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ウェビナー企画で悩む方必見!失敗しない企画づくりの5ステップ

みなさん、こんにちは。
予実管理のスタートアップDIGGLEでマーケを担当しています瀬川(@motoy0shi)です。

先日、社内メンバーから「ウェビナー企画の考え方が分からない」との相談を受けました。自分もかつては、どこから考えてよいか分からなくてとても苦労しました…。もしかしたら、この記事を読んでいる方の中にも、似たようなお悩みをお持ちの方がいるかもしれませんね。

そこで今回の記事では、私が実際にどのようにウェビナーを企画しているか、その思考法について紹介します。具体的には、フレームワークを使って、どういったステップで考えていけばよいかを解説していきます。

ウェビナー担当になったけど、どのように企画を考えたらよいか分からないという方は、ぜひお読みください!

この記事は、EventHubのスーさんが主宰する「イベントマーケティング Advent Calendar 2024」の第12日目の記事です。


ウェビナーの成否は、企画(と見せ方)でほぼ決まる

そもそもウェビナーにおいて、なぜ企画が重要なのでしょう。その理由は、企画の良し悪しが成果に大きく影響するからです。

Webの世界では、昔から「Content is King」という名言があります。良いコンテンツは、集客も満足度もどちらも高めてくれるものであり、もっとも重要であることを示唆しています。

ウェビナーも全く一緒です。よい企画をつくれば、それだけ集客も楽にできますし、満足度もかなり高めることが可能です。

実際、かつて私が企画の大切さを学んだエピソードがあります。とあるお客様の事例セミナーを開催したのですが、思ったように集客ができず、参加者も少ない状態でした…。

しかし、改めてコンテンツを見直してみると、もしかしたら見せ方に問題があるかもしれないなと思いました。そのセミナーが業界に特化した内容との打ち出し方をしていたのですが、よくよく見てみると、他の業界のお客様でも通じる話がされていたからです。

そこで、内容はそのままで、タイトルを少しだけ変更して、メルマガでの訴求としても「〇〇業界の事例ですが、他の業界の方でも学びがある内容です」と訴求を変更して、録画配信という形でセミナーを企画しました。すると、なんと参加者は3倍以上になったのです。

この経験を通して、企画の重要性を学んだのでした。

失敗しないウェビナーの企画のつくりかた

では、ここからは私が実際にウェビナーを企画する際に使っているマーケティングフレームワーク「Who-What-How」について紹介していきます。この手順で考えていけば、誰でも筋が通った企画をつくれるはずです。

企画を考えるための大きなステップは、以下の5つです。

1. 目的を整理する
2. 戦況分析(ATL)
3. Who(誰に)
4. What(どんな価値を)
5. How(どのようにデリバリーするか)

目的を整理する

まずは、そもそもこのウェビナーを何のためにするのか、その目的を明らかにしましょう。例えば、いわゆる顧客創造のためのウェビナーにおいては、大きく3つの目的があります。

①自社認知の獲得(いわゆるリード創出)
②事業ドメインやサービスに関する理解の促進
③サービス検討意欲の醸成

それぞれの目的ごとに必要なコンテンツや効果測定のための指標は変わってきます。最初にこのセミナーをすることで、何を狙っていくのかを決めておくことが大事です。

目的を考える上では、才流さんの階段設計が参考になる

よくある失敗ケースとしては、目的がブレて中途半端な内容になってしまうことがあります。

最初は、自社の認知を獲得するために、広く浅く集客できるテーマに設定するつもりだったのに、急に商談数も取りたいという話になって、商品説明のパートを増やしてしまう、みたいなケースですね。

洗剤も、ウェビナーも、混ぜるなキケンです。目的をきちんと決めて、あらかじめ営業などの社内の関係者と握っておくと良いでしょう。

戦況分析(ATL)

次にすることは、戦況分析(ATL=Assessing The Landscape)です。

戦況分析とは、まさに自社が置かれている環境を把握することです。業界のトレンドはどうなのか、競合はどのようなコンテンツを作っているのか、自社の強みや弱みは何か、を整理することで、自ずとどういった方針でウェビナーを作っていけばよいか見えてきます。

戦況分析では、定番のフレームワークである「3C」が便利です。詳細は、他の記事に譲りますが、以下の3つの視点で現状をまとめてみましょう。

  • 顧客・市場(Customer)

  • 競合(Competitor)

  • 自社(Company)

調べるにあたっては、以下のリソースに当たってみることがおすすめです。

顧客・市場(Customer)
・事業ドメインで最近話題となっているニュース
・行政やシンクタンクが作成している統計や調査レポート
・Peatixなどのイベントプラットフォーム

競合(Competitor)
・競合のWebサイトに掲載されているウェビナー情報など

自社(Company)
・過去実施したウェビナーで反応がよかったもの/よくなかったもの
・営業メンバーへのヒアリング
・お客様へのクイックなインタビュー

情報がざっくり出揃ったら、いよいよ企画の検討に入っていきましょう。

Who(誰に)

まずはウェビナーのWho(=誰をターゲットにするか)を考えていきます。
ここでは、大きく2つの顧客タイプを考えます。

商品の強みを伝えるための基本のマーケティングフレームワークとは?|KNOWLEDGE CHARGE

1つ目は、戦略的ターゲット(Strategic Target)です。この戦略的ターゲットは、ウェビナーが対象とする一番大きな括りを指します。この戦略的ターゲットから外れる人は、そもそも参加する必要はない、といった人になります。

2つ目は、コアターゲット(Prime Prospect)です。このコアターゲットは、まさに狙っていきたいど真ん中の人たちです。ウェビナーの企画を作る上では、このコアターゲットを念頭に企画をつくっていきます。なおコアターゲットは、場合によっては複数存在してもOKです。

コアターゲットが決まったら次は、ターゲットが持つペインとインサイトを考えていきましょう。

ペインとは、まさにそのターゲットが感じている課題や悩みのことです。先ほど行ったATLで得られた示唆から、ターゲットの持つペインを抽出していきます。

B2Bは、基本として何からの課題を解決するために購買がされます。だからこそ、ターゲットのペインをきちんと掴むことが、良い企画をつくるためのポイントです。

インサイトとは?マーケティングにおいて欠かせないインサイトの重要性について解説!|CROSSMEDIA MARKETING

またインサイトとは、顧客が持つ内面的な考えや思いです。ターゲットが口にはあまり出さないけど、本当は心に秘めていることがインサイトになります。

B2Bは、一見合理的に見えますが、結局は人間の集まりなので、やはりエモーショナルな部分は存在します。事実をもとに、ターゲットがどんな心境なのかを想像し、言語化してみましょう。

What(どのような価値を)

ターゲット、ペイン、インサイトが定まったら、次のステップであるWhatを考えていきます。

Whatとは、ウェビナーを通してターゲットに提供できるベネフィット(価値)です。言い換えれば、ターゲットの方がウェビナーに参加することで、どんな得があるかです。

ウェビナーに参加する行為は、他にできることを捨てて、その時間を使うことです。ターゲットの方は、無意識のうちにその価値判断を行って、時間を使ってでも知りたい/得たい内容であると思うので、ウェビナーに参加してくれるわけです。

だからこそ、ベネフィットを考える上では、先に検討したペインに対してどんな価値を提供できるかを考えていくことが重要なのですね。

ベネフィットが定まったら、その価値を提供するためのテーマ(コンセプト)を考えていきます。

テーマ(コンセプト)は、一言でそのウェビナーのベネフィットを表したものです。このテーマを捻り出せるかが最大の山場です。

実務的には、このWho-Whatの部分を行き来しながら、どういったテーマにすれば、ターゲットの琴線に触れるかを探っていきます。

How(どのようにデリバリーするか)

WhoとWhatまで考えることができたら、もうあと少しです。
次は、ウェビナーのHow(ベネフィットをどのようにデリバリーするか)を考えていきます。

ここでは、大きく3つの視点で考えると良いでしょう。

  • Content(コンテンツ)

  • Convenience(利便性)

  • Communication(コミュニケーション)


Content(コンテンツ)

1つ目は、Content(コンテンツ)です。その名の通り、どういった内容をウェビナーに盛り込むかです。

ウェビナーのコンテンツでは、下記のように、さまざまな切り口があります。

  • サービス紹介

  • 事例紹介

  • 業界トレンド

  • ノウハウ提供

先に決めたテーマ(コンセプト)をもとに、具体的にどういった内容であれば、ターゲットの期待を満たせられるかを考えていくと良いでしょう。

Convenience(利便性)

2つ目は、Convenience(利便性)です。どういった時期、曜日、時間帯、配信方法であれば、もっともターゲットが参加しやすいかを考えていきます。

また時期(シーズン)は、B2Bにおいて重要な要素です。例えば、〜〜の基本みたいなコンテンツであれば、人事異動が多い4〜5月、9月〜10月などがよいでしょう。一方で、商材を売り込んでいきたいのであれば、多くの会社が予算策定を始める秋頃に開催するとよいでしょう。

逆に間違った時期に開催してしまうと、申し込みが伸びなかったり、想定した成果が得られなかったりすることにつながります。

時期については、営業やカスタマーサクセスの方に聞いてみると、肌感を教えてもらえるはずです。自分でわからない場合は、聞いてみるのも手ですね。

Communication(コミュニケーション)

3つ目は、Communication(コミュニケーション)です。ウェビナーについてをどのタイミングで、どのように告知するかを考えていきます。

多くの場合、ウェビナーの主要な流入チャネルは、自社のハウスリストです。その場合、どういったタイミングでメールマガジンを打つかがポイントになってきます。

私たちの場合、1回のセミナーに対して3回程度はメルマガで告知をするようにしています。メルマガでは、ただコピペをした内容を送るのでなく、タイトルなどを少しずつ変えて、反応率が上がるように工夫しています。

また新しいリードの創出が目的であれば、Meta広告やPeatixといったメディアの利用も検討するとよいでしょう。特に、Meta広告はウェビナー集客の鉄板チャネルで、数千円/件で申し込みを獲得できるため、私たちも活用しています。

おわりに

この記事では、私が実際にウェビナーを企画する際にどのように考えているか紹介してきました。

ウェビナーの企画は、実践あるのみです。フレームワークに従って検討してドキュメントに残すことで、結果を振り返る際も、どこが仮説と違っていたのかを検証しやすくなります。

まずはぜひ企画をドキュメントに残すところから始めてみてください。その蓄積があなたのスキルにつながっていくはずです。

この記事で学んだことが、みなさまのお仕事でお役に立てば嬉しいです。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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参考文献

Who-What-Howのフレームワークは、株式会社刀の森岡さんの著書「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」で詳しく解説されているので、興味を持った方はぜひお読みください!


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