですが、まあとにかく自分でソースを当たらないんです。判断保留も出来ない。本当にネットメディアのいいお客さんなんですよね。毎度毎度毎度毎度。
彼等は一朝有事の際には真っ先にその辺の罪の無い人を取り囲んでやってしまう側なのですが、普段の言動を見るにどうも自己評価としては暴徒を止める側、結構能力の高い側に自分を置いているんです。
人間って面白いですね。
4.はてブのかっこいい人気上位コメントたち
まずこの種の論法が根本的にイカレてることにも気付いて欲しいところです。じゃあその中国人知己数名が小ずるくいい加減な軽蔑しちゃう人間だったらあなたの意見は変わるんですか?という。個人的体験の数個のサンプルを持ち出す人ってそういう話をしていますよね。
この手の言説というのは「俺が接したホニャララ人は手癖の悪いチンピラばっかりだったよ」とかと言ってることに差はないわけです。
どちらも特定の国の人を語る上では非科学的かつ頓珍漢なのですが、良心風コーティングされてる前者だけは突っ込まれないどころか頭ボンヤリした人の多い場所なら人気上位コメントなんかになったりする。
あなたの個人的体験はマスを語る上ではむしろノイズやバイアスになる可能性があるし、あなたが接したのが善人であれ悪人であれ〇〇人全体を軽々に論評するのは慎むべきだし、何よりこの漫才コンビはそんな話一ミリもしてねえし。
繰り返しになりますが当該漫才は中国人については何も言っていません。
5.自由のフリーライダーたち
人気1位コメントなのでもう一回貼ります。
これはこのコメント主だけでなく、はてなブックマーク利用者たちが最も賛同を寄せた建設的コメント1位ということです。
このネタの表現の自由を全力で否定するのだそうです。
凄いこと言ってますね。
当該漫才がもっとずーっときわどい内容の漫才だったとしてもこの発言は凄いと思いますが、上で見たようにこの漫才が笑ってるのは「異常者入ってる右翼メガネ」であり、その際のダシに使ってるのもせいぜい中国当局への批判にしかならないネタです。中国人へのレイシズムのような物は無い。
誠実で真摯で異国で活躍するぐらいには聡明な中国人部下たち数名は、本当にその区別がつかないほど愚昧なのでしょうか?
というかこのコメントを書いた人とこのコメントを押した人達、漫才の構造も理解出来ないぐらいの〇〇なのでない限り、やはり実際の漫才を見ないで批判してる感じがしませんか?女性自身の記事しか読んでない感が凄い。
万が一億が一そうだったらすごいことです。
実際の表現すら確認せずに特定の表現の自由を全力で否定出来てしまう人達が日本社会に実在するということになってしまう。
真におそるべきこと、
自由主義国のフリーライダーというものです。
6.まとめ
問題をまとめましょう。
① ボケが「強引な話逸らしの為に中国批判をする」という漫才である
② 内容に 中国批判的な物はあっても中国人ヘイトは無い
③ はてな民は自分で漫才すら見ずに中国人ヘイトとして攻撃してしまった
④ 「この表現の自由を否定する」は危険だが表現を見てもいなければ論外
⑤ 見たうえで中国批判の含まれる漫才の自由が気に食わないなら
その人は国家主義か共産主義の才能があるから然るべき党へ入党を
7.はてなブックマークの反応
必ず一度こういう後出しの言い訳を上位に押し上げるのも彼等の習性です。
はてな民が当該漫才を中国人ヘイトだとして攻撃したのは女性自身の記事に乗せられるまま自分で現物確認すらしなかったためであって、そういうのは「誤解」とは言いません。
「誤解」じゃないでしょう?きちんと「流言蜚語に乗せられた」と表現すべきです。それも女性自身ごときに。
まして「誤解を生んでるのだとしたら」なんていうキタナイ言い方があるでしょうか。あんたらの話や。
女性自身のけしかけを発端として、
漫才を見ずに中国人ヘイトであると決めて攻撃してしまった層、
中国批判を何故かタブー視して難じてしまった層、
これらの人達は自分の気まずさをなんとかして誤魔化したい。
そこでこんな、「漫才の構造に問題があった」等と言い募って更に漫才コンビに責任をなすって投石するようなコメントに☆を集めたくなるわけです。
(リンチ被害者の遺体に後から罪状を付与するみたいに)
その為ならボケがボケであるというルールすらしらんぷりする。中国人ヘイトじゃないじゃんという指摘はガンスルー。
タイトルの「漫才がわからぬ」とはこういう意味です。
本当によくない習性だと思いませんか。
なお「はてな民でくくらんでくれ」というクレームが聞こえた気がしますが、民主的なスター投票と(株)はてなの優れた建設性評価システムによる上位表示コメントに基づきコミュニティ批判をしております。
まあ建設性という言葉が完全にジョークになっていますよね。
おわり。
8.異常性がどこにあるかもわからぬ
ん?異常者メガネが言っている中国批判的な言説は基本的に事実と確認されていることばかりで、別に妄想や陰謀論はありません。言ってる内容自体は別に異常ではないんです。
では何が異常なのか・どこがある種の右翼のカリカチュアなのかと言うと、「場面を問わずそういう話ばっかりするところ」「自分の立場がまずい時に矛先逸らしとしてそういう話をするところ」です。
今回指摘したはてな民の一番の問題点とはソースを自分で当たらずに平気で人を攻撃するところですが、この人はそこには賛同してくれつつ漫才自体は理解できていない。
はてなブックマーク特有の問題と別に、1から10まで説明しないと漫才の構造が整理出来ない人というのもざらにいて(ざっと見ただけでこの人以外にも多数いる)、これについては人類の仕様がその程度ということかもしれません。
同様のことを言っている人で、これは上位コメントです。
ボケのどの部分が異常であるかを本当に具体的に整理して書いてあげないと全く理解出来ない。
(というかこれだと「韓国や中国を批判すること」を「異常性」だと受け取っていたっぽくて、それこそ一体どういう感覚なんでしょうか。)
いちいち検出していないだけで、M1見てあーだこーだ言ってる我々の何割がその漫才の構造を把握・理解して見ているか調べたら怖い数字が出ると思います。
人類の無明とは大抵の場合こんな感じに複数絡み合っているものです。
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